趣味は読書。

気ままな読書記録と日々思うこと、備忘録

信州へ

2014年03月27日 | 旅行記
先週の連休に、長野県の北部地方に行ってきました。
最初に行ったのが、善光寺です。




本堂にお詣りして中に入っていくと、「お戒壇めぐり」というものがあります。

お戒壇巡りは、秘仏の御本尊様の下を巡って、
仏様の分身ともいえるお錠前に触れることにより、仏様と縁を結び極楽往生のお約束をいただき、
私たちが本来持っている仏縁の種を大切に育ててゆくことを仏様にお誓いする「行」だそうです。

この「行」、全く光の無い真っ暗闇を手探りで進んでいくのです。
人に続いて連なっていくので、声も気配もするのですが、
真っ暗闇はそれでも怖くて、とても一人では進めないと思いました。

出口にわずかな光が当たると、心からほっとするのです。
初めてでしたが、とても印象深い経験となりました。


山門近くの蕎麦屋さんで、美味しいおそばをいただいて、
小布施町へ。

小布施は栗が有名だそうで、そこにある老舗のお菓子屋さんをお目当てに行ったのです。


桜井甘精堂、泉石亭です。

ステキな佇まいの中、美味しい食事をいただきました。


そして、お目当ての・・・・・



栗あんが乗り、栗みつをかけていただきます。
ぜんざいも本当に美味でしたが、この栗あんと栗みつの甘み加減がの絶妙なことといったら!!

食いしん坊全開の初日となりました。
つづきま~す。。

いつも月曜日は

2014年03月24日 | つぶやき
週末出かけたりした時は、たいてい写真の整理でブログアップが間に合いません。
先週末もちょっと遠出したので、おいおいアップしようと思っています。

デジカメの小さなディスプレイでは、写真の良し悪しが分からないので、
やはりパソコンの大きな画面で見るのがいいですね~

そうすると写真を見ながらあれこれおしゃべりしてしまって、整理が全く進みません。
デジカメのお蔭で、簡単にたくさん撮れるので、本当にすごい枚数になってしまいます。

私は、撮ると決めると間髪を入れずにパシャパシャ撮るのでなおさら増えるのです。
ウチの夫くんは、正反対でじっくり構図や角度を決めてからやっと一枚、という感じ。
でも、写真の出来は・・・・・???
ホントに人によって違いますね~

そんなわけで、進まない写真のアップはあきらめて、こんな言い訳書いてみました^^;

でも、いつも困るのが写真の保存です。
何に保存しておくのが一番安全か、いつも考えてしまうのです。
データというのもなかなか悩ましいものですね~

昔のように現像してとっておく方がいいのかな。
あ、でもアルバムになかなか張ったりしなくて、バラバラのまま、というのも悩ましい^^;

今日は、ここまで!

自分の言葉

2014年03月20日 | つぶやき
朝井リョウさんの『何者』を読んでいるときに思い出したことがあるのです。

物語の中に、ツイッターやSNSが登場するのですが、
そこにどいう言葉、文章を発信するのかが結構重要なポイントなのです。
面と向かって話す言葉も、もちろんそうなのですが、
書いていく、打ち込んでいく言葉や文章は、ある意味その人をあぶり出しているような、
リアルな怖さがあると思ったのです。

思い出した事というのは、ずっと以前、面白いブログはないかな、と探していた頃の事です。

人気を集めているブログであっても、読んでいるとだんだん気が滅入ってきたり、
お気に入りに入れても、すぐに読まなくなってしまったものが案外多くて、
ずっと長く読み続けているものは、本当に限られたものになってしまいました。

文章の好みやリズムが合うとかも、大事なことですが、
何より、書き手の気持ちや言葉が、胸に届いてくるかが、
大きな分かれ目なのかもしれないと思いました。

モノやヒトへの非難や批判は、胸に突き刺さるようで息苦しくなってしまうし、
強い言葉、何かをまっとった言葉などその言葉を選ぶ人の気持ちが、
鋭い矢のように飛んでくるのかもしれません。

朝井さんの本を読みながら、仮に強い言葉ではなくても、
普段何気なく発している言葉の中に、その人自身が丸ごと発信される怖さを思いました。

そしてそれは、ネットの世界にとどまりませんよね。
普段口にしている言葉だって、時に、石のつぶてになり得るし、
言葉にしていなくても、思っている事柄や感情が、
いかにその人を言い表しているのかを考えてしまいました。

浮かんだ言葉の中に、自分自身の欠片が散らばっている・・・。
拾い集めたら、自分に向き合えるのかな。。

『何者』 朝井リョウ

2014年03月19日 | 
直木賞を受賞されて話題となった、朝井リョウさんの『何者』読みました。

就活を舞台にした小説だと知っていたので、著者ご本人の経験がもとになっているのかな、
位の感覚で手に取ったのです。

実際、ご自身が就活をして就職されたことも、作家と二足の草鞋を履いてという報道も
目にしていたので。



物語は、主人公の二宮拓人という就活生の視点で語られるのです。
登場するのは、拓人とともに就活していく光太郎、瑞月、里香、隆良の4人と、
劇団を主宰する、ギンジという友人と、バイト先の先輩のサワ先輩。

それぞれが、拓人の目を通して語られていくのです。

それに補足するかのように、それぞれの人物たちのツイッターの文章が間に挟まれています。

始めは、若者感覚の文章やツイッターの描写などあんまりついていけなくて、
なかなか読み進めなかったのですが、
物語も半ばを過ぎるころ、だんだんだんだん他の何かを嗅ぎ付けるように
引き寄せられていったのです。

私もツイッターの文章に、同じような感想を持っていたことに気付いたのです。
そしてそのことに気づいてから、就活という特殊な世界を描いていながら、
朝井さんが描こうとしているものに、深く共感したのです。

若さ、というオブラートに包まれながら、
本当はその若さを武器に、その闇に向かって一撃を繰り出しているような、
そんな感覚を持ちました。

読んで良かったと、心から思いました。
おすすめしま~す。。

信じる。

2014年03月13日 | 
吉田修一さんの新刊『怒り』は、読み終わって日が経つにつれて
あれこれ考える事が多いです。

一番最初に思ったのが、題名の‘怒り’について。
何故この題名にしたのかな。
いったい誰の何の怒りを表しているのだろう・・・。

物語を終わらせるのが、一つの‘怒り’なのですが、
この怒りは、本当に切ないのです。
本作は、この‘怒り’というよりも、
‘信じる’ということを問いかけてきたように思うのです。

家族など、身近な人に対して疑念を持つ・・・。
ひとたび湧いた疑念は、なかなか打ち消すことはできない。
そして、それは何らかの形で解消されなければ、
どんどんどんどんふくれあがって、もう後戻りできなくなる・・・。

心のうちに何度も繰り返す、「信じているから」。
でもその信じるということの、なんとあいまいなことか。
根拠や説得力の無さ、もろく崩れる様に、誰もが共感すると思うのです。

そして、その疑念の正体は自分自身にあるのですね。
そのことを娘の幸せを願う父親から教えられました。
幸せを願いながら、幸せになることを信じていないという矛盾。
何とも言えない人間の心の闇の深さが、胸に迫りました。

やはり、残虐な殺人を犯した人間とは一線を画したいという気持ちがあるのです。
どんなに普通を装っていたとしても、それは違う、と。
たぶん、そんなあいまいな自信を試される、
三人の前歴不詳の人間たちだったのかもしれないと思いました。。


『怒り 上・下』 吉田修一

2014年03月10日 | 
先週珍しく風邪をひいてしまい、静かに過ごしていました。
花粉症なんだか、鼻かぜなんだかよく分かりませんが、
右手にティッシュの箱を抱えて、片方にごみ袋を提げて部屋をウロウロしていました。

せっかくゆっくり読書、と思っていたのに、
読んだ本が、ハードで・・・・・。

吉田修一さんの新刊、『怒り』上下巻読みました~


八王子で起きたある惨殺事件の犯人・山神一也は、逃亡を続ける。
顔を整形して逃げ続ける様子は、現実に起きた事件を想起します。
その山神を追う刑事と、
国内の全く別の三か所に、ふらりと登場する3人の若い男と関わることになった、
三つの家族や人間たちの物語なのです。

3人の男の、直人、田代、田中は、実に訳ありで、怪しい感じが付きまとうのです。
こんな風に前歴不詳の人が目の前に現れたら?なんて思いながら読んでいました。

犯罪にかかわっていなくても、人には話したくない過去やトラブルから
逃げてくるというのも、十分に考えられることですよね。
そうして口を閉ざす人や、経歴を詐称する人をどこまで受け入れることができるのか。

目の前の相手をどこまで信じることができるかのか、
様々なトラブルや不幸が、疑うに足る理由をいくつも作り出してくれる・・・。
信じる、ということの切なさがこみ上げてくる物語でした。

気持ちを揺さぶられて、一気に読んでしまいました。
おすすめしま~す。。



ひな祭り

2014年03月03日 | 日々のこと
今日はひな祭りですね~
子どもたちは大きくなってしまいましたが、お雛様出しました。

娘も息子も、こういったイベントや行事が大好きな子どもでした。
とりわけ、いつもは無い人形たちが並べられるのって、インパクトがありますよね~
わけもなく、ウキウキわくわくしていた顔を思い出します。



お雛様を眺めながら、色々なことを思いました。
実家の母もよくお雛様を出していたなぁ・・・。
なんだか、おんなじ事しているよなぁ、なんて思ったり。

子どもの頃、お雛様にこっそり触ったり、
かんざしやお道具をいたずらしてみたり、
ポロリと取れてしまって慌てたり、そんなあれやこれやを。



このお人形は、長女出産祝いに伯母が送ってくれたものです。
今は亡くなってしまいましたが、かわいがってくれた伯母の事も思い出しました。

可愛い人形たちにすっかり癒されて、思い出に浸ったひと時でした。。