575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

10月句会近づく  遅足

2016年10月12日 | Weblog
今回の題詠は「林檎」です。
果物のなかでも人気の衰えない林檎。
我が家でも、毎朝、二人で半個のリンゴを食べています。

四季を通じて俳句にも詠まれている林檎。
春は林檎の花。夏は青林檎。秋が林檎。冬は冬林檎。

  みな貧しかりし林檎の歌うたひ  大串章一

敗戦直後の日本人の心を癒してくれた歌。
♪林檎の気持ちはよく分かる、と唄われました。

  母の忌や林檎を擂りてくれし母  小林正史

病気になった我が子のために林檎をすって・・・
枕もとに母の声が聞こえてくるようです。

  殺すほど愛してをらず林檎むく  柴田佐知子

愛の小道具の林檎。
絵画の題材にもなりました。

  セザンヌの愛せし林檎買ひにけり  馬場順子

生活のさまざまな場に登場する林檎。
句会にはどんな林檎が姿で顔をみせてくれるのでしょうか。
楽しみです。

            

50年ほど前、アメリカのワシントン州へホームスティに。
滞在したのはウェナッチという小さな林檎の町でした。
巨大な林檎を冷蔵しておく倉庫があり、
いつでもリンゴガ食べられると聞いて驚いた記憶が。
この町にも一人の日本人が林檎をつくっていました。
人種差別はある、という話(日本語)をしたことを覚えています。

  外つ国や林檎にすこし苦き味  遅足





コメント
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