趣味は読書。

気ままな読書記録と日々思うこと、備忘録

『あこがれ』 川上未映子

2016年03月08日 | 
この本も昨年末読んだのですが、感想を書かないままにしてしまい
もう一度読み直してみました。



小学四年生の少年が主人公の「ミス・アイスサンドイッチ」の章と
それから二年後の、その少年と同級生の少女が主人公の
「苺ジャムから苺をひけば」の2章から成ります。

どちらも主人公の独り語りで物語は進みます。

10歳とか12歳とか、小学生の心をたどる物語。

子どもの視点をよく捉えて言葉にしていて、圧巻です。

自分自身の小学生の頃を懸命に思い出す努力をしたのですが、
ギブアップでした。

ただ、この二人の小学生にとても共感するのです。
ああ、そう、わかるよと。
すると最後の最後に知らずに涙があふれていました。

この本はもしかすると読む人を選ぶ気がしますが、
言葉を持たない子どもの心を見事に表現していると思います。
なので、多くの人に読んでもらいたいな、と思いました。。




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2 コメント

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こんにちは (ソルト)
2016-03-09 12:45:48
この本、未読なので図書館に予約しました。
ちょっと待ちそうですが、読むのが楽しみ。

『ソロモンの偽証』は、私は映画で済ませてしまいました。
本は3巻もあるので読まずにいましたが、
著者が宮部さんなので気になっていました。
映画館に2回 足を運ぶことになりましたが、
とっても良い映画でした。


ソルトさんへ (Poke)
2016-03-10 18:55:10
ソルトさん、こんばんは。

「著者は語る」で川上さんは、小学生の視点で書くことにこだわったとおっしゃっています。
お楽しみいただけるといいなと思っています。

『ソロモンの偽証』、映画良かったですよね~
前編しか見ていませんが・・・。
本もとても良かったですよ~
私もあの厚い3冊にはちょっと迷いましたが。
文庫版には20年後の特別書き下ろし『負の方程式』が収録されているそうで、
是非読みたいと思っています。。

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