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575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

卯の花の白の透けゆく獏の夢  遅足

2020年05月22日 | Weblog
 
白の透け行く、の表現から夜の卯の花の妖艶さが感じられ、
獏の夢で、夢か現実かわからない世界へいざなってくれる感じが良いと思いました。(竹葉さん)

抽象的な世界観。悪夢を食べる獏という想像上の動物。
その獏はどんな夢を見るのでしょうか?
不謹慎ですが、奥様を亡くされた大和田獏さんの悲しみにも思えました。(麗子さん)

「白の透けゆく」という語句が秀麗。さらに下五の唐突ともいえる飛躍。
夢を食べるという漠の夢とは…。パウル・クレーの世界に遊ぶような佳句。(殿様)

卯の花のアップからさらに心のレンズで近寄っていくイメージ。
すると透けて、卯の花の形状、色さえもあいまいになる。
卯の花と自分の意識が混然として不思議な気持ちになる。(郁子さん)

この獏は中国の獏でしょうか、白い花の向こうに見える異世界。
その異世界の夢を獏が見たのか?それとも食べたのか?
いずれにしても幻想的な句だと思います。(結宇さん)

獏という動物は、さっと想像できないけど、夢追うものとして、よく言われましたよね。
実現できないのが夢なのかもしれません。(狗子さん)

           

みなさんの評にもあるように句のポイントは中七の「白の透けゆく」です。
この句のヒントになったのは、この句です。

  卯の花や彳む人の透き通り 麦 水

作者の堀麦水は、江戸時代中期の金沢の俳人。初期蕉風への復帰を提唱した人です。
卯の花に佇む女性を取り合わせた句。
その美しさを透き通り、と表現したところが秀逸。
なんとかマネしたいと考えた結果がこの句でした。
まず、女性ではなく卯の花そのものが透き通る、としました。
さて下五をどうするのか?
ここでのヒントは対馬康子さんからいただきました。
「5段飛び」理論。唐突とも思える飛躍です。

つくってみて「これは私の句なのかしら」と思っています。(遅足)
コメント
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