森林ジャーナリストの裏ブログ

表ブログに書けない、書く必要もないドーデモ話をつらつらと。

早川紀代秀

2009-07-18 10:42:17 | 時事ネタ

昨日、オウム真理教事件の被告、早川紀代秀に最高裁が上告棄却、事実上の死刑が確定した。

実は、早川氏とは若干の関わりがある。私がペエペエの記者だった頃、彼に取材しているのだ。と言っても、オウム真理教とはまったく関係なく、彼の転職経験談であった。

彼は、神戸大学農学部出身。ゼネコンに勤めたが、その後世論調査などをするリサーチ研究所に転職している。その話題を聞き書きしたのだが、結構楽しかった。もともと同じ農学部出身で、別業界に進んだという共通点もあったからである。

ゼネコン就職は教授の斡旋だったという。農学部と言っても緑地など都市計画論を専門に選んでいたから違和感はないのだが、ニュータウン建設も緑地を主体とする発想をするから、よく上司とぶつかったという。

ただ学生時代から心理学や世論形成に興味があって、本当はそちらの分野に進みたかったのだが、世論調査をする会社なんてあるとは知らなくて、勧められるまま建設業界に進んだそうだ。

が、ある時求人広告で世論調査を請け負う会社の存在を知ってから、どんどん期待が膨らんで、とうとう転職した……といった話をしてくれた。(もっとも、逮捕後の記事によると、ゼネコンで公金横領がばれて首になったんだ、とある)
取材以外にも、かなり雑談をした。私も、結構しゃべったかな。取材時、ちょうど徹夜明けで、無精髭が生えていたのが記憶にある。

心理学・精神世界に興味を持っていた点は、後にヨガにはまり、やがてオウム真理教に足を踏み入れるきっかけになったこととつながる。が、当時は極めて気さくな人で、私も転職を考えていたから(^^;)、興味深かった。だから私も覚えているのだ。

「やっぱり給料は安くて。同窓会に出て、大手にそのまま勤めている同期と会うと、そんなにもらっているのか、とショックだったよ」

そんな会話が印象に残る。

その人が、とうとう死刑囚。ちょっと感慨深い。彼の犯罪行為をどうこう言うわけではないが、人間は何かと流されやすく、どこでどんな行動を取るようになるか、本人もわからない。

 

軽くて、くだらない話をご希望の皆さん、今回は重かったでしょ(笑)。