575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

朱の滲み林檎に老ひし歯茎かな   結宇

2016年10月30日 | Weblog
林檎に老いし、という中七が上手いですね。
リンゴを丸かじり、赤い血が滲むというCMを思い出しました。
林檎だから俳句になります。トウモロコシではどうかな?
老いと歯を詠んだ句と言えば芭蕉。

  結びよりはや歯にひびく泉かな

結ぶ、は水を掬うこと。冷たい水が歯にしみます。46歳の句です。
そして48歳の時には

  衰えや歯に食いあてし海苔の砂

海苔についている砂を噛んだ時の歯の痛みを詠んでいます。
衰えや、が上五。痛切に老いを感じたのでしょう。
今でいえば歯周病でしょうか。

大昔の人々は、繊維の多いものを食べていたから虫歯も少なかったそうです。
紀元前5千年のバビロニアでは、食前に麻の繊維を指に巻き、歯の清掃を。
歯磨きの習慣は、バビロニア人からギリシア人へ受け継がれ、
ギリシアでは、歯ぐきのマッサージまでしていたと言われています。

           

カープは負けてしまいました。ハムが日本一に。    遅足

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする