趣味は読書。

気ままな読書記録と日々思うこと、備忘録

『すべて真夜中の恋人たち』 川上未映子

2011年11月30日 | 
ブログの編集画面を開こうとしたら、gooのトップページのニュース欄に
‘芥川賞夫婦・川上未映子さん結婚’の文字にびっくり!!
ちょうど彼女の新刊について書こうと思っていたので。

お相手は、阿部和重さん43歳。
2005年『グランド・フィナーレ』で芥川賞を受賞されたそうです。
阿部さんの作品はまだ読んでいないので、読む本リストに入れようと思っています。



川上未映子さん、2年ぶりの長編小説だそうです。
前作『ヘブン』から2年も経ったなんて・・・。
過去記事探してホントに2009年11月の記事でした。

初の恋愛小説は、著者の胸のウチを感じる事となりました。
主人公の冬子という女性・・・
最初のうちは透明な印象なのだけれど、
彼女の目を通して語られる日常に、次第に色が加わっていくような
細やかな描写が心地いい文章なのです。
彼女のフィルターからこぼれる表現の一つ一つが
共感を誘う。

最初は、冬子の仕事仲間の聖という女性に惹きつけられたのです。
聖が冬子に語って聞かせる‘信頼’と‘信用’の話にとても共感してしまったので。

冬子と聖は同じ34歳だけれど、
大手出版社で仕事ばりばりこなして、言いたいことははっきり口にして
美人で私生活も楽しむ聖。
冬子は、その全てが対照的に描かれています。

それがだんだんと、冬子と同化していくように
彼女の心と共に物語に入り込んでしまうのでした。
そして、冬子が感じているように緊張し、
うつむいたり、はにかんだり、哀しんだり、微笑んだり・・・。
そして感極まり、涙がこぼれてしまいました。

ああ、冬子と同じ思いで人を恋うているのだと、
雑踏の中で立ち尽くす冬子の思いが胸を締め付けるようでした。

伝える言葉を持たなかった14歳から、
もがきながら懸命に生きる中で、人が言葉をつかむ、そんな物語だと思いました。。

*川上未映子さん、ご結婚おめでとうございます!
 ステキな物語をありがとう!!
 末永く、お幸せに。。


気合を入れて

2011年11月29日 | 子育て
先週末、時間差で息子と娘が帰ってきていたので、
久しぶりのハハでした。

用事は息子の奨学金返済の書類。
来春卒業の息子は、来年6月から奨学金返済に入るのです。

その保証人に、娘に白羽の矢が・・・。
保証人になるために、印鑑登録したり書類関係の手続きが必要でした。
お陰で、娘も忙しい中帰ってくる事になったのです。

息子も一緒に夕飯食べれるかなと期待したけれど、
ゼミの実験が入ってるからと、弁当持ってそそくさ帰っていきました~

時間差での食事作りのお陰で、何だか一日中料理していた気分です。
しかも、いつもの手抜き料理ではなくて、
気合入れて作りましたよ!!

なんて言っても、いつもの変わらぬメニューなのですが、
ぶり大根にしても、根菜炊き合わせにしても、
から揚げや、ポテトサラダなどなど
ありきたりの普通のおかず、気合入れて作りました~

気合が入ると、いつもより手間隙いとわず、
丁寧に作れるもんですね~
いつものおかずが、よそゆきの顔に変身して可笑しいです。
やはりいつもより数段美味しくて、家族の評判イイです。
いかに日々、手抜きしているかバレバレ・・・。

でも、料理に気合が入ったのには訳があるのです。
久しぶりに見る娘は、すっかり成長していました。
危なっかしい部分はもちろんたくさん有るのですが、
ああ、ハハの仕事は終わったのだと痛感したのです。
後は、ウチご飯を美味しく食べる事にしようと、思いました。
暖かい布団と美味しいご飯・・・。
それだけ提供できれば充分かな。。


『リアル 11巻』 井上雄彦

2011年11月25日 | 
年に一度の新刊発売!
今年も忘れませんでした~



ヤングジャンプに連載されているそうですが、
そちらは読んだことは無いのです。
毎年1冊刊行されるコミックスを楽しみにしているのです。

でも、年に一度だと前巻の内容をほとんど忘れているので、
大抵、何冊か前の物から読むこととなります。
お陰でしばらくは『リアル』の中に浸れます。
今はちょうどその幸せ気分の真っ只中・・・。

11巻は、男野宮の物語。
人生を賭けたトライアウトが、いよいよ始まるのだ。
毎回心に響く言葉をもらう本作品・・・
昨年の‘化学反応’に続いて、今年は‘心の資質’。

我が子たちも熱烈井上雄彦ファンなので、
帰ってくると読んでいますが、
この作品、是非是非若い人たちに読んで欲しいです。

特別なヒーロー、スーパースターは一人も出てきません。
どこにでも似た人を見かける、あるいは自分自身と重ね合わせられる、
小さくて、ぱっとしない若者たち、大人たち。
上手くいかない何かを、もしかしたら導いてもらえるかもしれません。

あなたの中に、私の中にそこかしこで見つけられる弱くて哀しい心。
それでもちゃんと生きていく道あるんだよ、と
背中を押してくれる・・・。。



二胡日誌 1

2011年11月24日 | 音楽
二胡教室に通う事に決めて、
通い始めて二回目で、マイ二胡欲しくて買っちゃいました!!

さてさて買ってしまったからにはもう後戻りはできません。
練習あるのみ!!

どんな二胡を買えばいいのか分からなかったので、
講師の先生にお頼みしました。
そしたら、意外や掘り出し物が見つかったよ、との連絡が・・・。

生徒さんたちが多く買われるという5万円内のものを考えていたのですが、
予定より1割強高くなってしまいましたが、
もともといくらならイイというキメがあったわけでは無いのです。
何にも知らない初心者なので。

でも、先生が掘り出し物と言うだけあって、
竿には彫刻の飾りが付いていたり、
何より音がステキなのです。

もううれしくてうれしくて・・・。

まだまだドレミも覚束ない未熟者ですが、練習に気合が入るというもの。
うれしい、楽しい、手に取りたい、があれば、きっと上達するはず・・・。

ちなみに、なんで先生が弾くと濁りの無いきれいな音なのだろう。
同じ楽器を使っているのに。
マイ二胡が嫌がらないように、キレイな音を出せるように練習するぞ!!

『誰かが足りない』 宮下奈都

2011年11月22日 | 
宮下奈都さん、初めて読みました~
気になりながら、まだ読んだ事がなったのですが
図書館の新刊案内に予約が入れられたので、新刊を読むことが叶いました。



表紙の写真は、古いレストランのテーブルと椅子。
ビニールのテーブルクロスと、全体のトーンがレトロな雰囲気で懐かしいです。
物語の舞台は、古くて小さいけれど賑わいのあるレストラン‘ハライ’。

このレストランに、10月31日の午後6時に予約を入れることになった人々の
6つの物語。
予約を入れる事情は様々で、共通している事が、
足りない誰かを待っている・・・。

登場人物に派手なところは無くて、特別な仕掛けも無いのです。
どちらかと言うと、上手くいかない何かを抱えて、
乗り越えられない悲しみを胸に秘め、
もがいたり、叫んだり、ビデオを回して見たり・・・。

普段、小説やドラマの主人公にならないような
密やかな人々に光を当てて、
痛くて哀しい胸のウチ、すくい取ってくれるのです。
とても優しく、温かな短編集だと思いました。
そして、私達の日常は実にこんな風に過ぎていくのだと思いました。
美味しい物を食べる事で、満たされるといいな。。


映画「マネーボール」

2011年11月21日 | 映画
映画の公開にあわせて、ブラピファミリーが来日したニュースを見ました。
あちこちインタビューに答える映像を見ながら、
映画観に行ってみようかな、と思いました。
生ブラピ効果は絶大ですね~

映画は、主演のブラッド・ピットがメジャーのチームのカリスマGMに扮した実話。
原作は、マイケル・ルイスのノンフィクションで、
2003年に米国で発売され、ベストセラーになったそうです。
紆余曲折の末、独自の経営哲学“マネーボール理論”によって、
メジャーリーグの歴史を変えたビリー・ビーンの半生を描く物語。



画面のブラッド・ピットは、ちっともカッコよくないのです。
すぐキレるし、モノを投げて八つ当たりだし、
しょっちゅう食べたり飲んだり、モグモグしてる・・・。

でも、お陰で主人公のビリーが八方塞りな様子がよく分かり、
統計データを使って選手の将来的価値を分析する、若者ピーターに
注目していく気持ちが分かります。

どんな世界でも、古いやり方を壊していくとしたら
脅威だし、出るくいは打たれますよね。
そこに負けない強さを発揮していくブラッド・ピットがいいと思いました。

別れた妻や娘に心配されながら、微笑み返す。

決して二枚目に描かないところが、いいと思いました。

野球は全く詳しくないですが、問題なく楽しめました。
それにしても、スポーツ選手の世界と言うのは、なんとシビアな事か・・・。
突然トレードされたり、クビになったり。
何より、高校生というまだ若さの中での大きな選択・・・大きなお金が動いて
でも、それからの将来の保証も無くて、挫折したらその後どうしていくのか・・。

最近日本の野球界でもゴタゴタしてるようですが、
何だか理不尽なことがたくさん有りそうな気がしました。。

映画「悪人」

2011年11月18日 | 映画
昨年9月公開の映画「悪人」がテレビで放送されると知って、
わぁ~もうテレビでやるんだとびっくりしました。
気になりつつ映画を観に行かなかったので、
忘れず録画予約したのです。

主演のお2人、妻夫木聡さんと深津絵里さんのファンなので、
本当は観に行きたかったのです。


原作者の吉田修一さん。映画の脚本も書かれているのですね~

私はこの小説「悪人」が新聞に連載していたのを読んでいました。
束芋さんの挿絵がとても印象的で、その絵に惹かれたのがきっかけです。
それまで吉田修一さんの本は読んだ事が無かったのです。

新聞小説は、きっと一冊通して読むのとは違った印象を受けるのだろうと思います。
少しずつ少しずつ主人公祐一に迫っていく感じを覚えています。
物語がとりわけゆっくり進んでいったような、
ひっそりと展開していったような、
暗く、寂しい色合いを思い出すのです。

映画はその色合いを上手く表現していたと思います。
テレビの画面でしたが、美しいトーンで、
音楽もいい、と思いました。


心の中に殺伐とした砂漠を抱えているような祐一を、
妻夫木聡さんが熱演されていました。
待ち合わせの駅前ロータリーをぼーっと歩く様子が、
とても印象に深いです。


そして、光代役の深津絵里さん。
本作でモントリオール国際映画祭の主演女優賞を受賞されましたね~
映画を観て、なるほど!と思いました。
どんな役でも体当たりの熱演が光りますが、
せつなさに満ちた光代の表情が、ステキだと思いました。

相手を思う、思いやるということを、追い詰められた逃亡の中で見出していくふたり。
最後の瞬間まで、心を通わせあった事が今後のふたりに
小さくても、確かな幸せをもたらしてくれますようにと、
願わずにはいられませんでした。

最後に、事件に巻き込まれ哀しみの家族達。


柄本明さん、樹木希林さんの熱演が印象深く心に残りました。

個人的には、祐一のこれまでの心の軌跡を原作のように描いて欲しかったかな。
時間的制約があったのかもしれませんが。
映画も良かったので、やはり、映画館に観に行けばよかったと思いました。。


『プリズム』 百田尚樹

2011年11月17日 | 
百田尚樹さんの新作読みました。
新聞広告にも大きく出ていましたが、異色の恋愛小説だそうです。

百田さんは、新作が出ると必ず読んでいますが、
一つの題材を徹底的に調べて小説を書き上げる、という印象が強く有ります。
今回のこの作品もそう思いました。


いま目の前にいるのは、私が愛した“あなた”ですか?

新聞広告やこの帯を読んだときから、もしかして??と思っていました。
ダニエル・キイス著「24人のビリー・ミリガン」と書くと
ああ、とお分かりなる人もいると思います。
私自身、この本がブームになった頃、盛んにこの手の本を読みまくりました。
巻末にあった‘参考文献’の中の何冊か、読んだ覚えがあります。

こうした心の病の複雑さを、丁寧に説明していると思いました。
そして実際に事件になったり、裁判になったりしている事を思えば、
こんな風に小説にもなり得るのだと思いました。
しかも‘恋愛小説’に仕立てるとは、百田さんならではな気もします。

でも・・・・・。
主人公聡子とその夫の関係、
そして、岩本夫人の描き方に物足りなさを感じてしまいました。
それがない分、とても美しい恋物語ではあるのですが・・・。。

『原発のウソ』 小出 裕章

2011年11月15日 | 
危険性を訴え続けて40年
“不屈の研究者”が警告する原発の恐怖

“安全な被曝量”は存在しない! 原発を止めても電力は足りる!
いま最も信頼されている原子力研究者の、3.11事故後初の著書



発売当時とても話題になっていたので、読んだ方も、
書店で手に取られた方も多いのではないかと思います。

書評もたくさんあるので、それだけで読んだ気になっていました。
ようやく手にした時、何だか懐かしいような錯覚が・・・。

でも、ちゃんと読んで良かったです。
特別に情報を探していたわけではありませんが、
新聞や報道やネットなどの情報は努めて読むようにはしていました。
お陰で、特別新しい情報は無かったですが、
忘れていた細かい事など、再確認できて良かったです。

特に、チェルノブイリと東海村の原発事故についての記載が悲痛です。
東海村の方は、NHKで放送した番組を観た記憶があるので、
尚更でした。

原子力は、いらないです。
人間の身体を無残に壊す原子力なんて。
壮絶な死に、言葉も無く、ただ涙がこぼれます。。

全日本テニス選手権観戦!

2011年11月14日 | テニス
東京有明テニスの森で、全日本テニス選手権大会が開催されていました。
大会8日目の12日土曜日に、観戦してきました!!

昨年も観戦したのですが、‘VIP席’がとても良かったので
今年もテニス仲間で観に行こうとチケット取りました。

大会によって席種の名称は変わるのですが、
今大会の‘VIP席’は、コロシアム南側の関係者席のすぐ上になります。
大会によってロイヤルシートになったり、
関係者席となる場所なのです。

‘VIP席’は、大会プログラム・ランチBOX・大会記念品付きで4,000円です。
(前売りのみ)
しかも、シートにはクッション、ひざ掛け付き!!
ドリンクコーナーも有り、ペットボトル&缶ビールは一人3本まで、
ホット珈琲と紅白ワインはフリーです。
ゆったりラウンジも完備で、トイレも並ばずとっても快適です。

大会8日目は、女子シングルス決勝、男子シングルス準決勝、
ミックスダブルス決勝と、全部で4試合の予定でしたが、
前日の雨で試合が順延になり、男女ダブルスの準決勝が増えました。

天気も良く気温も上がり、第1コートでも観戦しましたが、
日差しがとても暑かったです。
そして、テニスの観戦はやっぱり縦に観るのがいいですよね~
コロシアムのセンターコートのVIP席は、
南側なので日差しがちょうどいい具合に避けられて、快適でした。

第1試合は女子シングルス決勝

藤原里華 選手        瀬間詠里花 選手
7-6(2)6-4で、藤原里華選手の優勝!!


第2試合は男子シングルス準決勝

伊藤竜馬 選手        松井俊英 選手
6-46-4で、 伊藤竜馬選手の勝ち

第3試合も男子シングルス準決勝

守屋宏紀 選手        田川翔太 選手
6-26-1で、守屋宏紀選手の勝ち

第4試合は混合ダブルス決勝

田中真梨選手/篠川智大選手が6-46-2で
片山翔選手/高畑寿弥選手を降し、優勝!!

優勝選手はこれから世界に出て行くのだと思います。
世界で戦うのは本当に厳しそう・・・。
選手それぞれの個性を生かして、錦織圭選手や伊達公子選手に
是非続いて欲しいなと、心から思いました。
応援してますよ~。。




選択するという事

2011年11月11日 | つぶやき
もう金曜日なんて、一週間が経つのが早すぎな感じです。

先週の5日土曜日、東京文化会館50周年記念ガラが終わった後、
実は友人と上野で待ち合わせをしていたのです。

学生時代、バイト先で仲良くなり、お互い就職したり結婚したりと
環境が変わっても変わらず付き合いは続いていました。
でもここ10数年は、電話で話しても会う機会がなかったのです。

お互いの子どもたちが小さいうちは、夏休みになると
我が家に泊まりに来ていました。
彼女の姉の家族も一緒の時もあり、そんな時は子どもが合わせて10人だったり!!

怒涛の子育てがお互いに終わり、
時間を作って会いたいね~と言い続けていました。
今回ちょうど東京に出かける用事ができて、
しかも夕方には時間が空くので、絶好の機会です。

さっぱりしていて気さくな彼女は、ウチの夫くんも気兼ねなく話せるのです。
お互い年取ったね~
でも、あんまり変わんないよね~
元気そうで何より~
子ども達は、どうしたこうしたと、ホントに話はつきません。

いい具合にアルコールが回り、いい気分でいると、
「実は、離婚した!!」と突然の報告・・・。
あぁ・・・とは思いましたが、そんなに驚きませんでした。
いつかそんな日が、と、どこかで予感がしていたのかもしれません。

それからの彼女の話は、いつもの精彩を欠き、
一気にグチに突入してしまいました。
でも、話を聞きながらずっと思っていました。
彼女のその結婚を反対していた事を。
彼女はきっと忘れていると思います。
結婚に至る話を電話で聞きながら、それで大丈夫なの??と
繰り返した私の言葉を・・・。

日常の、小さな一つ一つの選択が積み重なってその人ができている気がするのです。
本当にささいな事をどう選んでいくか・・・。
その先に、大きな選択が待っています。
選択は、ただ単に選んだ、というだけの事に留まらないのです。
目に見えない、自分では気付くことの無い不思議なえにしを連れてきます。
何を、選ぶか。それが大切だと思うのです。

寂しそうな彼女に、それを選んだのは自分なのだと、
どうしても言えませんでした。。



『果つる底なき』 池井戸 潤

2011年11月10日 | 
1998年第44回江戸川乱歩賞を受賞した、池井戸潤さんのデビュー作です。
作品紹介には、
‘元三菱銀行員の大型新人(35歳)が内幕を抉る新しい金融サスペンスの誕生!’



銀行を舞台にした小説をお書きになりたかったことが、よく分かりました。
本の最初に、受賞の言葉が寄せられていて、そこに記されていました。
そして、受賞の時の著者の写真も。
当然ですが、お若い!!
先日の直木賞受賞でちらっと見た映像とはちょっと違って見えます。

この本を読んだのは、最近の本は人気があって予約しないと借りられないので、
書棚に並んでいる初期の頃の作品から読もうと思ったからです。
それに、何と言ってもデビュー作ですし、江戸川乱歩賞も受賞なので。

読んでいると、主人公の銀行員と著者が重なって見えます。
この主人公のように、きっとまっすぐで融通のきかない熱血漢だと。
だからこそ、エリート街道を辞め違う生き方を選ばれた・・・。

近年、就活していた我が子達を見ていて
希望にあふれて入社した後、自分の意に沿わない仕事を押し付けられたり、
理不尽な扱いを受けたり、倫理に反する行為を求められたりしたら、
どうして行くのだろうとバクゼンと不安に思いました。

もちろん小説はあくまで小説で、現実的でない部分もありますが、
それでも、銀行という内部の仕事の様子が分かりやすく書かれているので、
ふ~ん、銀行員も大変なのね、なんて思ったり。

デビュー作ということで、近年の文章の滑らかさは無いですが、
題名に象徴されるように、とても情緒的な言葉をお使いになり、
人間の心の闇を描こうとなさっているのが、とても印象深かったです。。

うれしいランチ

2011年11月09日 | 日々のこと
5日土曜日、記念ガラは午後2時からだったので、
お昼ごはんをどこで食べようか、あれこれ考えたのです。
ここは食いしん坊の見せ所・・・

夫が小田急線の特急ロマンスカーで行こうと言い出したので、
終点の新宿でランチを考える事になりました。
新宿は久しぶり!
さてさて美味しい物は・・・とあれこれ調べていて、
ふと、思い出したのです!!

確か新宿には、あの方のお店があったんじゃないかと・・・・。

私のお気に入りファイルの「レストラン」タグに入っていた、このお店。


そうです、テレビでもご活躍の日本料理の中嶋貞治さんです。
新宿三丁目にある「新宿割烹中嶋」です。
たしか、以前テレビで紹介していて、ランチの魚定食がお安いと言う事でした。
値段が、というより一度食べてみたいと思っていたのです。

時間的にも余裕がありそうなので、行ってみる事にしました。

きっと混み合うと思っていたので、11時半開店の情報に、
11時35分にはお店に到着したと思います。
でも、もうお店にはすでに人がたくさん入っていて、
あと10分遅かったら、満席でした。

メニューは、全て鰯料理で、
刺身定食・800円 

 
煮魚定食・800円 


他にフライ定食・800円 塩焼き定食・800円そして、柳川定食・900円 でした。
(それぞれ単品でも注文できます)

ご覧の通りのとてもシンプルなお食事でしたが、
素材の鰯がふっくら甘く、とても美味しくいただきました。
ご飯もさっくり女性用のお茶碗に盛ってあるので、
腹八分目の、身体に優しい食事となりました。
ご飯はもちろんおかわりできて、一回までは無料だそうです。

食事を終えて店を出る時、順番待ちの人たちがいました。
美味しくて、理にかなった料理というのは
万人に愛され続けるのだと思いました。
いつか夜の方にも行ってみたいと思っています。。

東京文化会館50周年記念ガラ

2011年11月08日 | 音楽
1961年上野に東京文化会館が開館してから、今年で50年だそうです。
50周年を記念して催された、‘50周年記念フェスティバル・記念ガラ’に
先日の5日土曜日に、行って来ました!!



チケット先行販売の案内が来た時に驚いたのです。
出演予定のメンバーのすごさに!!

 指揮: 外山雄三[第1部] 、沼尻竜典[第2部]
 ヴァイオリン: 前橋汀子
 チェロ: 堤剛
 ピアノ: 中村紘子
 バレエ: 吉田都
 ソプラノ: マリエッラ・デヴィーア
 テノール: フェルナンド・ポルターリ
 バリトン: 堀内康雄
 管弦楽: 東京フィルハーモニー交響楽団

第1部と第2部に舞台は分かれ、それぞれ指揮も違います。


第1部は、ヴァイオリン、チェロ、ピアノとそれぞれの独奏です。
サン=サーンス/序奏とロンド・カプリッチョーソ op.28
チャイコフスキー/ロココ風の主題による変奏曲 イ長調 op.33
リスト/ピアノ協奏曲第1番 変ホ長調


第2部は、吉田都さんのバレエから始まりました!
ポンキエッリ/『ラ・ジョコンダ』より バレエ音楽“時の踊り”
ドニゼッティ/『ランメルモールのルチア』より二重唱 “ルチア、側へ”
プッチーニ/『ラ・ボエーム』より “冷たき手”
ヴェルディ/『ラ・トラヴィアータ』より“ああ、そはかの人か~花から花へ”

中でも楽しみにしていたのが、中村紘子さんのピアノと
前橋汀子さんのヴァイオリン、そして吉田都さんのバレエです。

中村さんのピアノは、とても迫力に満ちていました。
前橋汀子さんのヴァイオリン、とても素晴らしくてファンになってしまいました!
音の響きが心地よく、ステキでした。
前から3列目の席でしたので、音の波動がモロに伝わってくるようでした。

休憩の後、舞台が変わります。
舞台美術を担当されたのは、日比野克彦さん。
グラフィックスを使ったり、遊び心満点な感じで
バレエ、オペラを引き立てます。

オペラというが、独唱というものを初めて生で聴いたのですが、
身体全体を、まるで楽器のように響かせていて
その波動や音の振るえが降る様に伝わってきて、素晴らしかったです。
歌詞の意味がわかるともっと楽しめたと思うので、
勉強不足だった事を反省しました。

クラッシックはまだまだ楽しみ始めたばかりなので、
とてもいい刺激をたくさん吸収してきた感じがします。
やはり、生に勝る物はないかな。。

 


錦織圭選手、準優勝おめでとう!

2011年11月07日 | テニス
先週末にかけて飛び込んできた、錦織圭選手の快進撃のニュース!
スイスのバーゼル大会で、第4シード選手を破り、8強に残った辺りから
注目していました。
でも、なかなか報道されなくて、されてもほんの小さな扱いで
ネットでの情報を気にかけていたのです。

準決勝で世界№1のジョコビッチと対戦すると聞き、
よくぞそこまで残ったと、のん気に喜んでいたのに・・・。

ホントに、おのん気さんでした!!!

「錦織がジョコビッチに勝った!」の報は、
昨日朝、テニス仲間から知らされました。
「えぇ???勝った???」
思わず絶叫していました!

そして迎えた決勝の相手は、地元スイス出身のロジャー・フェデラー選手。
錦織選手は、夢の一つがこのフェデラーとの対戦だったそうです。
夢が叶うどころか、決勝で渡り合えるなんてスゴイ快挙です。



 決勝負けてしまいました。
 完全に負け惜しみですが実力の半分も出せませんでした。
 これがフェデラーの強さですね。
 久しぶりに力の差を見せつけられた試合でした。

         (錦織圭選手公式ブログより)

それでも立派な準優勝です!!
この快進撃でランキングがさらにアップして、24位です!!
スゴイなぁ~
日本人選手が・・・素晴らしい躍進だと思います。
昨年、ケガで苦しんでいました。
アスリートにケガはつきものですが、どうか無事シーズン戦い抜いて欲しいです。
お疲れ様、錦織選手。
準優勝、おめでとう!!