人生いろは坂

人生は山あり谷あり、そんなしんどい人生だから面白い。あの坂を登りきったら新しい景色が見えてくる。

あれから一年

2010-08-05 15:56:24 | Weblog
 そう言えば昨年の今頃は、新型のインフルエンザで大騒ぎをしていた
ことを思いだし、過ぎ去った一年の早さを感じている。あれから一年
あの大騒ぎは何だったのだろうかと思うくらい、今年の夏は静かだ。

 マスクをしているような人は、ほとんど見かけなくなってしまった。
その代わりと言っては何だが、今年は宮崎県で発生した家畜の伝染病
「口蹄疫」が新聞、テレビを賑わせ、多くの家畜が殺された。この病気
もウイルスによる恐ろしい感染症である。

 インフルエンザ騒ぎがなくなったからと言って、新型インフルエンザの
恐怖がなくなった訳ではない。依然として感染力の強い新型インフルエンザ
の恐怖は去っていない。いつ大規模感染が始まるか分からないという恐怖
は常に潜んでいる。

 なまじ感染力の弱い新型を体験しているだけに「あんなものか」という
安易な考え方が芽生えてしまった。実はこの考えの方が恐ろしい。全ては
人間サイドの思いや行動の中に大流行の恐怖が潜んでいる。

 さて、雨を待つ日々であるが雨の兆しはいっこうに見えてこない。
これから果てしない乾燥と強烈な日射しとの闘いの日々が続くかと
思うとうんざりとしてくる。くり返される毎年の事である。

 人も動物も植物も疲れ果てた頃、やっと雨の季節がやってくる。その日は
いつのことになるのだろう。ここのところ記録ずくめの猛暑が続いている。
寝苦しい夜が続いている。熱中症で病院に搬送される人も例年になく多いと
報道されている。最早、誰もこれを異常気象などと言わなくなってしまった。
それくらい猛暑は常態化してしまったようだ。

 東京都で百才を越える人が、既に亡くなって何年も経過していたという
事件をきっかけに全国で同じような事例が多発している。最早、人の死が
問題になるようなことも、ましてや悲しい出来事だという認識もなくなって
しまったのだろうか。それとも死を明らかにすることも出来ないような事情
でもあるのだろうか。

 幼児や児童の虐待が常態化しつつある。人の心にどんな変化が生じて
いるのであろうか。今更始まったことではないと言いながら、人と人の
繋がりがますます希薄になっている。石原都知事ならずとも嘆かわしい
事だと言わざるを得ない。

 向こう三軒両隣だと言われた時代には、煩わしく思うことも少なく
なかったが、人と人の繋がりだけは濃密であり、孤独死などと言うことは
なかったし、虐待などと言うことも聞いたことがなかった。
 
 それがいつの間にかこんな世の中になってしまった。国が財政上破綻
するなどと言うことを誰が想像し得たであろうか。
コメント
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