脳腫瘍の夫と共に

2010年4月グリオーマと診断された夫との手探りの日々…

今夜は弱音

2012-07-27 21:18:09 | 私の思い 2
法要をすませて、脱け殻状態。
なんとも情けない。


夫の病気がわかった一昨年の4月から
娘の体調と夫の体調を気遣いつつ
無我夢中で過ごしてきた。まるで夢の中で過ごしていたみたいで
現実感がない。
最後の入院は
もういつ呼吸が止まってしまうのかと
残された時間が惜しくて
ほとんど眠らずにベッドサイドで過ごした。
別れが近いことを思い
泣いてばかりいた。


でも
告別式では泣けなかった。
泣き出したら涙が止まらなくなるとわかっていたから
絶対になくまいと決めていた。
皆さんに笑顔でお礼を言った。


今は毎日、泣いてばかりいる。


たくさんのひとの優しさに支えられていても
夫の強さや優しさはますます輝いていて
夫のいない世界で生きていくことの意味が見いだせない。
夫がいたからがんばれた。
夫と一緒だったから楽しかった。
何をするにも
どこに行くにも
夫と一緒だった。
夫のいない世界で
何をどうしたらいいのか
いまだにわからない。


人はいろんなことを言う。
善意だとよくわかっている。
だから反論できない。
でも
心が悲鳴をあげている。
そんなふうに思えたら幸せなのに……
私には思えないから苦しい。


脳幹グリオーマの方の症状は
再発・転移した昨年春の夫とよく似ている。
拝読していて
身体的にも精神的にも
とてもつらいのがわかる。
夫もきっとそうだっただろう…と思う。
でも、夫は一度も弱音を吐かなかった。
どんな思いであの苦しい日々を過ごしたのだろう…
そう考えるだけで涙が止まらなくなる。
その方とご家族に
穏やかな時間、
ご家族との暖かな時間が
たくさん続くように祈ることしかできない。


私は何のために生きているのだろう?
なぜこんなにも涙があふれるのだろう?

夫がどこかにいるのなら
そこにいきたい。

夫がいてくれなければ
生きている意味などない




我はいま
哀しみ迷路で迷子中
行方不明の君を探して