フジ子・ヘミング~雨だれのプレリュード
今日は、いつもと違う日程になり、病院を
出た後、寄り道して帰宅することにした。
とあるリゾートホテルで、コーヒーを飲む
ことにした。
このホテルのコーヒーラウンジを、最初
病院の行きがけに、ドライブがてらに
立ち寄って、利用していた。
その時間帯は、けっこう客がはいってい
て市井の喧騒を持ち込む客もいて、辟
易することがあって、いつしか足も遠の
いた。
ところが、帰宅がてらに、6時頃から利
用してみて、全く雰囲気が違うことに
気付いた。
何度かそういうことがあって、ラウンジ
のスタッフに聞くと、夕食時は、ラウン
ジからレストランに客が移動して、ラ
ウンジから人がいなくなるということ
であった。
ということで、夕方6時からしばらくは、
なんと、貸し切り状態になるということ
のようで、一人喜んでしまった。
このホテルは、イタリア調で、敷地も
海岸沿いに長く広く確保され、緑化
された街路樹の中を車で走らせると
日常を忘れる一時を楽しむことが
できる。
中庭は、花が咲き誇り、南欧調の
建物・廊下には、贅沢な気分に
させられる。
昼間の敷地外は、畑が延々と続き
日常がこれでもかこれでもかと、目
につき、興ざめするものもあるが、
夜は、それが、マスキングされ、
優雅な夜景と様変わりし、非日常
的な贅沢な空間に演出され、至福
の時間が流れる。
かなり、遠回りのコースであるが、
夜のこの贅沢な風景は、わざわざ
来るかいがあり、びっくりしている。
コーヒーラウンジは、クラッシク
ギターの心地よいBGMが流れ、
貸し切り状態で、昼間買ったば
かりの佐伯泰英の鎌倉河岸捕
物控28巻「吉原詣で」を完読
するという贅沢な時間をすごす
ことができた。
おそらく、この時間帯にこれだ
けの贅沢な時間を楽しむこと
ができるのは、県内ではこの
ホテルだけかもしれない。
国外・県外へと旅行する
者も多いなか、身動きの
とれない私として、なんと
もラッキーなことだと喜
んでいる。