カメレオンの独り言

当分は漫ろ言の漫ろ歩き、頭に浮かんだ事柄を挿絵と写真と下手な文で綴ります。色々と間違い多いですがご容赦を。

カメレオンの独り言-1291 『ケヤキの如く』

2014年11月27日 | 日記








 11月28日








話のネタが浮かんで来ないときって、オレは、何を考えてんだろうかね? って、そんなことを考えてるんだね。

う~ん・・・手に目をやって手の平を広げたり握ったりして、指を内に畳んで爪を見てるね。そいで、彼女が云ってたことを思い起してる。

常に爪を伸ばしぎみに揃えておくと爪の平全体が長くなるらしい。なんとはなしに長くなったような気もしなくはないね。






エアーガンの格好いいお気に入りの奴を一丁買ったろうかなあ~なんて過(よ)ぎるね。「ええ年こいて、まだ、欲しいの?」

こんな手持ち無沙汰な時間にだね、そいつを手にして感触を愉しみつつ思考するんだよ。最近のは、玩具の域を超える精巧さだからね。

Gパンをひとつ買っておこうかなあ~なんて思うときがあるね。古いのが2本あったんだけど、何処へやっちゃったかなあ?






洋服ダンスには入ってない、衣装ケースに入ってんのかな? 暫く、記憶を辿るうち、このアイオ・データのモニターは、買って正解だったなあって

思ったりするね。熱かったお茶は、もう、冷めてるね。角瓶に目が行って、少し呑もうか、小さなグラスにカッポン、コッポンと注ぐ。

ストレートに限る。チビッと舐める。咥内にアルコールが広がって、次いで喉元に染み渡り焼けるような感覚を味わう。男になった気がする。「ええ?」






考えてみると、ほとんど、考えてないね。目先に捉われてる時間が長いよ。頭の働きは停止してる。あっ、考えてる、昨日の映画のシーンだね。

仰向けに倒れてるケヴィン・コスナーの顔を跨いで見下ろす女諜報員、暗くて見えなかっただろうなあって、考えてる。「其の程度の思考だろうね」

毎日、何かのきっかけで話のとっかかりを掴んでる。早くから、今日は、この話でとは、ならないね、おおかた、パソコンの前に着いてから浮かぶんだね。



















昨日、彼女が来たよ。どう? 愉しくやってるかって聞いたら、面白くないって云ってたね。で、何かを、また、聞いたら「なにがあ~?」

この娘(こ)は、オレに話すときだけ、ぶっきらぼうなんだね。そういえば、昨日の女諜報員みたいな雰囲気を醸してるよ。スタイルも負けてないわ。

爪の平に化粧するのをなんてったかなあ? 其れをして貰いにお店へ行くようなこと云ってたね。女のこは大変だね。






コンビニまで一緒に行って買いもの待つ間、外で煙草吹かせてたら、きっちりチェックしておるよ。

「煙草吸うてたやろ?」 食ってたら怒れよって、云い返してるよ。でも、最近、煙草であまり怒らないね。「会う回数が少ないからやん」 笑ってるよ。

毎日、毎時間、会えるものなら会いたいよ。だけど、邪魔はしたくない。いつか、機会があれば、美味いコーヒーでも呑みながら、ゆっくり、話がしたいね。






とは、思うものの、この娘とは、過去、何度か用事がてらに付き合って貰ったけど、他所さんの大事な娘さんを連れて出たことが

僅かな時間だったけど、なんか罪悪感になって落ち着かなかったのを覚えてる。アタフタしてたよ。

彼女の友人と連れもって食事に出かけたときも、何故か機嫌が悪くて、悪いことしたなって、後悔して、もう、こりごりって感じが残ってる。






職場で少し顔を逢わせる僅かな時間でいいのかも知れない。遠くても、心に居着いて近く、近くても、遙か遠くの娘(こ)なのかも知れないね。

もう、昔の彼女じゃない。一人で世間を面白おかしく生きていく才知と社交性も備えて万全だね。自分の人生を生きているよ。

彼女の存在は、オレにとって何がなんだか解らない年月だったよ。オレには、経験の無かった男の苦しみを教えてくれた。






「おまえは、昔から、踏み込まなかったからね」 線を越えたんだね。大人の想いを知らしめて貰ったよ。でも、オレは無邪気が似合ってる。



















翌日、仕事していてハッと気付いたら、彼女の昔からの友人の娘さんが、じっと見て立ってるよ。「あれっ? どうしたの」

いつも、大学やバイトに行く時は、前を通る際、ニコニコしながら敬礼で挨拶して出かけていく。オレも、笑って敬礼して見送ってあげる。

彼女と、この娘(こ)は、幼いときから仲良しで、中1のとき、彼女を連れて来て「仲良しの〇〇〇やねん」って紹介してたね。






今じゃ、二人とも背丈があってスマートな娘さんに成長したもんだよ。「★★ちゃん、これ、焼いてん」って、包んだケーキを差し出してる。

おお、ありがとう、いいねえ~。では、早速、頂こうか、なんて云って包みを解いて、つまんでるよ。美味いねえ。

でも、じっと見られてると食べにくいね。今は、気取って小笠原流だけど、一人ならパクリだよ、ニコニコ笑ってるよ。






「ジャムを包んであるの、★★ちゃん、お皿の紙、開くところがあるよ」 オレが、まごついてるのを、しっかり見ておるね。おお、ここね。

2個目を一口食って、コーヒーはないの? 大笑いだよ。オレはね、コーヒー飲んでのんびりするのが、とても好きなの。

床は板張り、フローリングだね。木造の佇まいで天井は吹き抜け、太い梁が通ってて趣は古い洋館って感じかな? 山小屋かなあ?






そんなとこなら2時間、3時間、平気で時を過ごせるよ。「うん、そんなとこやったらコーヒーも美味しいわ」 そう。

そのうち、〇〇〇を誘って、そんなとこへ行こうか。そいで、上手い手品をやって貰うよ。「そんなあ~ん」 大笑いだよ。

「ほな、★★ちゃん」敬礼してるよ。では、イギリス軍風に手の平返した敬礼で応えよう。






「わたしが、結婚するときは、★★ちゃんに仲人してもらうねん」って、云ってたね。取るに足らんおっさんの、何処がいいのか、ありがとうよ。




















仕事に精出して頑張ってたら、「★★ちゃーん」「早いやろっ」って、中1のおませな女の子と連れの子が帰って来た。

あれ? 今日は部活はないの。「テスト前」 はあ~、「なんやのん? その態度は?」 なんてことだよ、今、仕事乗ってたのに。

「そんなん云うてたら一週間持てへんで」 ええっ? 一週間。「そやで」 まあ、いいか、夕方からだね。仕方ないね。






「★★ちゃん、これ、なんや?」 ああ、それは、なんでもないよ。昨日、中3のお姉ちゃん二人がね、安全ピンをコルクの板に放って刺してるんだよ。

へえ、上手いねえって感心してたの。でも、弾じかれるのも多いので、じゃあ、安全ピンに紙を巻いて羽根つけたらダーツの矢が出来るよって、拵えたの。

即席の紙の的を貼り付けて、こう、すんだよって、投げてやる。スコンッと刺さって格好いいよ。「うわあ~、ええやんっ」「ホンマやっ」






それからが大変だよ。無我夢中だよ。的に刺さる度に「★★ちゃんっ」「★★ちゃんっ」「★★ちゃんっ」 はいよ、はいよ、はいよ。

「わたしにも遣らせてっ」 増えてるよ。「僕も遣らせてっ」 また増えたよ。

小1の女の子が脇に来て「★★ちゃんは、一日、お仕事なにしてんの?」だって。「★★ちゃんは、ちゃんと仕事してるよ」って、おませな子。



















雨がパラついてるね。外に出て煙草を吹かす。いつも、こんもり緑に覆われてるケヤキが、いつの間にか柿色に染まってパラパラ枯葉を落としてる。

おまえの今年はどうだった? 「毎年変わらず、同じことを繰り返してるよ」 そうか。

来年、おまえが新芽を吹かして若葉に包(くる)まれる頃、オレも、少しは、成長して新しくなりたいよ。「新しいものは、古くなるんだよ」






そうか、そう云えばそうだね。「古いものから新しいものを生み出す、そう思えば、今を萎えることはないんじゃないか?」 意味深だね。 「なんでも聞いて」 

「誰と話してんねん?」 ケヤキだよ。じゃあ、今の、おまえの姿は、何を生み出している? 「落ち葉に託して、冬の訪れの風情づくりだよ」 なるほど。

じゃあ、枯葉が落ち果て枯れ木のようなさまになったら? 「明日を信じて、じっと耐える姿で勇気を与えるんだよ」  






「そして、新芽を吹かして若葉に萌えて夢を振りまけばいいんだよ」 そういえば、オレも、おまえと似たような按配だねえ。「気づいたか?」





























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