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100% pure モノクロの故郷に、百彩の花が咲いて、朝に夕に、日に月に、涼やかな雨風が吹いて、彩り豊かな光景が甦る。

ボルネオ編 8 ~灘吉丸~

2010年08月11日 | 人生航海
その頃も、海軍の浮流機雷の掃海作業は続いていた。

私が退院して間もない頃である。

灘吉丸は、掃海中に機雷に触れる事故が起こり、火災を起こして、まもなく沈没した。

その際、水兵二人が負傷したが、他に死者が出なかったのは不幸中の幸いだった。

しかし、日本を離れて生死を共にして、そこまで一緒だった灘吉丸との別れは、仕方なく諦めても辛く悲しかった。

そして、皆、自分の希望を述べて、其々がまた別の仕事を選んで、当分は働く事になったのである。

時勢は、既に日本軍の戦況も大きく変っていた頃である。