脳腫瘍の夫と共に

2010年4月グリオーマと診断された夫との手探りの日々…

あなたへ  7

2013-10-25 21:57:35 | 私の思い 3
覚えていますか?
今日は
結婚記念日です。
あなたと共に生きるスタートとなった
大切な
大切な日です。
それなのに
どうして
あなたはいないのでしょう・・


今でも
目が覚めると
となりに
あなたがいるような気がします。
夜になれば
あなたの車が帰ってくるような気がして
外の物音に耳をすませます。
あなたがいないということが
いまだに
納得できない私です。


あの
最後の日々
あなたが
私に伝えたかったことを
繰り返し考えています。
ことばを失っていたけれど
思考はあったのに
私は
あなたが言いたいことを理解できなかった。


いいえ、
本当は気づいていたのです。
あなたが
自分の命の終わりを予感し
私たちの暮らしを
とても心配してくれていたことに。
でも、
わたしは
その話題に触れるのが怖かった。
あなたの命の終わりを認めることが怖かった。
だから
あなたの気持ちにも気づかないふりをしていました。
どうして
あのとき
そのことに真正面から答えなかったのか・・
あなたの気持ちに寄り添えなかったのか・・


私のいちばんの後悔は
そのことなのだと思います。


どんなに後悔しても
やりなおすことなどできない。
そして
私が今も後悔の嵐の中にいることなど
あなたが望んでいなかったことも
わかっています。


でも
あのころのあなたの苦しみや不安を思うと
それだけで
胸をえぐられるようです。
私が生きているかぎり
この痛みが消えることはないのだと思います。
この痛みとともに生きていくことしか
私にできることはないのだと思います。


明後日は
お寺の報恩講の準備のお手伝いにいきます。
あなたの分も
思いをこめて
お手伝いしてきます。