物語は、銀行の契約社員として働く梅澤梨花41歳が、
一億円を横領して行方をくらましている所から始まります。
その梨花を知る、かつての同級生や友人や元恋人といった人々が
交代で登場してきます。
初めはその人たちが、梨花を語っていくのかと思っていたのですが、
そう思えたのは最初だけで、それぞれがそれぞれの物語を持っていたのです。
表紙の絵は、優しい色合いで穏やかな印象を受けます。
多分、この本に登場する女性達誰もが、こんな気持ちを望んでいたのだと思うのです。
何が、どこで、いったい変わってしまったというのだろう??
分かれ道があったはずで、どこでそれを選んだのか、
またそれを選ばなかったら、と、主人公が悔やむ場面も確かにありました。
主人公は、確かに梨花ですが、
登場してくる女性達誰もがまさに‘梨花’そのもののようで、
段々と区別がつかなくなってしまうほどでした。
それだけに、身の回りに簡単に起こりそうな事なのではないかと、
身構えてしまいます。
読みながら、買い物依存症のことを思っていました。
ダークサイドに落ちていく事と、病の境界があいまいで、
単純に病気と片付けていい物なのかよく分からなくなるのです。
依存症といえば様々あれこれあれこれいろいろあるけれど、
自分の意志で止められない事なんて
誰もが少なからず持っているものだと思うし、
だけど、確かにそれによって家族を巻き込んでしまったり、迷惑かけたり、
生活が破綻してしまったら、やっぱりどうにかしなくちゃなりません。
読みながらも、読み終わってしばらく経ってしまった今でも、
自らの生活というもの、生きてきた道筋というものを
振り返らずにはおれませんでした。
ここに登場する誰にも共感することは無かったのですが、
角田光代さんの小説を読むと、よくそういうことがあるのを思い出しました。
本来は、誰にも共感できないと面白く感じないのですが、
何故だか彼女の作品は、違うのです。
共感しないくせに、どんどんはまり込んでしまい自らを省みるという、
いつもとても不思議な体験をさせてもらえる気がしています。。
一億円を横領して行方をくらましている所から始まります。
その梨花を知る、かつての同級生や友人や元恋人といった人々が
交代で登場してきます。
初めはその人たちが、梨花を語っていくのかと思っていたのですが、
そう思えたのは最初だけで、それぞれがそれぞれの物語を持っていたのです。
表紙の絵は、優しい色合いで穏やかな印象を受けます。
多分、この本に登場する女性達誰もが、こんな気持ちを望んでいたのだと思うのです。
何が、どこで、いったい変わってしまったというのだろう??
分かれ道があったはずで、どこでそれを選んだのか、
またそれを選ばなかったら、と、主人公が悔やむ場面も確かにありました。
主人公は、確かに梨花ですが、
登場してくる女性達誰もがまさに‘梨花’そのもののようで、
段々と区別がつかなくなってしまうほどでした。
それだけに、身の回りに簡単に起こりそうな事なのではないかと、
身構えてしまいます。
読みながら、買い物依存症のことを思っていました。
ダークサイドに落ちていく事と、病の境界があいまいで、
単純に病気と片付けていい物なのかよく分からなくなるのです。
依存症といえば様々あれこれあれこれいろいろあるけれど、
自分の意志で止められない事なんて
誰もが少なからず持っているものだと思うし、
だけど、確かにそれによって家族を巻き込んでしまったり、迷惑かけたり、
生活が破綻してしまったら、やっぱりどうにかしなくちゃなりません。
読みながらも、読み終わってしばらく経ってしまった今でも、
自らの生活というもの、生きてきた道筋というものを
振り返らずにはおれませんでした。
ここに登場する誰にも共感することは無かったのですが、
角田光代さんの小説を読むと、よくそういうことがあるのを思い出しました。
本来は、誰にも共感できないと面白く感じないのですが、
何故だか彼女の作品は、違うのです。
共感しないくせに、どんどんはまり込んでしまい自らを省みるという、
いつもとても不思議な体験をさせてもらえる気がしています。。
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