奈良県の建築家が日々思う設計事務所の家づくり日記、住まいの設計や住宅設計、注文住宅、注文建築、暮らしの事、収納の事

住宅の設計・リフォーム、暮らしのデザイン提案を家具や生活習慣まで丁寧に考えています。

暮らしの環境とパッシブデザインのある空間設計で過ごし方をイメージするように・・・環境が人の暮らしを変化させるという事、過ごしやすさの意味を丁寧に。

2020年10月22日 | 設計の事デザインの事

設計とデザインのチカラで

暮らしの空間を上質に整えてみませんか?

やまぐち建築設計室ホームページ 

※パッシブデザインを意識した数寄屋の家事例外観

 

住まいの設計とデザインの事色々と。

一年を通じて

暮らしやすさを考えることは大切で

過ごし方が暮らしの質を変化させますからね。

※LDKの大開口(窓)の先に屋根軒先が被るように整えたパッシブデザインのある空間

 

建築本体の構成と庭のある暮らし・・・・・。

 

窓や間取りはそういった事も考えて

そのうえで

形態(外観)を整えていますよ・・・・・。

 

夏涼しく、冬暖かい

四季を通じて気温の変化が大きい

日本の家(家屋)にとって、

これは居住空間における

暮らしやすさの環境だったり

ある種の快適性を大きく左右する要素。

※エアコンを含み家の性能を外的要因を融合させた環境

 

勿論、昔ならいざしらず、

現代にはエアコンという

文明の利器があるのだから、

これを使えばすべて解決するのでは?

という考えもあるかとは思います。

 

でもまずは「建築的手法」で

気温や気候の変化に対応できるようにして、

それでも不足するところを

設備機器で補うというのが

住宅設計と人と周囲に対する

環境デザインの基本です。

 

もし、これをおろそかにして、

エアコンだけですべてを解決しようとすれば、

光熱費はかさみ、

電力消費量も増えて

環境への負荷も大きくなりかねません。

 

こうした考えのもと、

太陽の光や熱、風といった

自然エネルギーを最大限に活用して

快適な住まいづくりを行おうというのが

パッシブデザインの考え方。

 

パッシブとは英語で「受動的な~」という意味ですが、

エアコンのような機器で

室内環境を変えていこうという

考えと対を成しています。

 

しかし、夏と冬で気候条件が大きく異なり、

また高温多湿という

特異な環境要因もあわせて考えると、

現代の日本ではパッシブデザインだけで

すべてを解決するのは

難しいと言わざるを得ません・・・・・。

 

ただ、設計力次第では、

エアコンなど設備機器による

アクティブな環境コントロールを

最小限にして、

これを補助的に活用する程度にとどめるように

工夫することは十分に可能です。

 

それでも、エアコンなどの機器を

極力使わず理想的な住環境を

創りだすのは

決して簡単なことではありません。

 

真の意味でパッシブデザインを達成するには、

住宅建築の知識に加え、

気象や熱伝導、環境工学など

広範な領域に精通する必要があるからです。

 

このパッシブデザインを駆使した

住まいづくりが

どのように機能するのか、

その原理をわかりやすくするために、

夏と冬の住居における違いについて

魔法瓶を思い浮かべると

イメージしやすいかも知れません。

 

密閉度が高いだけでなく、

ガラスやステンレスなどを用いて

熱の出入りをシャットアウトすることで、

温かい飲み物を温かく、

冷たい飲み物を冷たく保つように、

住まいも構造的な気密性を高めると同時に、

ある程度断熱材などで

家の中と外で熱の出入りを制限すれば、

外部からの環境負荷を

和らげる事が出来ます・・・・・。

 

また、冷暖房効率もよくなり、

光熱費の軽減も期待できます。

 

強い日射しの侵入を水際で

シャットアウトするイメージ・・・・。

 

夏を涼しく過ごせるかどうかは、

強い日射しの侵入を

シャットアウトできるかにかかっています。

※軒下を整えてテラスとして屋外の空間をLDKと繋がるように

 

それには、昔ながらの建築に存在する

大きな庇を設けたり、

サッシや開口部にeoガラスなど

遮熱効果のある素材を使ったり、

カーテンやブラインドで

遮光するなどの手段が有効・・・・・。

 

和のテイストがあれば

簾掛けのデザインを整えて

簾を活用する事も。

 

庭木などの植栽で適切な距離感で

日覆をするのも一手です。

 

樹木も常緑樹と落葉樹を

適材適所で庭と窓と建物の距離を

意識しながら風景としても・・・・・・。

※軒下を整えてテラスとして屋外の空間をLDKと繋がるように

 

風の入口と出口を確保して

涼しく過ごす真夏の昼間ともなると

さすがに熱気を帯びた外気を

家に入れるわけにはいきませんが、

夕方や夜間など気温が下がる時間帯で

上手に外気を取り入れて

室内をうまく冷やすことができれば、

冷房コストもカットできます。

 

ただし、風を家の中に通すには

入口と出口をしっかり設ける必要があります。

※外観に起伏を設けて窓の出入り口を変化させて風や採光をLDK空間へ

 

出窓や袖窓といった

開口部を要所に複数設置したり、

吹き抜け、中庭、リビング等から風が抜けるような、

立体的な通風計画も大切です。

 

天窓(トップライト)や頂側窓(ハイサイドライト)

という窓の使い方やレイアウトの手法も

積極的に活用するのもポイントです。

 

自然光を最大限活用する住まいの環境を

左右するのは気温だけではありません。

 

明るさも重要な要素。

 

たとえば、日中に

自然光を最大限活用することができれば、

照明を使わなくても十分な明るさが確保でき、

電気代も節約できます。

 

もちろんリビングの開口部なども

光には重要な役割を果たしますが、

室内の深奥部にもまんべんなく光を導くには、

吹き抜けを活用したり、

反射率の高い素材を軒裏に用いたり

室内の仕上げ材を意識したり

といった工夫も大切です。

 

室内で使う色の違いでも明るさの差は生じますよ。

意図的に反射を活用して明るい空間にしたり

トーンを落として空間に趣を与える様に

あえて暗さを演出したり・・・・・。

 

 

冬場でも暖かい家をつくるなら、

夏に比べて弱く、

少ない日射しを効率的に取り込む工夫が必要です。

 

それには掃き出しなどの

大きなサッシ窓などの開口部を

最大限活用するのが効果的。

 

そうすれば昼だけでなく、

蓄積された熱を夜間でも利用できるので、

ある程度の暖房コストを削減できます。

 

ただし、開口部に二重サッシなど

熱を逃がさないものを使うこと、

南向きの開口部を複数設けること、

床や壁、天井などに

蓄熱効果のある材料を使用するのがポイントです。

 

素材の使い方でも暮らしの環境が

随分変わりますよ・・・・・・。

 

自然に優しい環境は

人の暮らしにも優しく感じます。

 

暮らしのリアリティーに

環境の取り込み方も

設計デザインの感度の違い・・・・・。

 

窓の外の事を丁寧に考えると

風景の重要さも見えてきますよ。

 

庭のある暮らしの価値。

 

住み方のデザインは

人生を変えますよね、

劇的に・・・・・。

 

良い意味で暮らしに影響がある

そんな場所にデザインして

設計で整えるように・・・・・。

 

Produce Your Dream>>>>>

建て主目線+αの提案・・・・・。

明日の暮らしを設計する

建築と住まいとその暮らしを豊かに

URL(ホームページ)

http://www.y-kenchiku.jp/

<<<Yamaguchi Architect Office

 

 


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