お爺さんは山へ柴刈りに

東鳩会の開催概況

あれから一年・・・東日本大震災の鎮魂

2012年03月10日 16時37分10秒 | Weblog

 東日本大震災一周忌慰霊並びに復興祈願法要は平成24年3月10日(土)、山形市内‘圓應寺’において真言宗智山派山形村山教区の主催で執り行われました。真言宗智山派庄内教区、置賜教区が協賛します。

 一年前と同じように雪がちらつきます。私も真言宗智山派宗徒の一人として山門を潜ります。

 会奉行の村山英隆地蔵院住職が法要を進行します。会奉行とは俗世の司会らしいのです。鐘を前に神妙に正座しているご婦人たちはレクレイム合唱隊です。ここでは和讃講中と言ってるようです。会奉行の開始宣言に続き、参列者全員が智山勤行式(懺悔文~開経文)を唱和します。

 大導師 垂石啓芳圓應寺住職の先達により経が読み上げられます。25名の僧侶が一堂に唱える念仏を聞くのは初体験です。避難者席の後ろ姿が寂しそうです。「無念だったろうな~南無大師遍照金剛、南無大師遍照金剛」と焼香します。

 避難者代表が「避難地の山形で優しい心遣いを頂き、癒されました。この地から復興を願いたい」と語ったあと、「ふるさと」「千の風になって」がクラリネットと電子オルガンによって演奏されます。胸にこみ上げるものを感じます。

 垂石啓芳圓應寺住職が主催者挨拶と法話をなされます。「日本は無宗教と言いますが、津波から位牌を持って逃れたり、放射線汚染区域の一時帰宅でも位牌を持ち帰る方が多かった。先祖を敬う心も宗教です。時が重なって今日、そして明日と命は時間の積み重ねです。明日を約束された命はありません。今日を大切にしてください。一周忌が終わったから今日でお仕舞いではありません。今日を祈りのスタートとしましょう」

 法要のお礼に曼陀羅御守りを頂戴いたします。義捐金のお願いに応え、一日も早い復興を祈念して寺院を後にします。ボランテアに参加する人もめっきり減少しているそうです。「他人の噂も75日」にならないよう、復興はこの先10年はかかるでしょう。政治家を当てにしないで‘頑張りましょう’