不義理を詫びて という中七がいいですね。
コロナ禍の中、何度のお彼岸を迎えたことでしょう。
お墓に参りご先祖さまや亡くなった方へお花をたむけることも叶わない日が続いています。
ご高齢であったり、墓が遠方ではなおさら足が遠のきます。墓参り代行という仕事もあるようですね。
多くの共感を呼ぶ句となりました。
晴代さん: あちこちに不義理が・・墓を洗うもひとしおの思い入れあり
須美さん: こういう気持ちになった人は多いのではないでしょうか。
結宇さん: どうもどこへも出られないような世の雰囲気で。 そろそろ彼岸ですし
亜子さん: コロナ禍の今しか詠めない時事句。後の世に残したい一句。新しい2022年の歳時記に「墓洗ふ」の例句として載せたいほど。
千香子さんと私もいただきました。
お彼岸や仏事のたび、家族総出で墓をきれいに掃除して手を合わす。いつのまにか子供たちも大人に倣って受け継がれていったのでしょう。
それが負担になるということもあるかと思います。最近では「墓じまい」ということも言われるようになりました。
よく知らない腰の曲がったおばあちゃんが、手慣れた様子で墓石や花立てをがしがし洗い、束の線香に火をつけ2.3本握らせてくれました。
それを子供の私がお供えをします。でも我が家はお墓のない家でした。どこでだったか本当にあったことなのか‥不思議な記憶
墓洗ふ意外に強い老婆の手 郁子