作者は、この句を詠んだ時のことを、こう言っています。
「台風15号のお見舞いで思わぬ人たちからの声掛けがあり、
昔を思い出しました。」
とても良い着眼点ですね。
しかし、なぜ下五を「うわのそら」としたのでしょう?
現実を離れて、心が昔に飛んで行ってしまったことを
表現したかったのでしょうか?
「秋思」という季語にはそういった意味が含まれていると思います。
旧姓や呼ばれて秋思生まれけり
旧姓や呼ばれて秋思始まりぬ
でも良いと思います。
5文字で何か別のこともいえそうです。
旧姓や呼ばれて〇〇〇秋思わく
旧姓や呼ばれて深き夜の秋思
うわのそら、の意味を読み違えていたら御免なさい。遅足