blog-atom 2

…漁師アトムの航跡… ~ある沖乗り漁師の綴記~

春漁、2日目!

2007年03月09日 | ブログ

今朝も道路脇の温度計は-5°、

漁が始まる前の暖かい小春日から一転

冬に逆戻りの南三陸です!

今日の洋上は、午後からは幾分暖かくなりましたが

午前中は風が冷たく手が痛かった!

漁の方は一部の船を除き全般に低調で、特に我々は

昨日の一番船から今日の最終船となってしまいました。

昨日の漁場(歌津崎沖)を調査し7時から1回目の操業、

「74カゴ」の漁獲、その後の調査で付近には

操業できる群れが見つからず、北よりに調査航走。

気仙沼大島沖で、9時半頃から2回目の操業も揚網後、

「空網で2カゴ」! (群れを外してしまった!)

その後3回目は「42カゴ」正午の時点の漁獲は

「116カゴ」で今日は定量にできるのか?と不安がよぎりました。

4回目「51カゴ」 5回目「29カゴ」、定量まで(残24カゴ)

時間は午後1時10分、午後3時までの入港制限ですので

せいぜい、操業はあと1回が限度となります。

気仙沼港まで約1時間、志津川港までは

1時間以上時間がかかります!

次第に深くなる魚群に、6回目の操業は

時間に余裕がないため、早めに網を引き

引き網の一部が(足巻き)してしまいました、が

イサダは残量に十分足りる程入りなんとか定量を漁獲!

残ったイサダを放流し全速力で帰港、

ギリギリで入港制限時間に間に合いました。

なんとなく、初漁の余韻に浸っていた乗組員仲間と

漁の現実を突きつけられたようで、午後2時半に

遅い昼食をとりながら明日の漁への不安がでました。

それでも、美しい朝日を洋上から見る喜びは

漁に従事する者のささやかなオアシスで

昨年、漁に参加できなかった私にとっては

ある意味、漁師で良かったと思える時!!!

ある程度、心に余裕を持ち辺りを見ながら働く!

まだ疲労が蓄積していない今だからで

(船上で口に出しませんが・・・)

明朝も5時出港予定、明日はどうでしょうか?春漁!