趣味は読書。

気ままな読書記録と日々思うこと、備忘録

行く年を

2013年12月31日 | 日々のこと
惜しむ、というのとはちょっと違うのですが、しみじみ感じていることは確かです。

年を経て、月日の経つのが本当に早くなりました。

そのスピードに愕然として、ついていけてない自分を感じています。

一つ一つの出来事やエピソードは、とても他愛ないものばかりで

すぐに忘れてしまいそうですが、その小さな中に自分の今の気持ちの欠片が散らばっているのです。

それらを拾い集めて、こぼれ落ちないよう大切にすくい取りたいのだけれど、

なかなかうまくいかないのです。

言葉にすれば確かなものになって、引き寄せられるように思うのだけれど、

言葉にした瞬間に違う顔を見せられるような違和感を持つ・・・。

心の軌跡をちゃんとたどって行きたいのだけれど。



というわけで、新しい年は自分の胸のうち、もう少し丁寧に見つめていきたいです。
色々なことがあったこの一年を、しっかり胸に抱いて・・・・。

ブログにお越しの皆様、ありがとうございました。
来る年が、善き年となりますようお祈り申し上げます。。

とうとう・・・

2013年12月29日 | 日々のこと
今年も残すところ後2日となりました。
あっという間の12月、あっという間の年の瀬です。

本当は先週もブログの更新したかったのです。
昨年のように親たちのことで忙しかったわけでは無いのです。
ただ、プライベートでパソコンの前に座る時間が取れませんでした。

我が家のクリスマスや、表参道のイルミネーションのこと、
忘年会や、テニス、二胡のことなどなど、書きたいことはたくさんあったのですが・・・。

あっ、一番書きたかったことは、横山秀夫さんの『64』の感想かも。
ちょうど一年前に手にしておきながら、読めなかった本です。
とてもとても良かったのです。
横山さん、渾身の一冊ではと思います。

今日も大掃除の後、今年最後のテニスです。
年末ばたばたばたばた走り回っていますが、あと一度年内更新目指してがんばりま~す!

『心配事の9割は起こらない』 枡野俊明

2013年12月20日 | 
この本の題名を新聞広告で目にした時、思わず笑ってしまったのです。
なんて自分にぴったりな・・・・・・・・・

隣にいた夫くんにも思わず声をかけてしまいました。
「ははは、その通りだね」と笑っていました。



実に私は、無駄な心配性なのです!!
99%は起こらないであろう事をひたすら心配する、悪い癖があるのです。
何度も繰り返し、大丈夫、大丈夫と唱えても、
いつしかまた同じ心配事に心を囚われてしまうのです。

こんな私のためのような本は、買わなくちゃ、と早速注文して読みましたよ~

ホントはもっとずっと前に読み終わっていたのですが、ちゃんと実践したくて
繰り返して読んでいました。

「余計な悩みを抱えないように、他人の価値観に振り回されないように、
 無駄なものをそぎ落として、限りなくシンプルに生きる。」
これって、いいですよね~
この考え方に、いたく共感してしまいました。

著者は、禅僧にして、大学教授、庭園デザイナーとしても活躍されている方です。
本もたくさん書かれているのですね~
図書館にも何冊か蔵書があるようなので、また読んでみたいと思っています。

心配事の“先取り”か・・・・・・

「いま」「ここ」だけに集中して生きるヒントを教えたもらった気がしています。。

SWITCHインタビュー達人達

2013年12月18日 | テレビ
毎週土曜 午後10時~11時、Eテレで放送中の「SWITCHインタビュー達人達」を観ています。

異なる分野で活躍する2人の“達人”が出会い、語り合う。
でも、単なる対談番組ではないのです。
番組の前半と後半でゲストとインタビュアーを「スイッチ」しながら、
それぞれの「仕事の極意」について語り合い、発見し合う、いわばクロス×インタビューです。

この番組、とても面白いです!
観るきっかけとなったのが、選「宮崎駿×半藤一利」でした。
映画「風立ちぬ」公開に合わせて放送されたものでした。

面白く見たので、それ以来番組を録画して時折観ていました。

「藤原竜也×長谷川穂積」の回。

俳優・藤原竜也が一番会いたかった男、プロボクサー長谷川穂積と初対面。

この異色の顔合わせも興味深いですが、それぞれが自分の言葉で語り掛け、問いを発し、
それについて相手方が丁寧に答えていく感じが、とてもいいのです。

最初は遠慮がちに話していたのに、そのうち話が絡み合い、うまく気持ちが呼応して、
思いもかけない盛り上がりを見せるのです。

他に、「佐渡裕×羽生善治」、「平野啓一郎×野口健」、「 是枝裕和×姜尚中」
「宮本亜門×北川悠仁(ゆず)」などなど観てきましたが、
いずれも面白く、興味深い内容でした。

録画がたくさんたまってなかなか観きれないのですが、
その中には、「内田樹×観世清和」の回も録画されているようなので、楽しみです!!



クリスマスイルミネーション

2013年12月13日 | 日々のこと
国立新美術館は、六本木にあるのですが、
東京ミッドタウンのすぐ近くなのです。

12月の東京といえば、イルミネーションですよね~
ミッドタウンのイルミネーションは、初めてなのですが、
けやき坂通りの木立のイルミネーションでおしまいなのかと思ったら、
人だかりのしている所に行き当たりました。
いったいなんだろうと人ごみかき分け覗いて、ビックリ!!


特設ステージで音楽とともに繰り広げられるショーでした!!

刻一刻と音楽に合わせて、光と色が変わり、思わずうっとり・・・・。
会場を一周するように、人が周りにあふれています。
でも、少し待っていると写真を撮り終えた人が入れ替わるので、一番前で見ることがかないました。

これって、無料なの???
と、またまたビックリしてしまいました。
振り返ると、ミッドタウンの飲食店やラウンジから眺めている人もたくさん見えましたよ~

イルミネーションを楽しんだ後は、本日最後のイベント、
ザ・リッツ・カールトン東京の45階にある、「アジュール フォーティーファイブ」でディナーです。


こ~んな夜景を楽しみながらのお食事は、何を食べても美味しいですよね♪



あちこちあちこち観たり聴いたり楽しんだり、歩いて歩いて本当によく歩きました。
お腹もすいて、美味しいシーフードに舌鼓を打ち、美味しいワインもいただいて、いうことなし。

この幸せな長い一日は、夫くんからのクリスマスプレゼントなのです。
今年も本当にいろいろありましたが、よく頑張ってきたと思います。
でも、一人では頑張れませんでした。
一人では、まあいいか、とやり過ごすことはできなかったです。
二人三脚とはよくいったもの、本当に長い人生の旅の途中のように思います。
こんなステキなプレゼントに、報いるようにすこ~し頭の角を引っ込めなくちゃ、と思いました。。

長い一日

2013年12月12日 | 日々のこと
8日日曜日、クリスマスコンサートの後に国立新美術館へ行きました。



観てきたお目当ての企画展は・・・・・・
    クレラー=ミュラー美術館所蔵作品を中心に
    印象派を超えて―点描の画家たち
    ゴッホ、スーラからモンドリアンまで


本展は、ファン・ゴッホの優れたコレクションで知られるオランダのクレラー=ミュラー美術館の特別協力のもと、スーラ、ファン・ゴッホ、モンドリアンを中心にした、フランス、オランダ、ベルギーの画家たちによる
色彩の探求を検証するものだそうです。

展覧会名の中に、モネの名前は無いのですが、
印象派、点描画家といったら、モネですよね!!
もちろん、モネの作品も展示されていましたよ~
初めて見る『サン=ジェルマンの森の中で』がとてもステキでした。

スーラやモンドリアンなど、あまりよく知らなかったのですが、
その点描の緻密さに圧倒されました。


ジョルジュ・スーラ
《ポール=アン=ベッサンの日曜日》

点描画家、と一口に言ってもそれぞれの個性があふれている感じで、
色合いや作風が一目で違うことがよく分かるのです。
中でも際立っていたのが、ゴッホ。


フィンセント・ファン・ゴッホ
《種まく人》
この絵の強い光に、吸い寄せられるようでした。

会場は大きく5つのテーマに分かれていて、作品数も全部で100点と、
本当に見応えたっぷりでした。

クリスマスコンサートに次いで展覧会鑑賞と、この日まだまだ続きがあるのです。
文字通り、とてもとてもなが~い一日となったのです。。



クリスマス/アヴェ・マリア サンクトペテルブルグ室内合奏団

2013年12月10日 | 音楽
8日の日曜日、東京オペラシティコンサートホールへ行ってきました🎶



新宿にあるこのホールは、初めてです。
今回の目的の一つが、このホールでの鑑賞でした。

ホールの中は、三角に吹き抜ける天井が印象的で、とても優しい空間を醸し出していて
とてもとても素敵です。
正面のパイプオルガンが素晴らしくて、是非一度聴いてみたいと思いました。

さて本日の公演は、サンクトペテルブルグ室内合奏団による、クリスマス/アヴェ・マリアです。

  

芸術都市であるサンクトペテルブルグで結成されたサンクトペテルブルグ室内合奏団が、
初めて日本にやってきたのは、2000年のクリスマス。

多くのファンの期待に毎年応え続けてきて、今年で14年連続の来日コンサートで、
すでに、日本のクリスマスシーズンには欠かせない存在だそうです。

基本編成はヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、コントラバスで、
曲目によってはそれに幻想的なハープの音色が加わり、
J.S.バッハ、シューベルト、カッチーニの偉大なる3人によるマリア賛歌「アヴェ・マリア」では、
美しく透きとおるソプラノの歌声が響き渡る・・・・・・

三大アヴェ・マリアに加えて、パッヘルベル カノン 、J.S.バッハ G線上のアリア
マスネ タイスの瞑想曲 、ヴィヴァルディ ヴァイオリン協奏曲「四季」より“冬”
マスカーニ 「カヴァレリア・ルスティカーナ」より“間奏曲”
ヘンデル 私を泣かせてください
モーツァルト アヴェ・ヴェルム・コルプス などなどと、
いずれもよく耳にしたことのある、馴染みの曲目なのでとても楽しめました。

何より、その音質の良さがいいと、夫くんも絶賛してました。
その響きの良さが、演奏はもちろんのことですが、ホールの良さにも関係がありそう・・・。

一足早いクリスマス、堪能しちゃいました!!

『リアル 13巻』 井上 雄彦

2013年12月06日 | 
年に1度のこの時期、井上 雄彦さんの『リアル』新刊が発売されるのです。
以前はよく発売を忘れていたのですが、最近はそろそろかな、なんて
気にするようになりました。



手に取り表紙を眺めて、ああ・・・。
思い出したのです、スコーピオン白鳥の事を。

いつもはすぐに読んでしまうのに、少し躊躇してしまいました。
何故なら・・・・・・

自力で立つこともかなわないのに、プロレスの試合に出ようとしている事を思い出したから。

白鳥は、『リアル 12巻』までは、高橋のリハビリ仲間の一人としてちょこっと描かれていただけでした。
それが、前作で白鳥の事情が少しずつ明かされてきたのです。
自分がリングに立たねばならないこと。
それがどういう事か本人がよく分かっていること。
それでもやり遂げようと思っていること。

そして13巻は、その興行の様子が、リングに立つスコーピオンが、
白鳥を見守る高橋と花咲が、描かれていくのです。
その死闘を、その雄姿を、その心意気を、
多くの人に読んでもらいたいと、思いました。。




『光媒の花』 道尾 秀介

2013年12月04日 | 
もう1冊、道尾秀介さんの作品です。
2010年出版の、全6篇からなる連作短編集です。



前の章にちょこっと登場する脇役達が、次の章の主人公になるという構成です。
第1章は当然ですが気付かず読んでいました。

何か思いがあって手にした作品ではないですし、読み進めていくうちに
物語の暗さに気持ちが着いて行かず、
第3章あたりから、こういった話はもういいかな、と感じていたのです。

それが、そのうち段々と、物語のトーンが変わってきたのです。
あれっ?と思いました。
表題作は無いのですが、物語からその光が感じられるようになったのです。

個人的には最終章の作品が一番好きかな。
自信の無い若い女教師の、自らの力の無さを自覚していく姿が
とても旨く表現されていて、
子どもの持つ正直さと頑なさとのぶつかり合いがいいなと思いました。

言葉の選び方や、言葉に対する思い入れの深い著者ならではの
短編集だと思いました。。