趣味は読書。

気ままな読書記録と日々思うこと、備忘録

主題歌

2013年07月31日 | 映画
荒井由美『ひこうき雲』が、映画「風立ちぬ」の主題歌と聞いて、
「ああ、そうきたか」と思ったのです。
映画を観るまでは、なんとなくモヤモヤっとしていました。

映画「風立ちぬ」の二郎さんと菜穂子さんの恋は、素敵です。
こんな風に恋愛はあってほしいな、なんて思ってしまいます。
ですから、エンディングに流れる主題歌は、恋の歌が良かったのではと思うのです。
人を恋うる歌・・・。

『ひこうき雲』は恋の歌ではないと思うのです。

私が『ひこうき雲』を初めて聞いた頃は、生意気盛りでした。
とんがって、突っ張って、虚勢を張って、世の中敵に回してる気でいました。
そんな中で出会った荒井由美という人の強烈さに、
すっかり魅了されてしまったのです。

『ひこうき雲』は、その‘潔さ’に惹かれました。
若い死というものに対して、感傷的にならず、冷たいまでに客観的な歌声が、
その死に寄り添っているような気がして。

若さ特有の死に囚われる中にいた自分を、諌めてくれる曲でした。

思い入れのある曲というのは、とても厄介ですね。
年月が経つほど、頑迷に、強固になる気がします。

映画をきっかけにこの古い曲が若い人に耳に届く事も、嬉しい事です。
若い人がこの曲を聞いたら、この映画を観たら、どんな風に思うのか、
とても興味があります。
こんな風に書くと、随分年とったような気分ですが・・・。。

届いた!

2013年07月30日 | 映画
映画『風立ちぬ』主題歌「ひこうき雲」収録
~宮崎 駿がユーミンに贈った18枚の絵~

ユーミン×スタジオジブリ ひこうき雲 40周年記念盤(CD+DVD)
(完全生産限定盤)(LPサイズ絵本仕様) [CD+DVD, Limited Edition]


宮崎駿さんの18枚の絵で構成された“LPサイズ絵本仕様"の豪華ブックレットです。

限定で、クリアファイルのおまけが♪


LP盤もあったのですが、我が家にはレコードプレーヤーが無いので、CD,DVD盤を。
CDは、1973年11月20日に発売された荒井由実ファーストアルバム「ひこうき雲」。
見開き表紙には、そのかつての名盤が印刷されているのです。

DVDには、現在のユーミンが登場しますが、‘荒井由美’時代の、
かつての懐かしい映像が、ほんの少し見られるのがファンにはたまりません。

18枚の絵は、今回の映画の中から選ばれたように思いました。
懐かしい昭和の風景の数々・・・。

まだじっくりと拝見してはいませんが、
何となく、宮崎駿さんと‘荒井由美’さんファン限定向け、という感じがします。
何度も流れる「ひこうき雲」に、ちょっと感動しています。。

ご無沙汰

2013年07月29日 | 日々のこと
先週末、偶然が重なって懐かしい人に再会したり、
メールや連絡もらったりが重なりました。

学生時代の友人、息子のママ友、娘のママ友、という具合で、
本当にどの顔も、ご無沙汰続きのお久しぶりさん、でした。

多分お互い年をとって、あちこちくたびれた様子だったと思うのですが、
そんな事、吹っ飛ばすように笑い合い、懐かしがってしまいました。

いずれも同年代、同じような事に悩み、楽しい時間を共有した仲間です。
いつでもその当時の気持ちに戻れるような錯覚がおきますね~
そして、その時の自分と変わらないつもりの自分・・・。

見た目も中身も、随分変わってしまっているかもしれないのに。

年をとる、時間が経つ、というのは、
想像以上に物事に変化をもたらすのかもしれません。
変わらないつもりの自分が、すっかりと変貌遂げていて、
鏡の向こうに別な顔を映しているかも。

それを、成長と呼ぶのだろうか???

映画「風立ちぬ」

2013年07月25日 | 映画
やはり、公開初日に観てきちゃいました!
製作発表されてから、ずっと楽しみにしていたのです。
それに、今回の作品には幾つか気になるところがあったので。



絵が、美しい・・・。
時に写真かと見紛うばかりの素晴らしい絵の数々です。
でもそれは、この作品に限った事ではないですね。



飛行機好きには、たまらない映画です。
私が宮崎駿さんに惹かれる、大きなポイントが飛行機なのです。

観ながら、この映画、亡き父が観たらきっと喜んだろうな、と思っていました。
父は、ゼロ戦が何より好きでしたので。
実家には、ゼロ戦関係の本がずらりと並んでいます。
でも、私は‘花と散る’と戦争賛美の象徴のようなゼロ戦が、
好きではありませんでした。
飛行機は好きでしたが・・・。

ですから、戦闘機に象徴される過去の名機の数々を、「美しい」と
声に出して言う事がなかなかできなかったのです。
でも、美しい物は美しいのですよね。

美しいといえば、主人公二郎さん、男の中の男です。
ぼんやり気弱に見えるけど、強い信念と熱い心を持った素敵な人です。
そのヒョウとした佇まいがいいと思いました。



宮崎駿さんの、胸の奥にある血潮のようなものを感じる作品です。
頑固親父の、総括、とでもいうような。
よく説得されて映画にしたと思ってしまいました。
(宮崎さんは当初映画化を拒んでいたそうな。)

それから・・・・・・・・
主題歌の荒井由美の「ひこうき雲」のこと。

私は、かつてこの曲を聴いて荒井由美ファンになりました。
この時代の彼女の大ファンなのです。
大好きな曲が大きなスクリーンに乗って聞こえるというのは、
感慨深いものですね。
ジブリとコラボのCDが発売になるそうで、
そちらも楽しみにしたいです。。

『ハピネス』 桐野 夏生

2013年07月22日 | 
桐野さんの新刊『ハピネス』は、図書館でも予約が殺到していました。
私がこの本のことを知ったのは、新聞広告なのですが、
女性誌「VERY」に連載中から話題になっていたそうな。

「VERY」という雑誌で、ああなるほどと思いました。
この雑誌、勝手に‘セレブママ’のイメージがあるのです。


桐野さんの本らしい、何とも不穏な表紙です。
想像に違わず、とても不安定な、不穏な物語でした。

物語の舞台は、湾岸地区にそびえ立つ高層マンション、通称タワマン。
それらのマンションに住み、共に子育てをする仲間たちの日常が描かれていきます。

主人公有紗は、33歳、29階のタワマンで3歳になる娘と二人暮し。
有紗の視点で物語りは進み、彼女の揺れ動く心が
物語の中心になるのです。

子育て中の仲間や友人をいつの間にか‘ママ友’と呼ぶのが普通になりましたね~
‘○○ちゃんのママ’と呼ばれることが、子育て中はホントに普通の事でした。
私自身は何と呼ばれてもあまり気にしない方でしたが、
やはりきちんと母親の名前で呼ぼうとする人も、中にはいましたね~

実際に、タワマンに住む友人宅に遊びに行ったことがあるのです。
私自身は住んだ事もありませんから、とても楽しみに出かけたのです。

でも・・・・・・・・・。
私にはとてもとても住めそうもないと思いました。
何故なら、布団干しが趣味なので。
高層階は、本当に眺めが良くて普段の生活自体が全く違う物のように感じたのです。
ましてやそんな非日常的な世界での子育ては、私には想像できないと思いました。

でも主人公は、空中の楼閣の様な部屋の中で、
目の前の困難に立ち向かおうとしていくのです。
そこまでの道のりが、やや冗長な気がしましたが、
主人公の心の成長を、見守るような桐野さんを感じました。

この物語、やはり「VERY」読者にこそオススメなのかも、と思いました。。

『愛に乱暴』 吉田 修一

2013年07月19日 | 
吉田修一さんの新刊は、とても寂しい夫婦の物語でした。
結婚の成れの果て、とでもいうような。
この題名、この装丁、とてもこの本をよく表していると思います。



著者ご本人が仰っているように、
「どこにも共感できない主人公」桃子。
彼女の行動は息詰まるようで、読み進めていくとこちらが惑う感じです。

その惑わせ方が、絶妙だと思いました。
ほおっておくとこんな風に違う次元にとワープしてしまい、
心の軌跡を追い続ける事ができなくなる・・・。

人と人とのつながりの、なんと儚いものか。

最近、不倫とか浮気とか結婚とかの物語が続きました。
そのせいか、おおよそ旨くいかない歯がゆい感じが棘のように残っています。

狼藉者は、いったい誰だったのか?
案外夫婦以外の人の存在だったりして。
愛とか、結婚というものは、つくづく手当ての必要なものだと思います。

それにしても、最後の言葉が良かったと、心から思いました。。

映画「きっと、うまくいく」

2013年07月18日 | 映画
連休息子が帰ってくる予定でしたが、車で運ぶ物が出てきて、
急遽私たちが出向く事になりました。

車で3時間半くらい走り、布団を担いで息子のワンルームマンションへ。
暑さの盛り、狭い部屋でご飯食べたり、飲んだくれたり、おしゃべりしたり。

映画好きの息子と、たまたま最近の映画の話になって、
「『きっと、うまくいく』って映画、見たかったんだけど
 周辺で上映されなかったんだよ。」と言ったら、
息子がスマホで検索して、「あれっ?それ近くでやってるよ」と。

で、急遽次の日皆で観に行く事になったのです!!



この「きっと、うまくいく」(原題 3Idiots)は、2009年公開のインドの映画です。
170分と、とても長いのですが、その長さを感じさせない、とても面白い映画でした。

かつてインドを旅した夫くんが、
「インドで映画を見ると途中で休憩があるんだ」言っていたのです。
日本での上映は休憩は入りませんでしたが、
途中画面に休憩が入る字幕が現れたので、
ああ、インドの人たちはここで休憩なのね、と思いました。

笑いあり、涙ありで、いつの間にか主人公達を
「大丈夫、きっとうまくいく!」と応援しています。

言葉や環境や習慣が、国によって理解できないほど違っていても、
大切なもの、大事にしたいものって、世界共通なのですね。
そんな当たり前のことをストレートに教えられました。

どこでも上映されている映画ではありませんが、
もしもお近くで見かけたら、是非観に行く事をオススメします。

暑い中、涼しい映画館で、忘れがちな大切なものに出会えると思います。

    All is well !!

エアコン

2013年07月12日 | 日々のこと
仕事がひと段落したところで、娘が帰ってきました。
朝から後回しにしてきた部屋の片付けや掃除をしていたのですが、
その暑い事といったら!!

朝から太陽が照り付けて、部屋の温度がぐんぐん上ります。
そんな中での作業は、汗まみれです。
頭から汗がしたたり、全身びっしょりです。

散らかったままの部屋ではちょっと・・・と思い、
朝から片付け頑張ってしまいました。
汗まみれのハハの顔を見て娘もびっくりです。

我が家のリビング、壊れたエアコン直していないのです。
一度修理を頼んだのですが、ダメだったのです。
買い替えを考えたのですが、結局そのままにしてしまいました。

今年の夏も暑そうですよね~
扇風機フル回転させながら、今夏も乗り切れるかちょっと心配。

そしたら夫くん、寝室改造計画打ち出しました!
寝室のエアコンは動くので、寝室をリビングに変えようと考えているのです。
家具を幾つか移動して、くつろぐスペース確保して・・・。
テレビとか、DVDとか、あれこれあれこれ移動して・・・。

さてさてこの暑さの中、この計画スムーズに進むでしょうか??
大汗かいて家具移動して、気が付いたら秋風が吹いてたりして・・・^^;

後回し

2013年07月11日 | 日々のこと
毎年この時期、私の仕事が最も忙しくなります。
お陰で例年、同じような記事を書いています。
仕事に追われ、目、肩、首がこわばり、連日イライライラ。

今日、最後の打ち合わせが終わり、終了ゴング!!
やった~♪

これまた例年思うことですが、もっと早くから取り掛かれば良かった・・・。
いやな事は何事も後回し、追い詰められないとなかなかやる気になりません。

思えばこの傾向は、子どもの頃からです。
やらねばならないことよりも、目先の誘惑にすぐ負ける負ける・・・。

子育て中子ども達に、「やるべき事を先にやってから」と教えながら、
自らにムチ打ち、先導していたことを思い出します。
子ども達が巣立った今、またもとの後回しくんに戻ってしまいました。

考えてみれば、私自身「やるべき事は先にやる」と口酸っぱく言われ続けたのです。
それでもこんな風に身につかないのですから、
口やかましく言う事に意味が無さそうですよね。

本当は、どんなやり方したっていいのかもしれません。
要は、期日を守り、約束を守り、きちんと仕事をこなせばいいのですよね~
人に迷惑掛けないを信条に、そこにたどり着くまでの道のりは、
それぞれでいいのかもしれません。

あ、でもお陰で家の中のお掃除の類が、後回しの後回しで、
ひどい事になってるけど・・・。。

読書のこと。

2013年07月03日 | 
読書は、趣味というより生活の一部のようなものなので、
ずっと続けているのですが、
最近読んだ本がどれも心に響かなくて、ちょっと憂鬱なのです。

ただ単に年とったせいなのか、感覚鈍っているのか、よく分かりませんが、
なんだか気分が落ち込んでしまいます。

これまで、読みにくかったり、進みが悪くても、
とりあえず読み通すことはしていました。
それが、読んでる最中に「これって面白い?」と自問する事が増えてきたのです。

そうなると、なんだか随分時間の無駄遣いしてる気がしてきて、
もどかしさがつのります。
これまでの、とりあえず話題になった本は何でも、というスタイルを
見直す時期にきているのかもしれません。

ただ、具体的な手立てが何も浮かんでこないのが、憂鬱に拍車をかけているのです。
読書に一体何を求めているのかな。

思い切って、過去に読んだ名作をたどってみようかな。

わき目も振らず夢中になってページをめくるあの気持ち、懐かしんでいる日々です。。