「自由報道協会」(仮)主催の記者会見(司会は同協会暫定代表のフリージャーナリスト、上杉隆氏)の詳細を産経のWebで見ました。
そこでの主な上杉発言
・一兵卒の、日本史上最強の一兵卒の会見ということで、やりたい。(注:冒頭で「最強の一兵卒」という表現は二度出て来る。)
・基本的には、昨今いわれているような国会への招致ということだけで終わったんでしょうか。
・長い間の地方からの改革、権限委譲という形での政策を訴えている小沢さんと河村さんたちが会ったということは、何らかの政策的な話し合いがあったと思うが。
・そもそも党首討論は小沢さんがその設立にかかわったというふうにうかがっている。谷垣禎一自民党総裁、山口那津男公明党代表ともに小沢さんの名前を出し、証人喚問に出せといったが、いかがか。
・ちなみに強制起訴は、弁護士の郷原(信郎)さんは「アマチュア起訴」と言っていました。(注:他の記者の質問中の不規則発言)
・今、共同通信、時事通信の速報が入った。小沢元代表は記者会見で、菅首相から「裁判がすむまで党を離れてくれないか」と言われたという速報がありました。お知らせします。無意味な報告でした。(これも同様。「無意味」という必然性?)
ところで、他の記者の質問「国民が多くの方が思っていることを率直にうかがう。山口二郎さんは、検察の暴走ということもあるが、説明責任があるということも強調されている。多くの方が思っている点は、金権体質といわれていた自民党の幹事長をやっておられた。それからいろんな政党を作って政党助成金の財務処理の問題が出ている。それから企業献金がよくないといっていたのに、民主党が一部再開してしまった。国民の疑問と思われていることについてお話いただきたい。」
小沢さんの答え「僕は企業献金はやめるべきだと最初から言っておりません。企業献金が悪だという前提に立てばそれは止める以外ない。私は献金については誰からもらったっていいと。それから何に支出しようが、極論を言えば、いいと。しかしそれを全部オープンにすべきだ。誰からもらって、何に使ったのかということを国民がはっきりと分かるようにすべきだと。それがよろしくないというのなら次の選挙で投票しなければいい。私はそういう意味でのオープンな、政治資金だけでなく、もう少しオープンな社会にしなくちゃいけない。行政の中身も、たぶんあなた方がいくら頑張っても分からないでしょ、限界があるでしょ? その情報は。一般の会社だってそうですよ。みんなクローズドな仕組みになっているんですよ。だからそれをオープンにすることがアメリカほどオープンにする必要はないと僕は思いますが、少なくともヨーロッパくらいのオープンな社会にはしなくちゃいけないという風に思っております」
「それから山口二郎さんの話を引用されましたが、政治とカネ、政治とカネ。よく意味が分からないんですよね。何をもって政治とカネといって、何をもって問題なのか。私は誰よりも全部公開しておりますし、何もやましいことはありません。それは今回の捜査でおわかりの通りです。国会とか何とかではないですから。捜査機関の強制捜査によって全部、捜査した結果ですから。それで、何も不正がないということになっているわけでして。政治とカネ、小沢一郎は金権で悪い奴だというイメージというか、レッテルというか。僕の政治とカネのどこの何が問題なのかという指摘は一向にない。ただ、政治とカネ、小沢一郎は悪い奴だというパターンの批判ではないかと思っております。私は皆さんを含めて全員に私の収支報告書を公開しております。事務所費も公開しておりますし、全部、領収書からみんな見てもらっています。そういう意味で私は可能な限り1円から公開ということになると、1円の領収書、おまえ全部あるかというと、そこまではちょっと、事務的にどこまでやっているかは言い切れないかもしれないが、僕はこの問題があって特に、1円から領収書をそろえてきちんと報告するように、間違えないようにということだけは担当の秘書には言っています」
「今度は法廷での事実関係を明らかにせよという検審のあれですから、法廷はどなたでも傍聴できますし、全て公開になるわけでありますので、私の冠のように付けられた政治とカネというのがどこが問題で、何が疑問なのかということは改めて法廷の場で明らかになると思いますので、ぜひ皆さんにも目をこらして、耳をきちんとあれして法廷を観察していただければと思います」
そして、会見終了時のまとめの上杉発言
「政治とカネというのは、具体的には国民の税金の使われ方のことです。ぜひとも官房機密費を追及を記者クラブの皆さんもやっていただいて、本当の政治とカネというのを一緒に追及しましょう。」
「本当の政治とカネ」=国民の税金の使われ方=官房機密費(の解明)。
小沢さんの政治とカネにまつわる話は、問題の本質ではない、と。小沢さんの言う閉鎖的な社会から「オープン」な政治・社会を目指す。そのとっかかりにすべきは、官房機密費の公開・解明だ、と。また、それに通じるのが我が国独特の記者クラブの閉鎖性を打破し、オープン化することであり、そのきっかけがこの記者会見だと言いたいのでしょう。
彼の徹底したこだわりというか、一見、無理筋のようなまとめ方、はぐらかし方に思えたのは、私だけか。
唯一興味深かったのは、別の記者が秘書の裁判での検事の冒頭陳述を受けて、水谷建設との関係を尋ねた時の小沢さんの答え。
「えっ、日産建設」と聞き直し(どう聞いてもそんな風には聞こえないのに)、
「僕? 今の挙げられた事実は全くないと思います。私はゼネコンであれ他の企業であれ、そういう企業の事業に関連して、経営者やオーナーと会うことは全くありません」
それは当たり前のことで、彼ほど用意周到な政治家なら(まして師匠の田中角栄の晩年を教訓化しているのだから)自分自身で会うことなどあり得ないでしょう。
ただ、「僕?・・・と思います」「私は」という言い方がミソで、そこに、意を受けた(相手からも)仲立ち役としての秘書が必要なわけ。これが、今回の三被告の裁判にもつながっているのではと思うと、小沢さんにとって、自ら墓穴を掘った発言のように思います。
そこでの主な上杉発言
・一兵卒の、日本史上最強の一兵卒の会見ということで、やりたい。(注:冒頭で「最強の一兵卒」という表現は二度出て来る。)
・基本的には、昨今いわれているような国会への招致ということだけで終わったんでしょうか。
・長い間の地方からの改革、権限委譲という形での政策を訴えている小沢さんと河村さんたちが会ったということは、何らかの政策的な話し合いがあったと思うが。
・そもそも党首討論は小沢さんがその設立にかかわったというふうにうかがっている。谷垣禎一自民党総裁、山口那津男公明党代表ともに小沢さんの名前を出し、証人喚問に出せといったが、いかがか。
・ちなみに強制起訴は、弁護士の郷原(信郎)さんは「アマチュア起訴」と言っていました。(注:他の記者の質問中の不規則発言)
・今、共同通信、時事通信の速報が入った。小沢元代表は記者会見で、菅首相から「裁判がすむまで党を離れてくれないか」と言われたという速報がありました。お知らせします。無意味な報告でした。(これも同様。「無意味」という必然性?)
ところで、他の記者の質問「国民が多くの方が思っていることを率直にうかがう。山口二郎さんは、検察の暴走ということもあるが、説明責任があるということも強調されている。多くの方が思っている点は、金権体質といわれていた自民党の幹事長をやっておられた。それからいろんな政党を作って政党助成金の財務処理の問題が出ている。それから企業献金がよくないといっていたのに、民主党が一部再開してしまった。国民の疑問と思われていることについてお話いただきたい。」
小沢さんの答え「僕は企業献金はやめるべきだと最初から言っておりません。企業献金が悪だという前提に立てばそれは止める以外ない。私は献金については誰からもらったっていいと。それから何に支出しようが、極論を言えば、いいと。しかしそれを全部オープンにすべきだ。誰からもらって、何に使ったのかということを国民がはっきりと分かるようにすべきだと。それがよろしくないというのなら次の選挙で投票しなければいい。私はそういう意味でのオープンな、政治資金だけでなく、もう少しオープンな社会にしなくちゃいけない。行政の中身も、たぶんあなた方がいくら頑張っても分からないでしょ、限界があるでしょ? その情報は。一般の会社だってそうですよ。みんなクローズドな仕組みになっているんですよ。だからそれをオープンにすることがアメリカほどオープンにする必要はないと僕は思いますが、少なくともヨーロッパくらいのオープンな社会にはしなくちゃいけないという風に思っております」
「それから山口二郎さんの話を引用されましたが、政治とカネ、政治とカネ。よく意味が分からないんですよね。何をもって政治とカネといって、何をもって問題なのか。私は誰よりも全部公開しておりますし、何もやましいことはありません。それは今回の捜査でおわかりの通りです。国会とか何とかではないですから。捜査機関の強制捜査によって全部、捜査した結果ですから。それで、何も不正がないということになっているわけでして。政治とカネ、小沢一郎は金権で悪い奴だというイメージというか、レッテルというか。僕の政治とカネのどこの何が問題なのかという指摘は一向にない。ただ、政治とカネ、小沢一郎は悪い奴だというパターンの批判ではないかと思っております。私は皆さんを含めて全員に私の収支報告書を公開しております。事務所費も公開しておりますし、全部、領収書からみんな見てもらっています。そういう意味で私は可能な限り1円から公開ということになると、1円の領収書、おまえ全部あるかというと、そこまではちょっと、事務的にどこまでやっているかは言い切れないかもしれないが、僕はこの問題があって特に、1円から領収書をそろえてきちんと報告するように、間違えないようにということだけは担当の秘書には言っています」
「今度は法廷での事実関係を明らかにせよという検審のあれですから、法廷はどなたでも傍聴できますし、全て公開になるわけでありますので、私の冠のように付けられた政治とカネというのがどこが問題で、何が疑問なのかということは改めて法廷の場で明らかになると思いますので、ぜひ皆さんにも目をこらして、耳をきちんとあれして法廷を観察していただければと思います」
そして、会見終了時のまとめの上杉発言
「政治とカネというのは、具体的には国民の税金の使われ方のことです。ぜひとも官房機密費を追及を記者クラブの皆さんもやっていただいて、本当の政治とカネというのを一緒に追及しましょう。」
「本当の政治とカネ」=国民の税金の使われ方=官房機密費(の解明)。
小沢さんの政治とカネにまつわる話は、問題の本質ではない、と。小沢さんの言う閉鎖的な社会から「オープン」な政治・社会を目指す。そのとっかかりにすべきは、官房機密費の公開・解明だ、と。また、それに通じるのが我が国独特の記者クラブの閉鎖性を打破し、オープン化することであり、そのきっかけがこの記者会見だと言いたいのでしょう。
彼の徹底したこだわりというか、一見、無理筋のようなまとめ方、はぐらかし方に思えたのは、私だけか。
唯一興味深かったのは、別の記者が秘書の裁判での検事の冒頭陳述を受けて、水谷建設との関係を尋ねた時の小沢さんの答え。
「えっ、日産建設」と聞き直し(どう聞いてもそんな風には聞こえないのに)、
「僕? 今の挙げられた事実は全くないと思います。私はゼネコンであれ他の企業であれ、そういう企業の事業に関連して、経営者やオーナーと会うことは全くありません」
それは当たり前のことで、彼ほど用意周到な政治家なら(まして師匠の田中角栄の晩年を教訓化しているのだから)自分自身で会うことなどあり得ないでしょう。
ただ、「僕?・・・と思います」「私は」という言い方がミソで、そこに、意を受けた(相手からも)仲立ち役としての秘書が必要なわけ。これが、今回の三被告の裁判にもつながっているのではと思うと、小沢さんにとって、自ら墓穴を掘った発言のように思います。