おやじのつぶやき

おやじの日々の暮らしぶりや世の中の見聞きしたことへの思い

塾に遅くまでいる小学生

2007-10-26 22:27:12 | つぶやき
 我が家の近所に、大手の塾があります。電車に派手な広告で、「全国一」を売り物に、倍々ゲームのような「キャンペーン」のポスターを吊しています。
 その塾の前を通るたび、夕方から夜までひっきりなしに生徒が来て、たしかにはやっているようす。夜の8時、9時ともなると、親たちが迎えに来ています。その迎えの車が、道路に縦列駐車。次々と子供を乗せては、帰っていきます。近所の子供たちでしょうか、大半は、自転車や歩きで通って来ているようですが。
 なかには、学校帰りのままの小学生も。この子は垢抜けた「制服」姿なので、どこかの私立の小学生なのでしょう、家に帰ってから、遅い夕飯を食べるのでしょうか。中学は、今の小学校とは違う学校に行くつもりで勉強。小学受験が不本意だったのか。
 6才、そして12才とお受験。子供が決めているとは思えない、おそらく親の意志が大きく働いているのでは、と。子供の方も、大変です。
 たいていが携帯電話を持っているようで、塾の外で電話をしています。迎えの親との連絡か。そういう姿を横目で見ながらの帰宅。
 先日、夜10時過ぎに通りかかりました。いつもは、授業は9時過ぎには終わっているはずですが、中からぞろぞろ出て来る。外では、親がセンセイと話をしている。この塾は(どこでもそうでしょうか)、若い男のセンセイが多いようです。
 でも、こんな遅い時間まで塾にいて、これから帰ってご飯。それから学校の準備も。通っている学校にだって宿題はあるでしょうし、翌日の授業の準備をしなければ、・・・。
 とある知人から聞いた話では、夕飯は近所のコンビニで買ってきて、塾の空き時間中に食べる子供も多いようです。そうなると、家では食事をしない、週3回も外食、っていうこと?
 今は、受験校を決める時期なのだそうで、親も子もセンセイも、一番神経質になっている頃だ、とも聞きました。上のクラスから、成績が下がって、下のクラスに落とされると、そのままやめてしまう子供(親)もいるとのこと。だから、必死で塾の勉強。居残り・・・。こうして、遅くまで塾にいるのでしょうか。
 塾の詰め込みの受験テクニックで「見事」合格しても、それで学校の授業について行けるのか、希望通りの大学に行けて、希望通りの進路を進めるのか。だから、合格した学校に進学しても、いつまでも、塾通いから抜け出せない!子供も。
 区立の小学校や中学校(公教育)の崩壊が声高に叫ばれて、私立志向がますます強くなっているようです。都心の区の小学校によっては、ほぼ全員が、私立中受験というところも出てきている、とのこと。
 大金をかけ、多くの時間をかけ、親子共々、心身ともに疲れながらの受験体制。それでも、子供の将来がバラ色になることを夢見て、頑張っているのでしょう。
 でも、そううまくいくかどうか。そもそも、パイの大きさは決まっていて、誰かが受かれば、誰かが落ちる、どこかの塾が一人でも多く受かれば、どこかの塾の生徒が必ず落ちる。それを競争社会というのだし、当然だ!と居直る。
 不安と狂騒の世相の中で、親の不安感を煽り、子供への愛情をくすぐり、親の上昇志向を利用し、そこにつけこんで商売としている、塾業界。
 そこにのめりこむか、そこをシビアにとらえ、子供の未来を親子で考え、見つめていくことが、大事ではないか。
 朝から学校の鞄と塾の鞄を持って家を出て、夜の10時まで塾にいる子供の生活では、将来、家族の関係がうまくいくかどうか、人ごとながら心配になってきました。塾のほうでも、そんなに夜遅くまで子供を残すべきではない、と思いますが。
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