575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

柿の木        愚足

2008年12月22日 | Weblog
 我が家の庭に渋柿がある。いつのまにか大きくなって今はすっかり葉を落とし残り柿をつけて揺れている。
 坪内稔典氏の「季語集」によれば、芭蕉の句に「里古りて柿の木持たぬ家もなし」というのがあり、昔は嫁ぐに当たって柿の木の苗を持って行ったらしく、その嫁が一生を終えると、すでに大木になっているその柿の枝が切られて、火葬の薪やお骨を拾う箸にされた。古い農家などに今も残る大きな木はそんなふうにして代々の女たちが残したものだという。
ところでこの記事が妻の目に触れたらどんな感想を言うか恐ろしい。

  祖父親(おおじおや)まごの栄や柿みかむ(蜜柑) 芭蕉
  百年の家は売られて柿たわわ            土谷倫
コメント (1)
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