名月や・・と始まるからにはさぞかしスケールの大きい句になるかと期待してまたそれに応えるような堂々とした景です。
月の位置、光の当たり具合が、シルエットという下五で決まります。
今年の中秋の名月は9月10日。
天候にも恵まれ各地で名月が見られましたが、作者はテレビに映し出された岐阜城にかかる月を見て詠まれたそうです。
金華山も黒々と浮かび上がっていたかもしれませんね。
千香子さん: 時代劇の1カットのような印象です、 月見をしている人もシルエットになっているような。
麗子さん: 3番と迷いましたが、満月に岐阜城のシルエットが浮かび、こちらをいただきました。
佐保子さん、竹葉さんもとられました。
麗子さんが迷った3番の句というのが私の拙句
長良川篝火揺れて山に月 郁子
今年の中秋の名月を、私は長良川鵜飼の観覧船から金華山越しに仰ぎ見るという幸せな時を過ごしました。
須美さん、泉さんから「美しい光景、情景が浮かぶ」とコメントをいただきありがとうございます
長良川鵜飼は5月11日~10月15日の期間中、増水と中秋の名月の日のみお休みと聞いていましたが、
当日はまさに中秋の名月の夜。ところが観覧船はフル操業で川べりにずらりとんで並んでいます。
船頭さんは「大人の事情ということで。。」と明るく笑っていました。
コロナ禍で一時は壊滅的なダメージをうけた長良川鵜飼の観覧も今年は、三年ぶりにフルシーズン中断することなく開催でき、
乗船客も5万人を越え、過去最低だった去年からV字回復と新聞にありました。
まだまだ乗船定員制限があるなど、コロナ以前の繁盛していた頃には及ばないのですが、
鵜匠さんが観覧船のすぐ近くまできて説明されたり、鵜の嘴跡のついた鮎を見せてくれたりと、サービス満点のおもてなしをうけました。
その鵜飼いも明日でシーズン閉幕です。
伝統漁法を保護し要人をもてなしたという岐阜城の主・織田信長公もホッと胸をなでおろしていることでしょう。。郁子