人生いろは坂

人生は山あり谷あり、そんなしんどい人生だから面白い。あの坂を登りきったら新しい景色が見えてくる。

真実はどこに

2009-12-27 06:02:46 | Weblog
 民主党と連立政権による新予算案が決定した。とは言え、まだまだ
自民党時代の精算が済んだわけではない。と言うより自民党が作って
きた借金体質は引き継いだままであり、民主党色を出すにはあまりにも
制約が多すぎる。

 マスコミは何事によらず辛口でなければならないが、独自色が出せる
ようになるまで、もう少し時間を置くべきではないだろうか。

また、政治献金に関する官憲の取り調べには一応のピリオドが打たれた
ようだ。鳩山さんも党首になったとは言え総選挙前に始まった取り調べ
については、喉の奥に刺さった魚の骨のように鬱陶しいものであったに
違いない。

 そして、民主党の実質的なドンと呼ばれている小沢さんについても
西松建設からの政治献金を巡る秘書の公判中である。これも自民党
時代に始まった政治資金問題である。

 自民党が政権を握っていた時代には幾多もの汚職問題が取りざた
されたにも関わらず、ほとんどのものは事件になることなく闇から闇へ
と葬り去られてきた。これらを問題にせず、何故、自民党政権末期に
なって敵対する民主党の首脳陣の政治資金が問題視されたので
あろうか。

 事件に重いとか軽いとかの差はないとは言え、あまりにも不公正な
官憲の取り調べではあった。今後、民主党が安定政権になり権力が
集中するようになると、かつての自民党時代のように権力にすり寄って
くる輩が大勢現れて来るに違いない。こうした輩どもの利権に惑わされる
ことのないように公明正大な政治を行って貰いたい。


 さて、自民党時代にはタブーであったアメリカとの密約問題が次々に
明らかになっている。特に核兵器の持ち込みに関しては、民主党の
調査の先を越すように小出しに関係方面から公式、非公式を問わず
重要な書類が明らかになっている。

 日本人は比較的済んでしまったことを問題視しないが、これら全ては
時の権力者が国民の同意なく行ってきたことである。ましてや当の本人
がノーベル平和賞まで受賞した人であってみれば、その欺瞞の罪は深い。

 確かに時の政権やトップとして、やむを得ない選択だったとしても
何故、早い時期にこの問題を解消しようとしなかったのか。こうした
重要事項が明らかになるに連れ、自民党がアメリカの占領時代の
尻尾を切り離せないまま冷戦時代に突入し、今日までなお暗い陰を
落としていることを考えると、なにはともあれ民主党を選択したことに
安堵の胸をなで下ろしている。

 鳩山さんは普天間問題を決断力がないが故に先送りしたと言うが
それではどのような解決方法があるというのであろうか。私には
鳩山さんや民主党の苦悩が十分理解できるのである。

 アメリカにノーと言えれば、こんなに簡単な事はない。しかし自民党
政権時代にかなり踏み込んだ約束をしている。あちらを立てればこちら
が立たず、鳩山さんに限らず誰でも先送りしたい問題である。

 オバマさんにしても米軍内部の事について簡単には踏み込めない
ところがあるらしい。それが外交を更に難しくしている。これは日中
関係など近隣諸国との関係改善進めていく中から気長く交渉を続けて
いく以外に方法はないであろう。それが外交である。

 そのお手本となるような事例が北朝鮮外交の在り方である。中身の
ない軍事力や核兵器をちらつかせながら中国やロシアをも取り込み
巧みな外交でアメリカを弄んでいる。そのしたたかさは、新生日本の
外交としても見習う必要があるのではなかろうか。
コメント
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