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『「老年症候群」の診察室』 大蔵 暢

2016年03月31日 | 
私がこの本に出会ったのは、朝日新聞の夕刊に連載中の大竹しのぶさんの記事からです。
ご高齢の大竹しのぶさんのお母さまが、体調を崩された時にお世話になったとありました。



著者の大蔵暢さんは、現役の医師です。
アメリカで高齢者医療を学ばれた、老年医学の専門医だそうです。

老年症候群について、著者がインタビューに答えている記事を見つけましたので
紹介したいと思います。

 病院での治療と言えば、症状が出ている箇所、臓器に対してアプローチするのが一般的ですが、
 老年医学ではまず患者さんのお話を聞くところから始まります。
 例えば「何となく調子が悪いので、色んな病院に行き、様々な薬を飲んでいるがすっきりしない」
 と言われてお話を伺っていると、
 実は飲んでいる薬の副作用で体調が改善していない場合などがあります。

 高齢者は加齢に伴い全ての臓器が弱って、身体機能が低下しているので、
 一度どこかが悪くなると、全体にその影響が広がってしまいます。
 つまり、健康でも病気でもない「虚弱状態」と呼ばれる高齢者が増えているのです。
 ( coFFee doctors より)

「虚弱状態」という言葉がキーワードかなと思います。
読んでいくと、なるほどと思うことが多くて、
老いの真っただ中にいる親たちや、
これから老いに向かっていく私たちにも、
‘老い’というもののとらえ方、向き合い方を丁寧に教えてくれます。

薬を飲んだり、病院にかかると云う事をもっと考えていくべきだと思いました。
おすすめしま~す。。


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