奈良県の建築家が日々思う設計事務所の家づくり日記、住まいの設計や住宅設計、注文住宅、注文建築、暮らしの事、収納の事

住宅の設計・リフォーム、暮らしのデザイン提案を家具や生活習慣まで丁寧に考えています。

建築家や設計事務所に住まい造りを依頼すると家の価格が高くなるというのは本当でしょうか?というご相談をホームページの「お問合わせ」からいただきましたので・・・・・。

2023年11月23日 | 暮らしの事イロイロ

建築家や建築設計事務所に

住まい造りを依頼すると高くなる

というのは本当なのでしょうか?

※スタディなどをご紹介しながら・・・・・。

 

というご質問を先日

ホームページからいただきました。

色々と迷われているようでしたので

面談にて実情をお話しさせていただいたのですが

「ご相談者さん」の了承をいただいたので

ここでも少し書いてみたいと思います。

 

基本的にハウスメーカーさんや工務店さんに

直接依頼しても

どこかで設計は行われていて

外注の場合もありますし

内業だけど、

外注費やその人の給料、

あとは名目を変えたり

工事費用の中へ

わかりにくいように

全ての項目に数パーセント上乗せしていますから。

 

皆さんの会社でも、

皆さんの仕事でも事実

割引はあっても、

働いて「無料」ってありませんよね。

 

 月々のお給料はどこから出ているのでしょうか?。

売り上げと利益はどうですか?

粗利益って考えてみると・・・・・。

 

「具体的に項目」に記載があっても

安く見積もってその他の工事項目に薄く金額を入れていますよ。

 

逆に設計やデザインを生業にしている

設計事務所は素直にその金額が出ますから

高く思われる方もいらっしゃるかもしれませんし

その費用の価値が何なのか?

という認識のところの差なのかもしれません。

 

話をもとに戻すと

ある側面では作品性を追い求める

設計事務所の場合は、

確かに割高傾向があると思います。

 

ケースにもよりますが

アトリエ系と呼ばれる設計事務所は、

作品性を重視する場合があるので、

建具にせよ、

住宅設備にせよ、

別注や特注を多用しがちになります。

 

別注すれば、

美しく仕上がるから

又は使い勝手が平均よりも良くなるから

と言う理由もありますが、

その反面、

工場の生産ラインを外れた製品は

原価も変わりますし

高価にならざるを得ない部分がある事は否めません。

 

だからといって、

既製品をそのまま使うばかりでは、

単なる建材の寄せ集めた状態で

注文住宅というよりは

建売住宅・分譲住宅と同じ状態を

サイズや間取りを変えている状態

となってしまうかもしれません。

 

単に安ければ

何でもよいという事でもないですよね。

 

必要な事柄が価値観の中で

どのような価格帯でおさまるべきなのか?

 

住まい手さんの価値観を掘り下げて

本当に必要な事柄に

どのようにデザインを施して

丁寧な手間をかけるのべきなのか?

 

設計の手間が

かかる事になる事も多いですが、

そういった意味での

出来る限り「既製品を上手に利用した仕様」で

プランと間取り、

そして設計図面を描く方法が非常に有効です。

 

これによってコストダウンしつつ、

別注に近い納まりとデザインを

つくり出す事も可能です。

 

オリジナルで制作したものでも

創意工夫で図面を描き、

設備の図面や金物の選定までを設計して

内容を精査した発注を行う事。

 

誠実な仕事とデザインを問う事で

その不安も

解消すると思いますよ。

 

過去の住まい手さんのお話を

聞かせてもらう事も

その一つの方法だと思います。

 

予算感や良い事も悪いことも含めて

お願いしたいと思えるのかどうかが

重要ですよ。

 

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■やまぐち建築設計室■
  建築家 山口哲央
奈良県橿原市縄手町387-4(1階)
https://www.y-kenchiku.jp/
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