先日観たNHKの「時をかけるテレビ」、1991年に制作された「マサヨばあちゃんの天地 早池峰の麓に生きて」、素晴らしい番組でした。
闇バイトに群がる若者にも是非観て頂きたいドキュメンタリーでした。
心が動かされました。
岩手県の早池峰山の麓に暮らすマサヨばぁちゃん、数年前まで電気が通じていなかった辺鄙な場所で独り暮らすマサヨばあちゃん、毎月の年金受給額は25000円のみ。
草刈り、畑仕事、豆腐作り、味噌作り、ほぼ自給自足の満足生活。
日々、毎日の天候と気温を記して、農神様と対話しているようなゆったりとした日記。
最後にはマサヨばあちゃんが農神様に思えるかのように映りました。
モノが多くあっても、経験が多い人生の方が幸せです。
お金が多くあっても、体験が多い人生の方が豊かです。
学びました。
年金年収30万円のマサヨばあちゃんの人生体験、同じく岩手県出身の年収100億円の大谷翔平さんの人生体験と比較しても全く引けを取りません。
1991年(平成3年)と言えば、日本経済はまだバブル絶頂期が弾け「失われた30年」に向かう時代で、豊かさの意味合いを深く考えさせられました。
当時、生まれた子供たちは、ゆとり世代とも呼ばれています。
今やスーパースターの大谷翔平さんも、ゆとり世代です。
ゆとりは・・大事です。
衆議院選挙も終わり、与野党伯仲の政治世界となりました。
「失われた30年」、日本経済を再び世界のリーダーへ、分厚い中堅層へ、豊かな国民生活へ、手取り増加へ、減税へ等々、様々な声が聞こえてきます。
そもそも敗戦の1945年から1990年頃までの日本経済成長、世界のトップまで押し上げたのは、戦前戦中世代の戦争体験を知る日本人です。
全く、現代の日本人とは異なります。
日本人のDNA遺伝子が受け継がれている?
無理です。
貧困の定義、貧乏の定義が間違ってDNAにプログラミングされています。
彼らは年金制度も無縁だった時代を知り、電気生活とは無縁の時代を知り、車社会、アスファルト道とは無縁の時代を知り、戦争体験を知り、周りは殺された死人だらけであっても、飢餓と向き合っても、泥水を飲みながらでも生き残るために強靭性を備えた我武者羅に働いた日本人なのです。
現代の日本人は、年金が足りない少ない、老後の2000万円問題、給料が少ない、生活が苦しい、何でも金さえあれば万事が解決出来るという錯覚、貧困苦というよりも貧乏がツライ日本人に変化したのです。
周りの隣国とは異なり、徴兵制体験の無い日本国。
軍事大国になろうと言うのではありません。
北欧並みの大増税でも、この日本国に生まれたならば、貯金貯蓄の心配せず、不安なく老後まで生涯安心して暮らせる福祉大国の社会制度が有り難いと考える年齢となりました。
失われた30年、日本は貧困?貧乏国になったけれども、ユトリのお陰様で世界一の長寿国へと成長しました。
ただ平和長寿が当たり前の時代になると、社会格差が拡大、勘違いが増えます。
孤立した貧乏な若者が、「金を出せ」の強盗へと闇バイトの従事者が増えます。
孤立した貧乏な高齢者が、冷暖房完備、三食付き、医療保障の刑務所という無料社会施設に入りたくて重犯罪が増えます。
そのような我武者羅は必要ありません。
心豊かな社会にならないとね❗
因みに、岩手の早池峰山の麓で暮らしたマサヨばあちゃんは、当時68歳・・今の我々と同年齢とは驚きです❗
真剣に生きていないなぁ、と反省自省。
天に感謝、地に感謝したマサヨばあちゃんの天地、教えられました。
天地御明察です。
百島沖 みらいへ。
写真撮影提供; 京泉盛勇さん。