575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

5月句会の句があつまりました。   遅足

2020年05月16日 | Weblog
券題は卯の花。さて、どの卯の花に人気があつまるのでしょうか。

兼題「卯の花」
1 卯の花や星降る里の野辺に咲き
2 卯の花の 降りくる香り また空へ
3 雨に濡れ卯の花白し庭の隅
4 卯の花や 尺八の音 垣根ごし
5 花空木亜炭の跡の竹林
6 卯の花に問えば垣あり陶火色(トウヒイロ)
7 花束の匂うがごとき卯木あり
8 卯の花やパン売る驢馬(ろば)の遠ざかる
9 生垣の卯の花やさしやはらかし
10 「卯の花の」と思わず唄う野の小道
11 卯の花の白の透けゆく獏の夢
12 卯の花や自粛開け待ちガーゼ干す
13 雅なる卯の花纏う数寄屋かな
14 卯の花の揺れて少女の髪揺らす
15 卯の花や嫁ぐ娘の晴れ姿
16 卯の花の歌懐かしく友の顔
17 花卯木かおりの中に志村けん

自由題
1 コロナの禍春は過ぎゆき人はどこ
2 風呂上りつるん白玉喉走る
3 口紅はマスクとる日にマザーズデー
4 ひなげしのしたたかに咲く車道かな
5 夏めくや白雲高く高くなり
6 竹の皮脱ぎ散らかせり今年竹
7 白牡丹はらりと落ちて母の逝く
8 桜散りしのちの区の花「花水木」
9 ここからはだれも来ぬ道花空木
10 捨てられしマスクの悲鳴街薄暑
11 藤の房土に積み上ぐ2020(ニセンニジュウ)
12 五斗米(ゴトベイ)を辞せば十年(トトセ)に夏落葉(オチバ)
13 払暁に 病葉<わくらば>散りて 心ゆれ
14 卯の花やガラシャ行きたる山の路
15 卯の花や ゆらぎ世代の 膳に添え
16 会へぬ夫へ届けるお菜庭の蕗
17 冷麦のつゆ店頭に勢揃い


コメント
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