※カテゴリーを「書評関係」にしたが、これは『森コロ』ではなく、表題の『ピタゴラス豆畑に死す』(小峰元・著)に関して。
古本屋で目についた上記の文庫本を買った。娘が最近赤川次郎などのライトミステリーに凝っているから、たまたま目についたので買ったのである。
実は、私は20数年前に読んでいる。小峰の『アルキメデスは手を汚さない』から始まる学生が主人公のミステリーはだいたい読んだはずだ。この本も読んだ記憶はあるが、ストーリーはとんと覚えていない。
手にとったときに、舞台が奈良で、ツチノコが絡んでいることに気づいたのも買う気になった理由の一つ。ところが、娘に渡す前にパラパラとめくって驚いた。事件はともかく、登場人物の一人が吉野一の山林王なのである。そして莫大なお金を株式市場で動かして、相場を操っている。いわゆる、吉野ダラーだ。
う~ん、こんな時代もあったのだなあ。改めて感じ入った。
山林地主と言えば大金持ちを指す時代があり、とくに吉野の山主が証券界を揺るがした一時期があったことは知っている。しかし、あまりにも今は昔だ。
そういえば映画『大誘拐』でも、誘拐(されたことになる)おばあちゃんは、山林王だった。そして身代金100億円を(本人が)要求するのだった。
林業が日本を動かした時代があったことに、妙に感動してしまった。
ちなみに私が林学科に在籍していた当時に『ピタゴラス…』を読んだはずなのに、当時はなんとも思わなかったことは、気になる(^^;)。
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