奈良県の建築家が日々思う設計事務所の家づくり日記、住まいの設計や住宅設計、注文住宅、注文建築、暮らしの事、収納の事

住宅の設計・リフォーム、暮らしのデザイン提案を家具や生活習慣まで丁寧に考えています。

すまいの設計と暮らしのデザインを丁寧に、過ごし方と生活環境を考える間取りとインテリアの計画、家具と建築空間の広さ、間隔、寸法という環境づくりの考え方。

2024年07月13日 | 暮らしの事イロイロ

ダイニング空間のスタイルと

各種寸法について。

※シンプルな空間にLDKを一体化して暮らしを凝縮しつつ余白をデザインした空間事例

 

ダイニングルームにも

いろいろなスタイルがあり、

ダイニングテーブルを買いたいけど、

適切な寸法はどのくらいでしょうか?。

等、時々家具購入について

インテリアコーディネートとして

模様替えのご相談をいただく事もあります。

※シンプルな空間にLDKを一体化して暮らしを凝縮しつつ余白をデザインした空間事例

 

そういったご相談事も

ホームページのお問合せや

InstagramのDMを通じて

ご連絡をいただく事も多いので、

ダイニング空間のスタイルと

各種寸法について

少し書いてみたいと思います。

※シンプルな空間にLDKを一体化して暮らしを凝縮しつつ余白をデザインした空間事例

 

ダイニング空間は

食事をする場所と同時に、

家族の団らんの場所にもなる

大切な空間です。

 

住む人のライフスタイルに合わせて

スタイルを選んだり、

使いやすい寸法にすることで

居心地の良さも変わってくるから、

しっかりと考えていただきたいところです。

 

各室の計画と寸法。

ダイニングの計画について。

 

ダイニングルームは

基本的に食事を行うための空間ですが、

居住者のライフスタイルによって

キッチンやリビングとの

空間と繋がったり

離れたりという関係性を持ちます。

※アイランドキッチンの配置でLDKを一体的に開放感ある空間として提案した事例

 

特にキッチンとは

配膳や食器の片付けなどの

作業を行うことなどからも

強い結びつきがあり、

この結びつきパターンは

大きく3つの分類できます。

 

オープンタイプ。

ダイニングとキッチンの間に仕切りがなく

一つの空間となっているタイプです。

 

キッチンとダイニングが

完全に同じ部屋、

一体の空間となるため、

コミュニケーションが取りやすい

という特長があります。

 

また、仕切りのある空間と比べると

広く開放的に感じられるため、

近年はアイランドキッチンや

ペニンシュラキッチンを中心に

採用するケースも多くあります。

 

ペニンシュラキッチンのある

オープンタイプの間取り。

※ペニンシュラキッチンで空間の使い勝手と開放感を提案の設計事例

ペニンシュラとは「半島」を

意味する言葉で、

四方が壁に接していない

アイランドキッチンを

片側だけ壁に付けたもの。

 

見た目はとってもオシャレで

開放感もありますが、

オープンであるが故に

キッチンがよく見える状態となるため、

日頃からの整理整頓や

清掃を心がける必要があります。

 

またキッチンの匂いも

ダイニング空間に

流れてしまうのもデメリットです。

※換気計画や換気扇の能力と

部屋容積によってもて結果は変わります。

 

生活感が出ても

大丈夫なケースと

そうでは無いケースもあるので

全体の計画性が

大切になります。

 

セミオープン (セミクローズド)タイプ。

完全なオープンキッチンとせずに

キッチンキャビネットやハッチ、

カウンター等で仕切る

又は家具などで適度に

仕切ったイメージです。

※対面式キッチンでI型を活用し腰壁とカウンターでLD+K間取りとしてデザインした事例

 

オープンタイプに比べると

開放感は劣るものの、

それでも十分に

コミュニケーションをとりやすいことや、

開放しすぎていたキッチンを

適度に隠すことで

手元等を見せないようにできる

メリットがあります。

 

デメリットは、

オープンタイプと同じように

キッチンの匂いが

ダイニング空間に流れてしまうことが

挙げられますが、

窓や可動間仕切りなどを

設けることで防ぐことができます。

 

セミオープンタイプでは、

キッチンから直接配膳して

そのまま食事が取れる

「キッチンカウンター」を

設けたスタイルも使い勝手の良さを

発揮する事もあります。

 

キッチンで立っている人と

カウンターに座っている人との

アイレベル(視線の高さ)の差が

大きくなるから、

ハイスツールを使ったり、

床の高さを変えたりして

アイレベルを近づけることがあります。

 

クローズドタイプ。

キッチンが個室となっていて、

ダイニングとは

完全別室となっているタイプです。

※パントリ―を横にリビングスペースダイニングスペース(LD)をキッチンから分離した間取り事例

 

調理に集中できたり、

匂いがリビングに流れづらい、

生活感が出やすい部分を

隠せるなどのメリットがあります。

 

デメリットは、

子どもの様子が見られず、

ダイニングやリビングにいる家族と

コミュニケーションがとりづらい

という点になりますので、

現在ではそれぞれの

良い点を組み合わせつつ

住まい手さんの価値観を汲み取り

セミオープン (セミクローズド)タイプも

選択肢として提案させていただく

事もあります。

 

ダイニング空間に関わる

各部寸法の目安。

※ダイニングテーブルとイス壁に囲まれる寸法

食事に要する

1人あたりの最低寸法。

ダイニングテーブルに座って

食事を摂るときは、

あまりに狭いと身体を動かしづらく、

快適な生活を送ることが

出来ません。

 

食事に要する1人あたりの

最低寸法は、

幅600mm前後、

奥行き350〜400mm前後が

目安となります。

 

これが2人なら「×2」、

4人なら「×4」をすることで、

最低寸法が求められます。

 

この寸法値はあくまで

最低寸法。

 

実際はこれより大きなサイズを

選ぶことで

快適さは向上しますし、

食事の際、

食器類の並べ方や

食事のスタイルにより

変化しますのでご注意を。

 

また円テーブルを使用する場合は、

2人で600mm(60センチ)、

4人で900mm(90センチ)

といった目安はありますが、

1人で使用する場合でも

直径はあまり

小さくすることはできません。

 

2人で使うにしても

直径90センチは欲しいところ。

 

一般的に販売されている

円形(ラウンド)テーブルも

直径90センチ〜120センチが主流です。

 

テーブルと背後の壁との距離。

テーブルに着席、

離席するために

最低限必要な

テーブルと背後の壁との距離は60センチで、

スムーズな動作で行う場合は

80センチ〜90センチは

欲しいところです。

 

また車椅子を使って

テーブルを使用する際は、

最低95センチは必要となります。

 

テーブルに着席している人の

背後を通過するためには、

椅子に座った人の

奥行き40センチ〜50センチ

+通路スペース60センチ以上は必要。

 

物を持って

背後を通過するときは75センチ程度の

通路スペースを

確保するとよいかと思います。

 

ダイニングテーブルの寸法や形は、

部屋・間取りの通路が

狭くなりすぎないよう、

小さ過ぎないように、

バランスを取って選ぶことが

大切なんです。

 

テーブルの高さ。

ダイニングテーブルの高さは、

概ね70センチ以上が一般的。

 

近年では75センチ前後の高さも見られ、

海外では身長差も含めて

室内で靴を履くことから

800センチほどの高さの

ダイニングテーブルも多く存在します。

 

ダイニングテーブルの

天板の高さから差尺(さじゃく)を

引くことによって、

座りやすい高さの

椅子を選ぶことが出来ます。

 

差尺とはテーブルの天板から

椅子の座面までの寸法のこと。

 

皆さんも色々と経験があると思います。

椅子自体は座りやすいけど

テーブルを使う際には

なんだか使いにくくなってしまう事。

 

それ身長とイスの座面、

テーブルの高さのバランスが悪く

姿勢が悪くなってしまう事によって

起こる現象です。

※家具インテリアショールームをご案内

 

そういったところ、

家を新築する際、

リフォームする際の打ち合わせでは

プランや設計に入る段階で

事前にキチンと実感していただくように

家具ショールームやインテリアショップへ

ご案内させていただく理由です。

 

和室用の

脚が短いテーブル座卓(ざたく)を

使用するときは、

腰を下ろした状態や

正座にもしっくりくる30センチ〜350センチ前後の

高さのものが多いです。

 

リビングで使われるテーブルは

400mm前後のものが多く、

座卓はそれより

全体的に低いという事。

 

家具のレイアウトや

新築、リフォームなどでの

部屋サイズの最適性

またはわからないことや

分かりにくい事があれば、

インテリアや片付け整理収納も含めて

暮らし全般についての

ご相談をお受けしておりますので

ホームページの

お問い合わせよりご連絡ください。

 

暮らし全体を丁寧にと思います。

 

住まいの新築・リフォーム
リノベーションのご相談・ご質問・ご依頼は
やまぐち建築設計室
ホームぺージ・Contact/お問い合わせフォームから
気軽にご連絡ください。
-------------------------------------
■やまぐち建築設計室■
 建築家 山口哲央
奈良県橿原市縄手町387-4(1階)
https://www.y-kenchiku.jp/
-------------------------------------


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 階段の工夫で間取りも家の広... | トップ |   
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

暮らしの事イロイロ」カテゴリの最新記事