往路:11月11日(土) 京八O子→羽田空港第1:空港バス 羽田空港→伊丹空港 :JAL1501便(クラスJ) 伊丹空港→但馬空港 :JAC2321便 但馬空港→伊丹空港 :JAC2322便 伊丹空港→あべの橋 :空港バス 運賃:¥1,700+¥11,700+¥6,350+¥7,350+¥600
【前編より】但馬プチ修行といっても、特別な事は無い。
とりあえず、羽田からJAL1501便に乗って伊丹へと向かうため、朝4時前に起きて、京王八O子バスターミナル4時30分発のリムジンバスに乗車する。
いつもならガラガラの朝一のリムジンバスであるが、何という番狂わせか!! 今朝に限って乗客が非常に多い。京王八O子到着時、既に多くの乗客が乗っている。こんな事今まで一度たりとも無かった。
”本日は、大勢のお客様が居られますので、予約済みのお客様から先にお乗り下さい”
と運転手が告げる。乗客だけではない。いつもなら運転手一人だけなのだが、今朝は運転助手も乗り込んでいる。
なんとか、空いているシートに座ったが、案の定、次の停留所JR八O子で、隣りに乗客がやってきてしまった。
いつもなら、2席占有できて楽々羽田まで行けるのだが、隣りが居ると、¥1,700の値打ちも半減してしまう。幸い、隣の乗客は、遠慮勝ちな人のようで、端っこの方に腰掛けてくれたのでそんなに不快では無かったのだが。
中央高速に入ったあたりで二度寝を開始。首都高のカーブで時々目が覚めたような気がするが、2タミ到着までぐっすりと眠れた。
2タミで多数の乗客が降りる。ということは、バスの乗客の大半はANAかAIRDOの乗客? 今朝は何かあるのだろうか??
バスは、そこから、1周半して1タミに到着。
いつもと違って、北ウィングで乗客を降ろす。どのような判断基準で停車位置を決めているのか、一度伺ってみたいものである。
今朝の北ウィングは、JALのカウンターは空いているのだが、端っこの方、つまりSKYのカウンター付近が無茶苦茶混雑している。バスの混雑と言い、SKYの混雑と言い連休明けの週末、破格値のパック旅行でも企画されているのだろうか??
自動チェックイン機で、羽田→伊丹のJAL1501便にチェックインして、搭乗券を発券。クラスJへの変更が可能だが、どうする? と言うメッセージが出てきたので、もうちょっと眠りたいなぁと、余り深く考えずに、アップグレードすることにした。
実は、自動チェックイン機でのアップグレートは初体験なので、アップグレードもクレジットカードが使えるものと思っていたのだが、意外にもICか現金しか使えない。ICは既に残りが少なくなってきているので、不本意ながら現金でアップグレードした。
クラスJといっても、B777のF席なので余り良い場所では無い。横幅があるので普通席に比べて、若干マシといったところである。
JAL1501便のチェックインの後に、続いて伊丹→但馬のJAC2321便のチェックインもしようと思ったが、自動チェックイン機では無理のようである。そこで、カウンター(60番)で、JAC2321便のチェックインと、但馬→伊丹のJAC2322便の発券をお願いする。
別に、伊丹でチェックインしても良いのだが、7時台の伊丹空港は怒濤の混雑である。チェックインも時間がかかるのは明らかだし、再び、鞄からパソコンを出して手荷物検査を受けるのも面倒なので、スルーできるように是非とも羽田でチェックインしておきたかった。
3枚の航空券を手にすると、時刻は間もなく6時である。ボヤボヤしていると、朝の混雑が始まってしまう。急いで、セキュリティチェックゲートを潜る。
例によって、一路、南のカードラウンジに入室して、朝食を頂く。
カフェラテは初体験であるが、砂糖抜きだとあまり旨くないことが分かった。砂糖を入れるのも嫌なので、ミルクを入れると良かったのかも知れない。
慌ただしく洗面を済ませ、ラウンジを出て、14番ゲートから搭乗する。
”出発時刻となりましたが、まだ数名のお客様が搭乗されておられませんので...”と、恒例になった朝の挨拶が始まって、5分遅れで出発する。
今朝は低気圧の影響で揺れっぱなし。ベルトサインは消えない。
小生は、もう一眠りするつもりで、せっかくクラスJにアップグレードしたのに、寝入り端で揺らされてしまい眠れない。なんか、拷問みたいである。
結局、ドリンクサービスも無く、7時35分に伊丹に到着。降り際に、CAさんがキャンディーの入れ物を抱えていたので、一掴み頂いておく。
天候は小雨。しかし、先週と違って、但馬便の天候調査のアナウンスが無いので、まずは一安心である。
搭乗開始まで、時間があるので、伊丹北タミをぶらぶらと徘徊する。
そう言えば、ANA側-南タミはそれなりに馴染みがあるが、JAL側-北タミはそうでも無い。
伊丹南タミは昔の羽田1タミと双子のような印象を持っている。一方、伊丹北タミは、...旧国内線ターミナル。レトロである。懐かしい香りがする。80年代が残っている。売店のスカイスナックという呼称すら、殆ど死語状態ではないか。
そう言えば、小生が生まれて初めて飛行機に乗ったのも、ここからだったはず。
しばし、感傷にひたってしまう。伊丹空港は、当面は、生かさず殺さず状態と思われるので、是非とも、この状態を温存してもらいたいものである。
羽田でクロワッサンを頂いたのだが、スカイスナックで美味しそうな物でもあればと、色々物色する。うーん、食文化の街、大阪(といっても伊丹は兵庫県だが)の割には、ろくな弁当が無い。このへんの事情は関空と同じである。もう少し、航空関係者は検討しても良いのではなかろうか?
結局、選んだのは、一口寿司¥819也。所謂、空弁では無い。
鯖、鮭、鰻、海老、鰻の大阪寿司5個入り。ネタの味付けが巧い。また一個づつ、丁寧にパックされているのも評価に値する。当たり前だが、スカイスナックでもICが使えたので助かった。
その後、小雨の伊丹空港の風景を点描している間に、但馬行きJAC2321便の搭乗開始となる。
23番ゲートから入って、階段を下りて、バスに乗って、沖合で搭乗。羽田でもそうだったが、空港内をバスで移動するのはそれなりに面白い。
機材は、小さな小さなSAAB340B
しかし、いざ乗り込むと、思っていたほど狭くは無い。豆汽車程度の断面積は充分ある。但馬便は、恐らく、重量バランスの関係なのか、WEBで座席指定は不可となっているが、羽田でチェックインしたときに、ちゃっかり、一人席を押さえている。座席も、特別狭い訳ではない。
全員揃った所で、プロペラが回り出し出発。但馬遊覧飛行のスタートである。
座席が丁度、翼のあたりで五月蠅いことこの上ない。プロペラ機搭乗は初体験であるが、これほど喧しいとは思わなかった。
しばらく、バス状態で、狭い伊丹空港を移動して、滑走路に入り離陸する。
幸い雨は止んだようで、雲を通して太陽の形がぼんやりと光る。
飛行機は、南東方向に向かって離陸して、大きく向きを変えて、大阪湾に出る。ジェット機と違って、高度が低いためなのだろうか、多少雲は懸かっているが、大阪市内の様子が手に取るように分かり面白い。
まさに遊覧飛行である。
その後、海岸線に沿って、神戸上空に至り、神戸空港の少し北の上空を通過する。SKYの機材(恐らく、神戸に到着したSKY101便か?)が停まっているのが良く見える。
これで、天気が良かったら、どれだけ素晴らしい眺めが楽しめただろうか。残念なのだが、主目的は搭乗回数稼ぎなので、運休でなかっただけ、まだマシと思わねばならない。
神戸を過ぎたあたりで、大きく右へ旋回して、航路を北へ取る。
暫くは、全く雲の中を飛行する。何も見えない。
それからほんの10分程度で、山の頂が見えだした。間もなく、豊岡市内上空を通過して、コウノトリ但馬空港に着陸。
あっという間だった。
たった、35分の短いフライトではあったが、楽しかった。もし、再び搭乗することがあるなら、是非、古いフィルムカメラを持参して、飛行中に見える風景を撮影したい衝動にかられた。
飛行機から、到着ゲート?! までは、100m位の距離を徒歩で移動するので、傘が配布される。
但馬空港は、いかにも山肌を切り開いて作った空港という感が強く、これなら、天候の影響を受けやすいのも無理はないなと思った。しかし、こぢんまりした綺麗な空港である。どちらかと言うと、バスターミナルかドライブインの中に空港があるという形容が相応しいだろう。
JALカウンターのお姉さまにお願いして、チェックインしてもらう。やっぱり、売店のお姉さまが、日に2回だけ、制服に着替えて、接客しているような雰囲気である。
但馬→伊丹のJAC2322便は、朝、大阪へ向かう人で予約が一杯だったので、一人掛け席はまず無理だろうと思っていたのだが、窓の無い席なら空いているとのこと。どうせ、天気も今ひとつだし、帰りこそは眠ろうと思って、その席でチェックインする。
本当は、空港近辺を散策したかったのだが、既に、搭乗手続きが開始されたので、1箇所しかない(当たり前!)セキュリティゲートでチェックを受ける。
まぁ、チェックといっても、実に素朴である。
ここで、トイレを済ませておこうと思ったのだが、制限区域内?には、トイレは見当たらない。失敗だった。但馬修行をする人は、充分、心しておいた方が良いと思う。
さて、程なく、伊丹行きの搭乗開始となるが、但馬空港では、いわゆる航空券は手もぎである。あぁそれで、チェックインしたときに、2つ折りにして航空券を渡してくれたのだな。
行きと、同じCAさんと、再び40分弱の空の旅である。席に座って、死んだふりをしていたが、CAさんが寄ってきた。
”行きもご一緒でしたね”とか、”お早いお帰りですね”、”往復ともご搭乗ありがとうございます”と言われたら、どうしようかと怯えていたが...
”もしよろしければ、隣が空いておりますが、如何なさいますか?”と、言って、横の空いている2人掛けの席を案内してくれた。
CAさんも、色々と気使いがあって大変なのだろう。
取りあえず、言われるままに隣の2人掛けを占領する。快適ではあるが、窓が無いので、そのまま眠ることにするが、エンジン音が五月蠅くて、眠れたものでは無い。
しかし、当JAC2322便は、朝の大阪行きとあって、座席争奪戦はかなり激しく、2ヶ月前の9時30分の段階で、先得は既に■、特割1も△であって、辛うじて予約できたようなものである。
しかしながら、現実には、行きよりは混んではいるが、意外と空席がある。2人掛けを1人で占領している箇所も多い。特に、最前列は全て荷物置き場になっているくらいである。よって、とりあえず、空席待ちを入れておけば、なんとかなるのかも知れない。
体を傾けて、うつらうつらしていると、間もなく着陸準備に入る。そして、エンジン音の割には極めて軽やかに着地して、空港内を廻って駐機場に到着。待ちかまえていたバスに乗り込んで旅客ターミナルへと向かう。
時刻は定刻の10時10分。今朝、東京を発ったのに、まだ、午前中である。
なるほど、但馬修行は搭乗回数を稼ぐ、最もコストパーフォーマンスの高い方法である。修行僧達が群がる理由がよく分かった。
例によって、伊丹のラウンジオーサカで、ニコチンとカフェインを補給して、リムジンバスであべの橋へ向かう。この時間帯になると、少しは乗客が多くなってきているが、それでも余裕で2席占有できる。
あべの橋到着、これから、家族と待ち合わせて、USJに行く約束になっている。ホント、お父さんは疲れる。もちろん、但馬プチ修行のことは家族には内緒である。