『レヴェナント(蘇えりし者)』 2017年3月5日
家ってのは雨露しのげて安心してくつろげる場所であれば良しって思ってる。それ以上の贅沢など有ればいいけど無ければ無いで結構。
其のわりには、賃貸であれども、ホンマに、いいなあって喜べる家に縁があったね。
何が良いかって云うとだね、框(かまち)のある広い玄関、上がれば余ったような廊下の広さ、此処だけでオレは満足できるよ。
戸建てなら珍しくもないんだろうけどマンションで、此の構えは、そうそうお目にかかれないと思うよ。
外から帰ってきたら、その都度、結構だねえって感動してる。人間生活で大事なのは、何もない広い空間じゃないかね?
気持ちにゆとりを与えてくれる。目一杯に置きどころを求める分には贅沢で勿体ない空間なんだろうけど、オレは、ホンマに好きだね。
光って広いフローリングの床を進めば大きな木のドア、いつまでお世話になれるか解らんけど12畳の大きな洋間が独立して迎えてくれる。
正直、信じられない間取りの部屋に恵まれたよ。広い廊下を左に折れて進むと18畳の広さのリビング、なんかの間違いかね?
見渡せば真っ白なクロスの壁が極を設けて飽きさせない造りになってる。6畳一間が設けられて二人だったら贅沢過ぎるよ。
リビングの片隅を衝立で仕切って書斎もどきで満足してたけど、こんなのも世の中にはあるんだねえ~。 「何処でもあるわ」
『レヴェナント(蘇えりし者)』 レオナルド・ディカプリオ
人の感動を足蹴にすんなっ。そらなあ、何処でもあるわいな、何処でも在るものなど相手に話しとるんではないわいっ、此のアホンダラ。
天神さんに戎さん、屋台が連なって賑やかに飾られた道を参拝客が流れ往くのを二階の窓から見下ろしてた大きな家も在った。
南区(現中央区)の船場の静かな佇まいの中、チ~ント~ンシャンと優雅な大きな家に住んでいた頃も在った。「ホンマか?」 脚色してる。
淀川の花火大会、大きくドドーン、ドドーンと炸裂する大花火を目の先にしてベランダ一杯ガラス戸開いて冷えたビールが矢鱈美味かった。
変わらず在れと疑いなくとも変わり来る時もある。人生とは短いようで長い。
変わらぬ歴史を守り通して泰然と在るお家も少なくないのが事実だろうね。怠くなるような日々を積み重ねて守り通す正道がある。
約束がない中で曲がらず貫き通す意志力の賜物だろうね。人は、それぞれに歴史が枝分かれしておのずと物語も溢れて広がるね。
袂を分かつようなことも起こり得る、裏切りも造反も有れば分裂もあれば脱走も爆発も落とし穴もあるだろう。 「そんなにあるかあ?」
無ければ結構。しかし、世の中には、喜ばしいことあれば悲しきことも負けずにあるもんだよ。
今は、時代が後押しして順風満帆な航路を進み往ける恩恵に与かってるのも事実だろうね。
そういう結構なお家のことはオレが心配しても余計なお世話だよ。オレが殊更のように云うのは、今在る結構さについて話しておるんだよ。
感謝だよ。有り難いって喜べることに感謝してんだよ。人は、何事に於いても有り難いって思いを忘れちゃいかんよ。
『弾込め式の単発マスケット銃』 ヨーロッパからの銃だと思うんだけど、1836年アラモの砦の義勇軍がでメキシコ軍と戦った当時の銃
1823年って紹介されていたね。アメリカ西部開拓時代なんだけど、昔の映画のような趣とは違い毛皮を羽織り寒さを凌いで
インディアンそこのけのようないで立ちの30数名のハンターたちは弾込め式の単発銃とナイフで武装してる。
狩猟をして毛皮を採取するハンターチームは毛皮を集め砦の毛皮取引所に持ち帰り収益を得る。命より大事な毛皮なんだね。
『レヴェナント(蘇えりし者)』 トム・ハーディ、レオナルド・ディカプリオ アメリカ映画
ロッキー山脈から流れ出した水は、河川や湖沼を形成し、アメリカ合衆国内の水源の4分の1を占めているという。
ロッキー山脈は大陸を大きく分ける分水嶺となっており西側大平洋、東側の大陸側にそれぞれ大河が流れてる。
モンタナ、ワイオミング、コロラド辺りかね?イエローストーンって地名が出てた。
凍てつくロッキー山脈の北西部東側麓辺りに遠征してイエローストーン川になるのか、コロラド川になるのか定かじゃないけど、
ハンターたちは、毛皮を積載して船で下り、砦にある毛皮取引所に運び込むため準備に取り掛かっている。
原始のネイティブ・アメリカンがパレオ・インディアンに進化、後にアパッチ、アラパホ、クーテナイ、クロウ、シャイアン、
ショショーニ、スー、セカニ、デュネザ、バノック、ブラックフット、フラットヘッド、ユートなどの各部族に分化していったとある。
映画での部族の名を聞き落したね。雪と氷と川の寒々しい荒野は、ジョン・ウェインや騎兵隊が乾燥した荒野を馬を駆って疾走するイメージとは
ほど遠いよ。半世紀ほどの時代の差はあるけど凍てつく大地は人を寄せ付けないような大自然の威厳に満ちとるよ。正直、コワイと思わせるね。
音もなく忍び寄るインディアンが正体表して襲い掛かって来る。凄まじい襲撃シーンに驚いたね。空を切って矢が飛ぶ。
「逃げろっ」 「逃げろっ」 バシッバシッって矢が突き刺さる。何か叫んで首を貫かれてる。慌てふためく。「毛皮を船へっ」「急げっ」
バシッ、バシッバシッって至る所に矢が突き刺さる。弾込めの銃ではあるけども射撃は達者なんだけど唸りをあげて矢が顔面に突き刺さる。
重たい毛皮の荷物を離せない、走っても湿地帯なんかね? 思うように走れない。矢が無数に飛んでくる。バシッバシッって突き刺さる。
次から次からハンターたちが射抜かれてぶっ倒れる。騎馬のインディアンがトマホーク(斧)振り回してハンターの首を飛ばす。
ディカプリオも何処かのおっさんも長髪の髭だらけで誰が誰やら解らないほど大混乱。遥か昔のインディアンもそら怖ろしや。
アマゾンのプライムで購入して2日だったかな? 100円で観れる。前半のインディアンの襲撃、どすこいグリズリー(熊)の襲撃、
もう、此れだけでも凄まじくも怖ろしい。噛み毟(むし)るわ、引き裂くわ、振りたくるわ、獰猛としか云いようがない。
今日は、時間が無かったから残りは、また明日、観ることにするよ。ロッキー山脈の広大な景色も一見に値するね。
アメリカ西部開拓史を背景に映画は数えきれないほど上映されたけど、太陽と乾燥した大地、緑なす草原なんてのが舞台になって
野蛮人のインディアン、人でなしども相手に闘う人たちは、それなりに自然の恩恵に守られて細やかな人間社会を構築してたってのがイメージ
だったけど、雨も雪も降ればハリケーンなんて嵐もあるのが極自然、舗装の道があるわけじゃないから降ったら辺り一面、目も当てられない泥団子。
風が吹いたら砂埃なんて可愛いもんじゃないだろうね。砂漠を彷徨うような趣だろうね。
ヨーロッパからアメリカ大陸に渡った人たちが、我も我もと新天地目指して西へ、西へと幌馬車を連ねて往くね。さぞかし過酷なことだったろうね。
此の地に根をおろそうと決めたら、家族総出で家を建てて邪魔な木も切らねばならん。大きなクソ石どかさないかん。
つるはし、スコップで手は豆だらけ、クワを持ち替えて土を耕し種を撒く。そうして、ようよう生活の基盤を築くんだけど
何やら品揃えでアマゾンや楽天がある訳じゃない。電話で医者呼ぶことも出来ないよ。ガスや電気のスイッチは? 「あるかアホ」
よくも生き続けて来れたもんだね。ビユッ、バッシッ、全員凍りつく。見たことない人種、サルか? 「パパ、インディアンよっ」
ランプとペチカの焚火の明かりが唯一、大陸の此処は何処? 誰も居ない漆黒の真っ暗け。「なんでインディアンと解ったの?」
「フンドシで解ったわッ」 ホンマかいな? 武器はマスケット銃一丁とナイフ。妻と娘を一度には殺(安楽死)せないっ。
のるかそるか、生きていくってことは、其処から始まってんだね。
『レヴェナント(蘇えりし者)』 レオナルド・ディカプリオ
映画『レヴェナント:蘇えりし者』予告編
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