趣味は読書。

気ままな読書記録と日々思うこと、備忘録

「潤一」井上荒野

2009年01月30日 | 
井上ワールド、続いています。

この本は、一人の26歳の男‘潤一’と関わる
9人の、14歳から62歳までの女性との連作短編集です。

それぞれの女性たちと
それぞれの形で出会い、関わっていく様は
まさに‘それぞれの’なのです。

とても面白かったです。

読んでいて思ったことは
井上さんは、日常生活で身近に起こることや
その時の感情の流れのようなものを
すくい取るのが上手だな、ということです。

夫婦や恋人といった密な関係の中にひそむ
隠れた、あるいは隠された思いというものに
光をあてる、というような。

その作業が面白い、と感じてしまいました。
あ、こんな時こう思うよな、とか
そうか、こんな風に感じていたのかもしれないな、とか
改めて共感する部分が多いので
自分自身でもやってみたくなるのです。

かつて出会った人たちとの
出会いはどんな感じだったろうか
どこを見て、何を感じていたのだろか
時間が経つ事で
それはどんな風にかわっていったのだろうか
どんな風に進み、どんな風に離れていったのだろうか、
というような。

本の最後は、『潤一』の章。
この章がいいです。
直木賞受賞作「切羽へ」の対極にあると思いました。

井上ワールド、どっぷり!!

ドラマ「銭ゲバ」

2009年01月29日 | テレビ
悩んだ末、とりあえず録画予約をしたドラマです。
何故悩んだかというと、
この原作のマンガをかつて読んだことがあるからです。
少年サンデーに連載されていた時から
その内容のすごさに驚いた覚えがあります。
なのになんで読んでいたかというと・・・
まさに怖いもの見たさ、という感じでした。

その後その作者‘ジョージ秋山’という名前を
また目にするようになります。
学生時代、ビックコミックに連載されていた
『浮浪雲』を夢中で読んだ記憶があります。
単行本も持っていました。
飄々と楽しい雲さん一家の話と
暗く哀しい銭ゲバの話がうまくリンクせず
銭ゲバの話はすっかり忘れていました。

今期のドラマのラインアップを見て
「銭ゲバ」の文字を見てびっくり!!
しかも、主人公風太郎を
大好きな松山ケンイチがやるなんて

初回を観た時はあまりの暗さに辟易してしまったのですが
つい、また2回目も観てしまいました~
マンガ連載の時と同じ
‘怖いもの見たさ’にはまってしまったかな・・・。。

伊達公子さん

2009年01月28日 | テニス
テニス4大大会の今季第1戦、全豪テニスが
メルボルンで行われています。

最近は、男子若手の錦織圭くんの活躍や
昨年現役復帰して話題となっていた
伊達公子さんの予選突破の報で
スポーツニュースに取り上げられたりして
テニスファンでなくてもご存知の方も多いと思います。

以前は、東京12チャンネルやNHKなどで
試合を中継や録画放送していたので
たいてい録画して
熱戦の模様を何度も観たりしてきました。

それが今年から放送されなくなり(wowowのみ)
とても残念に思っています。

長年頑張っている杉山愛選手も
ダブルスで準決勝進出を決めました!
いつになく日本人選手の活躍の報に
放送再開しないかと願っております。

それにしても伊達選手、ステキですね~
3年前テニスの日のイベント会場でちびっ子たちに
テニスを教える姿を間近で見かけました。
熱い男松岡修造とともに
4大大会のキャスターや解説をする姿を見てきました。
それが、まさか現役復帰されるとは・・・

そして、あれよと言う間に勝ち上がってくるなんて・・・
本当にうれしく思います。
現在の伊達さんは、昔と違ってとても充実の笑顔が見られますね~
きっと公私共に充実されているのでしょう。
ご夫君の存在がとても大きく感じられます。

大きく成長され粘り強く頑張る姿に
ほんとうに励まされ
元気をもらっています。

伊達さんの得意なライジングショット、真似できないものかな~
とっても上手くいかない私だけど
がんばるぞ



いつのことか

2009年01月27日 | つぶやき
随分着ている気がするのに
色あせの少ない
とても暖かなスキーウエァーを着ていることに
最近気付きました。

話の発端は
スキー板とブーツをいつ買ったかということからです。
それより先にウエァーを買ったと思うので
結構年数着ています。

あれこれあれこれ思い出してみたら
なんと、丸9年です!!
これにはびっくりです。
陰干ししてつるしてあるのを眺めてみても
汚れや擦り切れといった
着古した感じがしません。
このウエァーは、多分当たりだったのです。
それは値段やメーカーだけでは分かりません。
ただ、内側についてるタグには、made in japan の文字が。
さっすが~

これがきっかけとなり
いつ何を買ったとか
どこへ出かけたとか
どんなことを思っていたのか
なんだか急に知りたくなってしまいました。

メモ程度の昔の手帳や家計簿ひっくり返して
我が家の年表のようなものを作ってみたくなりました。
おかしいのは
どんな記憶も、常に子どもの年齢や学齢と結びついていること。

まだ思い出せるうち
思い出せるところから始めてみようかな。。

おもてなし

2009年01月26日 | 日々のこと
この土日、長野にスキーに行ってきました。
普段は日帰りで行くのですが
今回はお気に入りのペンションを見つけたので
泊まりで行くことになりました。

夫婦ふたりでの宿泊は、なんと新婚旅行以来です。
そのことに、出向いてから気付きました^^;
いつも子ども達が一緒でしたから
忘れ物をしてきたような
なんとも言えない気持ちになりました。

でも、このペンション夏に家族で泊まりに行って
とても気に入ったのです。
建物もステキなのですが
何よりオーナー夫妻が気持ちを込めて
もてなしてくださるのが
色々な所から感じ取れるのです。

そのことをもっとも象徴しているのが
食事です。
洋食ディナーなのですが
そのへんのレストランより美味しいのです。
とても、脱サラして始められたとは思えません。

夏に行った時は混雑していたのですが
今回は他に一組だけでしたので
とてもゆったりとおしゃべりすることができ
とても楽しい一時を過ごせました。

庭も丹精されているので
春先もきっと素晴らしい眺めになることでしょう。
また是非行きたいな、と思いました。。

http://www.yatsugatake.or.tv/index2.htm

「ほんとうの環境問題」池田 清彦&養老 孟司

2009年01月23日 | 
  地球温暖化を防止しよう」だって?
  そんな瑣末なことは、どうでもいい。
  大事な「問題」は、別にある。
  環境問題の本質を突く、緊急提言。(ブックレビューより)

本書は、内田樹先生がブログで紹介されていて
興味を持ちました。
いつか読もうとメモしておきました。
発売当時は大きな書店の一番目立つところに
掲げられるようにディスプレイされていたのを覚えています。

養老先生も大好きです。
その著作も何冊か読んでいますが
この本も変わらずの毒舌養老調です。

共著の池田先生の著作は初めてでしたが
毒舌ではなく
本当のことを分かりやすく説明して下さる
真実の人、という感じを受けました。

お二人のこの本の続編も先ごろ出版されましたね~
「正義で地球は救えない」

ペットボトルはリサイクルするより
細かくして生ごみと燃やす方が効率がいい、なんて
びっくりしました~
ゴミ減量、エコ生活なんて
張り切って分別、リサイクルに励んできましたので。

小さなことに固執して
その部分だけしか見つめずに改革しようとすると
大きな視野で見た時に
必ずひずみが生まれて本末転倒になってしまうことがよくあります。
身の回りを少し注意深く見回すと
あちこちにそんなおかしなひずみが見えますね~

Co2排出や地球温暖化といった大きな問題は
時間をかけて調査し
時間をかけて論議していくべきで
それこそが役人の仕事であり
そのためにこそお金を使うべきだと教えてくれます。

大きな視野で物事を捉え
よく考えること、
それこそが人間を救う道だと
‘本当のことを言う大人’のお二人が示唆してくれる
ステキな本だと思いました。
オススメです!!











「誰よりも美しい妻」井上荒野

2009年01月22日 | 
一気に読んでしまいました。
途中で止められなくなり
本当に困りました。
しっかり、つかまってしまいました。

井上さんは、何を探しているのだろう。
夫婦そのもの、なのか
‘夫’‘妻’というものなのか
何かを確かめようとなさっている感じを受けました。
そのための‘布陣’というような。

もしかすると読者に放たれているのかもしれません。
気持ちを揺り動かし
ざわめき立たせることで明らかになること。
そう、それは確かにあなたの言うとおりだと。

でも、今回も一つ違和感を持ちました。
主人公園子の息子の年齢に。
この感覚は、もうちょっと上だよな~と。

確実に井上ワールドにはまり込みました。
これはしばらく止められません。

この本、おすすめです!!

お互い様

2009年01月21日 | テレビ
NHK「プロフェッショナル 仕事の流儀」
“いい人生やった” その一言のために 

~診療所医師・中村伸一~
の回の録画を観ました。

とてもとても心に沁みました。
中村さんは、福井県の小さな山村の唯一人のお医者さんです。
一人で地域医療に挑み、
あらゆる病気や怪我や症例に立ち向かっておられるのです。
お年寄りの多いこの地で
在宅医療を支える柱となり、その稀なる実践に
全国から注目を集めているそうです。

優しく穏やかな風貌とは別の顔が
スタジオでのインタビューに答えながら浮かびます。
内に秘めた思いの強さ、熱さが
質問に対する答えの言葉を捜しながら
その瞳から窺えるのです。

目指していた外科医としての腕を磨くため
大学病院に戻ろうかと考えていた時に
まさに運命の言葉と出会うのです。

「お互い様じゃないですか」
くも膜下出血を見抜けず、救急搬送するはめになった患者に対し
申し訳なかったと謝った中村医師に
患者の60代の女性からかけられた言葉だそうです。

当然責められるだろうと思っていたのだそうです。
訴訟になるかな、と覚悟していたと。
それが、「先生だって時間外に突然呼び出されたりして、そんなんお互い様ですよ」
と言われたのだそうです。

この一言が深く胸に刻まれ
中村医師は、この地にとどまることを決め
地域医療の勉強を猛然と始めたのだそうです。

「家で死にたい」というお年寄りの気持ちが心に響きます。
寝たきりの老夫をこれまた腰の大きく曲がった老妻が
毎日毎日世話を続けています。
「おとうさんに一日でも長くここで生きていて欲しい」
「こんなん言うのおかしいですか」と
はにかんでお話された老妻の笑顔がとてもステキでした。

私もこんな風に家で看取られたいな、と思いました。。


あっと言う間

2009年01月20日 | 日々のこと
昨晩、町内婦人会新旧役員会がありました。
つまり、来年度の新役員たちが集まり
部長2名、副部長4名、などなど決めるためのものでした。

私達今年度の役員は、年度内の仕事も終わり
あとは反省会と称する‘お食事会’を残すだけとなりました。
その場所と日程を決めるだけなので
なんともみんな和やかです。

でも、来年度の役職をを決める
新役員の方は殺気立っています。
誰もが皆一様にうつむき加減で
ダークな雰囲気です。
場をなんとか取りまとめるように
話を進めている人たちは、皆部長経験者でした。

でも、そこで繰り広げられた新役員会議の様子は
去年の私達そのものです。
あるいはもっと険悪だったかもしれません。

今年度部長を引き受けてくれた方と
「一年というのは早いね~」と
思わずつぶやきあってしまいました。
そして、仕事が終わったことを
心から喜び合いました。

年度末が近づくと学校や自治会などなど
あちこちで役員交代、新役員決めがありますよね。
それぞれがすんなり決まれば何の問題も無いのに
無用なバトルが展開するのは何故なのでしょう。

そんなこと決まってる、と声が聞こえそうです。
誰もが皆、やりたくないからです。
その通り、私もご多分にもれません。
ですが、そこからがスタートのような気がするのです。
‘やりたくない’という大前提に
そこから踏み出して、ではどうするか
という話だと思うのです。

‘やりたくない’に固執していると
何にも進まないし決められません。
その結果、無用なバトル展開となるような気がします。。

ドラマ「ありふれた奇跡」

2009年01月19日 | テレビ
新しいドラマが始まりましたね~
今期楽しみにしていたのは
久々の山田太一脚本のこのドラマです。
山田さんも最後の連続ドラマとおっしゃっているようなので
自然と期待が増してしまいます。

初回、2回目と観た感じは
山田ワールド健在!!
あの独特の台詞回しは、山田さんのそれと
すぐにわかります。
「岸辺のアルバム」「ふぞろいの林檎たち」
に馴染んだ世代なので懐かしくて
思わず笑ってしまいました。

加瀬亮くん、映画「それでも僕はやっていない」から
注目している俳優さんです。
頑張っている仲間由紀恵さんと共に
若い世代がどんな風に山田ワールドを表現してくれるのか
とても楽しみです。

祖母役で出演されている八千草薫さんが
印象的でした。
かつて「岸辺のアルバム」に主演されていました。
彼女だけ台詞がとても自然に感じられたのは
気のせいでしょうか。
ステキに年を重ねてらっしゃる様子に
なんだかうれしくなりました。

今後の展開がとても楽しみです。。



おめでとう天童荒太さん

2009年01月16日 | 
今朝の新聞記事を見てびっくり!
大好きな天童荒太さん、直木賞受賞されました。
受賞作は『悼む人』。
偶然ですが、今私読んでいる真っ最中なのです。
久々の長編新刊本にうれしくてうれしくて
丁寧に丁寧に読んでいます。
今丁度半分終えたあたりです。

ベストセラーとなった『永遠の仔』を読んだのが出会いです。
その後追いかけるように著作を読んできました。
天童さんの著作は、心にずんと響いてくるような
静かに沁みてくるような
切なさと、痛みに満ちています。

この受賞作も、今心揺さぶられている最中です。
一番気にかかっている‘生’と‘死’というものに
暗闇の中から
濃い霧の中から
静かな佇まいで相対するようなゆるぎなさ。

表紙を飾る彫刻は
船越桂さんのもの。
『永遠の仔』の表紙もとても印象的でした。
それからとても好きになり、個展に行きたいと思いつつ
いつも逃してきました。
いつかきっと観に行くつもりです。

本当に受賞をうれしく思います。
天童さん、おめでとうございます。。





『コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命-新春スペシャル』

2009年01月15日 | テレビ
1月10日に放送されたスペシャルドラマを昨日観ました。
連ドラの時にも欠かさず観ていました。
最初はどうかな~と思っていたのですが
脚本が良くて
どんどんドラマが面白くなっていったのを覚えています。

今回のスペシャル版も
期待通りの出来だったと思います。
若きフェローたちの成長振りが
丁寧に描かれていて
思わず応援したくなるのです。

「伝えたい言葉は、手遅れにならないうちに伝えないと」
山ぴーのこの台詞、ぐっときました。
若者の成長を見守る大人たちも
しっかり、がっちり、暖かく支えていて
そういう大人に成長していくんだろうな、と
日本の未来明るいぞ
なんて思わずつぶやきそうになりました。。


「脳を活かす仕事術」茂木健一郎 

2009年01月14日 | 
茂木先生、超売れっ子ですね~
テレビでもよくお顔を拝見するし
書店でも著作がずらりと並んでいますね~

何冊か著作も読んでいますが
最近はもっぱら
NHKの番組『プロフェッショナル仕事の流儀』
で拝見しています。

番組を観ていていつも思うのですが
茂木先生という人は
しゃべりはまったく精彩を欠くけれど
書いたものはとても滑らかで
わかりやすいということです。
クオリア日記など、とても詩的な言葉が並んだりします。

このところ続けて本を出版されていて
図書館の予約も結構入っています。
この本も新聞書評を読み
興味を持ったので予約して借りました。

ノウハウを語った本や
自己啓発本というものも
話題になった物はたいてい読んできました。
でも、そのほとんどを忘れてしまっています。
読んですぐに合わないな、と思うものもありますが
「な~るほど、こうするのか」と思っても
たいていすぐに忘れてしまいます。
まったく、身に付かないな~とあきれてしまいますが
身に付かせるためには
図書館で借りて読んでたりしてちゃダメです。
ちゃんといつでも手元において
何度も何度も読み返し
念仏のようにひたすら唱えなかったら
絶対身に付きません。

でも、この本は読んで良かったです。
脳の‘感覚系’‘運動系’の話。
そうか、入力したものを実際に行動に移したり
作品にしてみたりと
自分の内部から外に発信する作業も
とても大切なのだと、
どちらかに偏らない方がいいのだということを
教えてもらいました。

そして、後もう一つ心に残ったこと。
相手の嫌なところばかり目を向けていると
一緒にいる自分自身もだんだんそうなっていく、ということ。
わ~これは鋭い真実かも、と思いました。

忘れないように、しなくっちゃ






初テニス

2009年01月13日 | テニス
11日の日曜日は今年初の同好会テニスの日。
この日は私達にとっても初テニスの日で
二週間ぶりなのでとても楽しみにしていました。

ところが前日から体調崩して寝ていた夫くん、
微熱ですんでいたけれど
なんともお疲れ気味で
ぐずぐずごろごろしていました。

本人はテニスやる気満々でしたが
おそらくお正月の遊び疲れが出たと思い
一日ゆっくり休むよう私に厳命されてしまいました。

翌12日は無事平熱に戻り
元気が出てきました。
そうするとじっとしてない夫くん、
さっそくテニスです。

北風ぴゅーぴゅー寒い中
ホントに‘テニスばか’な面々が集まるテニスとなりました。
家を出るときはその寒さに驚き
病み上がりの身体を気遣いましたが
身体を動かし始めるとすぐに汗をかき、
身体の芯から熱くなるのでかえって調子がいいようでした。

私自身は町内の行事『どんど焼き』参加のため
朝5時半集合して婦人会の役員たちと
豚汁作りをやりました。
ですので、正直疲れた~と思っていたのですが
テニスというスポーツはとても楽しいものです。
結構な運動量だと思うのですが
苦にならないほどスカッとします。

ですが、今度はテニスの内容にがっくり。
‘テニスばか’を自認している仲間達
とにかく練習熱心です。
思ったとおり返球できなかったり
力不足を見せ付けらて
簡単な練習試合でぼろ負け
なんだかトーンが下がってしまいました。

帰りの車の中でぶつぶつぶつぶつ
悔しがりの私です。
練習練習、練習あるのみ

「切羽へ」井上荒野  

2009年01月09日 | 
今年初読書は、井上荒野さんの「切羽へ」。
井上さんの作品は初めてです。

とてもとても良かったです。
読み始めてすぐに思いました。
あっ、好きな作家だと。

久しぶりに‘手馴れた作家’の
作品を読んだという感じがしました。

‘切羽’という言葉を知りませんでした。
最初‘せっぱ’と間違えていました。
‘それ以上前に進めない先’という解説に
なるほど。

表現の仕方なのか
言葉の選び方なのか
情景が匂い立つように感じました。
季節の漂う空気や湿気や体温が
そのまますっと運び込まれてくる感覚。

一つ違和感を持ったのは
主人公の年齢です。
若く感じないのです。
同年齢の感じ、作者と近い年齢に
どうしても感じてしまい
そのあたりの設定に戸惑いを覚えました。
ただ単に、自分が若くないというだけなのかもしれませんが。

「妻って人種はきっとみんな妖怪なのね」P-198
この台詞に、笑ってしまいました~
そして、井上さんは結婚されているのかしら、
と思いました。
でも、私も妖怪かも、と思ってしまったのも事実です。

オススメのコメントありがとうございました。
近いうちに、この著者の別な作品も読んでみたいです。。