Gomaler's~神社仏閣巡り~癒しを求めて

主に関西の神社仏閣巡りと御朱印集めが趣味です。

法性寺(2013年2月11日参拝)

2013-03-25 | 仏閣
雲雷寺の前にあるのが同じく日蓮宗の法性寺。

この中寺の周辺には日蓮宗と法華宗のお寺が10以上あると、
お寺の奥様にお聞きしました。

駐車場は2台ほど停めれますが、
この中寺では各寺が警察にお願いをして路上駐車が認められています。

何故なら檀家が来た時に駐車場が無くて困るからです。

へー、
警察って融通が利くんですね。(苦笑)


所在地:大阪府大阪市中央区中寺1-1-32
宗派:日蓮宗
御本尊:文字曼荼羅、三宝尊
創建:慶長3年(1598)
開山:真如院日信上人


【歴史】
家康の娘・亀姫が奥平氏に嫁ぎ、その間にできた子の松平忠明は秀吉が京都において、
洛中の寺院を東京極に集中して都市の境目に寺町を作った故智に習い、
将来における大坂の発展を予測して大坂中の寺院を
後の都市計画をする上での街の終わりと思われるところに寺を集中して建てさせました。

東は天王寺一帯の寺町であり北は天満の北の寺町です。
すなわち市中及び接近村落の諸寺院を小橋村と東西高津村及び天満村の三箇所に集めたのです。
ただ一向宗の末寺については市中随所に存在することを許し、
市民と同じく公私の諸役を負担させました。

法性寺も大坂市中のどこかにあったのが冬夏2度の大きな戦いで無茶苦茶に破壊され、
忠明の政策により元和の初め現在の地に移築されたものと思われます。

大阪の寺町は豊臣秀吉が作ったと思っている人が多いですが、
秀吉が作ったのは京都の寺町で大阪の寺町を作ったのは松平忠明(徳川家康の外孫)です。


明治の頃、法性寺の檀家である薩摩藩出入御用商人薩摩屋半兵衛は、
鳥羽伏見の合戦の折には薩摩藩の軍費の全てを薩摩屋の手で調えたといい、
維新当時の志士で薩摩屋の世話にならざるもの無しというほどでした。

そのような関係から新撰組に付け狙われた坂本竜馬が法性寺に身を隠したり、
蘭医ボードウィンが寓居として法性寺に逗留していました。

明治27年薩摩屋の外護を受け本堂が再建され隆盛を極めていましたが、
昭和20年3月13日年の大阪大空襲で灰燼と化し戦後の復興がなされ今日に至っています。


【アントニウス・フランシスカス・ボードウィン】
1862年、先に日本の出島に滞在していた弟の働きかけにより、江戸幕府の招きを受けて来日。
ポンペの後任として長崎養生所の教頭となる。

その間、東京、大阪、長崎で蘭医学を広め、また養生所の基礎科学教育の充実に努める。

そして幕府に医学・理学学校の建設を呼びかけ1866年に教頭を離任、
その準備のために緒方惟準ら留学生を伴って帰国したが、
この話は明治維新で白紙に戻った為、1867年に再来日し明治政府に同内容の呼びかけを行う。
大阪仮学校、大阪陸軍病院に務め、大学東校で教鞭をとった。


【仁王門】


以前は仁王門が無く仁王像のみという珍しいものでしたが、
平成17年に建立されたもの。


【仁王像】



【山門】


昭和27年、第三十二世正妙院日耀上人が中寺町・妙徳寺の通用門であった
小門を譲り受けて復興されたのが現在の山門です。


【庫裏・客殿】


こちらで御朱印をいただきました。

御住職に書いていただいている間、
いろいろ奥様とお話しをさせていただきました。

楽しかったです。


【大黒堂】


昭和60年から3年間、不用品バザー「大黒さんのガラクタ市」を開き、
その浄財で平成元年建立されました。
「塵も積もれば山となる」小さなお堂ですが血の滲むようなお堂です。


【箒小僧】



【鐘楼堂】



【浄行堂】



【本堂】






御住職と奥様が凄くいい人でね。

いろいろお話をさせていただいて帰る時になって、
御住職から本堂に上がってよ、と嬉しいお声をいただきましたので、
本堂を案内していただきました。

去年の11月に出来たばかりの本堂。

本堂を建てるにあたり最大の寄進者は御住職の800万円だという。

無論、檀家からいただいたお布施ではなく生命保険の長年積立が満期になって、
その年金を受け取って使ったそうだ。

綺麗な本堂には天井画や龍図が天井を彩り、
御本尊の他、三十番神と右大臣・左大臣の二神も加えた32体の仏像が祀られていました。

堂内の写真はネットで拾ったものです。


【天井画】


色とりどりの花を描いた「花丸」は144枚。

全て山本住職が自ら下絵を描き檀家12人が2か月かけて色付けしたものだそうで、
本当に嬉しく天井画についてお話をされていたので、
その出来栄えにご自身も満足され自慢の天井画となっているようです。

この写真はネットで拾ったものです。


また、龍図の目は南無妙法蓮華経を書いて目を描いているとか。


【釈迦堂】


平成10年開闢400年の記念事業として1丈6尺のお釈迦様とそのお堂を建立。

本堂を見た後に黄金に輝く大きなお釈迦様を拝見させていただきました。

これも外からだと見ることが出来なかったので本当に嬉しかったです。


【御朱印】


御住職に書いていただきました。

朝から荒行をして身体が冷えたからお酒を飲んで少し酔っぱらってるから、
字も踊ってるよと笑いながら仰ってましたけど、
なんのなんの、立派な御首題です。

この御首題を見ると書き手側も大変だと改めて思う。

そりゃ妙法と書きたくなりますよね。(^^;

観光寺院だと絶対に対応無理ですよ。


なので御朱印代は気前良く1000円支払いました。

お釣りが無かったってのもあるけど、
接待していただいたし御夫婦の人柄も良かったので。

要は気持ちですよ。

1円も払いたくないと思うような書き手もいれば、
1000円でも支払いたくなるような書き手もいる。

人ってやっぱり気持ちが大事だと改めて思いました。