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イズミル便り

IZMIR'DEN MERHABA

EGE OTLARI(エゲ オトラル=エーゲ地方の草)

2008-02-19 09:57:01 | 料理
トルコに大寒波襲来!シベリアからの寒波だということですが、シベリアよりも寒いと言われています。イズミルでも日曜日には雪が降り、数日氷点下の日が続いています。地中海に面した都市アンタルヤには16年ぶりで雪が降ったとニュースになっていました。


パザルでOTLARを売るお姉さん、迫力満点で黙っていると欲しくなくてもすぐに袋に詰めちゃいます。

イズミルはエーゲ海に面しています。気候温暖、一年で300日は青空が見えると言われています。そのせいか週に1回地域に立つパザルは新鮮な野菜や果物が一年中豊富でまさに「エーゲの台所」。中でもOTLAR(草、葉もの)の種類は他の地方に比べても多く、農家から直接来たような真っ黒に日焼けした女性達が見たこともない様々なOTLARを売っています。

名前も調理方法もわからないので、買うのを今までは躊躇していたOTLARですが思い切って買ってみると全く新鮮そのもの!食べ慣れたほうれん草などよりもかえって美味しく感じるほどです。

このところ週がわりでそんな草の料理を作ってみたのでご紹介します。


TURP OTU(トゥルプオトゥ=大根の葉)。


TURPと言うのは蕪のようなラディッシュの大きいようなもののことです。その葉だと思うのですが、このたくましいお姉さんに無理やり買わされました。買った後で友達に見せたら「私これ嫌い」と言われがっくり。でもお姉さんから言われた通りに調理するとクセがなくて美味しい!

  ・TURP OTUを洗ってから3・4センチの長さに切り、沸騰した湯で3・4分茹でる。
  ・茹でたら冷水の中に一瞬浸してからよく水を切る。
  ・潰したにんにくとレモン汁、オリーブオイル、塩、胡椒でソースを作り器に盛ったTURP OTUの上に回しかける。



SIFALI OTLAR(身体にいい草)


これは先回のブログにも書いたウルラ港近くのパザルで買ったものです。私の住んでいる地域のパザルではこのような売り方をしているところは見られません。

身体にいい20種類の草や野菜が全部入っている!とオジサンは言っていました。その20種類はこちら。日本語がわからないものばかり。わかるものは根セロリ、人参、ディル、不断草、ほうれん草、イラクサ、砂糖大根、上述のTURP OTU位でした。
  「全ての病に薬 ドクター草オジサン」と書いてあります。

500グラム買ったら鍋に入りきらないほどでした。でも加熱すると嵩が減るので大丈夫。

売っていたおじさんに調理方法を聞くと「ほうれん草をどうやって調理する?それと同じように調理するだけだよ!」といとも簡単。OTLARだけでは少しおかずとしては物足りないかなと思ったのでじゃがいもを入れてみました。これも本当に新鮮でやみつきになる味。毎週ウルラ港のパザルへ通いたいと思ってしまったほどです。

  ・OTLARを洗います。
  ・じゃがいも3個を茹でて一口大に切っておく。
  ・薄く切った玉ねぎ2個とみじん切りにしたにんにく4片をオリーブオイルで炒め色が変わったらOTLARを入れ嵩が減るまで炒め続ける。
  ・そこへ塩、胡椒、お好みで唐辛子、茹でてあったじゃがいもを加え全体がよく混ざるまで1~2分炒める。

 どうでしょう?美味しそうに見えるかな。

PAZI(パズ=不断草)


これは、エーゲ特有というものでもなく日本でも見られるようですね。つやつやしてとてもきれいだったので買ってみました。
このPAZIを使ったお料理は「トルコ~スパイシーライフ♪」のyokocan21さんが、美味しそうなスープやドルマを紹介していらっしゃいます。私もyokocan21さんのレシピを参考にさせて頂いてスープと煮込み料理を作ってみました。

こういう草のお料理を食べていると身体の中がきれいになってくるような気がします。トルコのエーゲ地方に住むのも何かの縁?せいぜい新鮮な草を食べて病気知らずでいたいものと思います。



パザルで見かけた乾燥野菜売りのオジサン。トマト、ピーマン、ナス、オクラの乾燥したものを肩から提げて売り歩いています。
           






☆現在のイズミル☆




BAMYA(バムヤ=オクラ)

2007-09-18 22:46:39 | 料理

トルコのオクラは小ぶりです。


空気の色がなんとなく濃くなって海の色も藍色に、暑かった夏もそろそろおしまいですね。

おととしの末に日本へ行ったのはついこの前のことの様な気がするのに、そう考えると月日のたつのはなんとはやいことでしょう。光陰矢のごとし、トルコ語ではあっという間の出来事のことを目と眉毛の間と言います。今年は10月1日に日本へ里帰りができることになりました。今は静かに喜びをうししと心の中で醸成させています。主に思うことはあれを食べよう、これも食べようと食べ物のことばかりなのですが…。

この夏は水不足を理由に野菜も果物も全然安くならずじまいでした。特にこのBAMYAは高いものの筆頭で毎週値段を聞いては「ひえ~買えないよう」と引き下がっていたものの一つ。一番高い時で1キロ8YTL(約800円)でした。先週のパザルでようやく1キロ5YTLと言うのを見つけたのでパザルから姿を消していく前にと、500g買ってきました。日本にいた頃オクラなんて多分数回しか食べたことがないと思います。しかも付け合せ程度に2個とか3個食べる程度ですよね。トルコではこの通りドカーン!と食べます。でもこの茎の部分をナイフでくり抜くのが意外と疲れる作業で500gも作業した後には腱鞘炎になるんじゃないかと思うほど。だからふだんの夏でも多くて3回買うくらいです。


腱鞘炎になりそうな、ヘタ剥き。

トルコでオクラはオリーブオイルとレモンで料理をしさっぱり味を楽しみます。


レモンスライスと一緒にオリーブオイルで煮込みます。


AFIYET OLSUN!


1年半ぶりの日本、電車に乗る時切符はどうやって買うんだろう、電話はかけられるだろうか、冗談ではなくそんなことが心配です。トルコに来て着るものにもまったくかまわなくなってしまったのでお洒落な装いの秋、浮き上がっている浦島状態の私を見ても笑わないでくださいね~。食べ物で一番の楽しみは大好きな梨を4年ぶりに食べること!秋刀魚も美味しいだろうなあ。




<作り方>
バムヤ500gかさの部分だけ切って洗っておく
玉ねぎ1個みじん切り
トマト2個皮をむいてすり下ろす


レモンスライス2・3枚
オリーブオイル

①鍋にオリーブオイルを多めに入れ玉ねぎをしんなりするまで炒める。
②バムヤを入れ、その上にトマト、ひたひたになるくらいの水、塩を加え、
 レモンスライスをのせてバムヤが柔らかくなるまで弱火で煮込む。






トルコではラマザン(断食月)が始まりました。ラマザンと言えばラマザンピデ!
         






☆現在のイズミル☆

    





SALATALIK TURSUSU(きゅうりの漬物)

2007-09-07 20:37:42 | 料理

本日19時頃のイズミル湾。

あんなに暑かったのにここ2・3日急に気温が下がりました。と言っても28度くらいなのですが、ピークの頃に比べると10度以上低いわけで朝は肌寒く感じるほどです。真夏の間せっかくのイズミル湾を望む西側の窓のカーテンは午後になると締め切り状態でしたが、今日は真っ青な空と真っ白い雲を眺めながらいつの間にか秋色に変わってしまった空気の色を楽しみました。

この写真を写した少し前に夫から「キョウ メサイ(残業)アルヨ(なぜか一部日本語)」と“残業ありコール”がありました。残業がある時は家で夕飯を食べないのが決まりなので私も自分だけの夕飯を準備します。今日はこのすぐ後にもう一度電話が鳴ったので「残業中止?」と思いながら電話に出ると「ワタシノ ゴハン タベナイ」とまた日本語で一言。何かあったのでしょうか、この日本語ブーム。「わたしは」と言うべきところをいつも「わたしの」と言います。


上の写真から1時間後20時頃のイズミル湾。

日ごろ職場からは何かない限りほとんど電話をかけてこない我が夫、ジャポンゲリン仲間からは「信じられない!」と言われますが今日の電話にはなんだかなごんでしまいました。


1キロ1.5YTL(約130円)でした。

話が書きたいことからどんどん脱線しました。季節は秋!昨日行ったパザルでも冬の野菜のカリフラワーやブロッコリーが初お目見え、そしてTURSU(漬物)用の野菜が出回っています。私も早速小さいきゅうりを1キロ買って漬けました。
この小さいきゅうり、本当はなんていう名前なんでしょう。生のままで食べずに全て漬けてしまったので同じ味がするのかどうかもわかりません。


普通のきゅうりと並べてみました。

来週からついにラマザン(断食月)が始まります。ラマザンの食卓にこのTURSUは間に合うでしょうか。




ミニきゅうりのTURSU

・きゅうり1キロ
・にんにく10片くらい
・水コップ3杯
・岩塩大匙3杯
・ぶどうの酢コップ1.5杯

容器に詰める前にきゅうりを洗ってフォークであちこち突き刺しておきます。








あんなにうるさくて埃だらけだった天然ガスの工事もあっという間にアスファルトで舗装されました。
         





☆現在のイズミル☆




ピーチコブラー

2007-08-13 14:57:27 | 料理


いつも楽しくてほっとするブログ「♂♂ San Franciscoのひとりごと...2」のJapanSFOさんが、彼氏Dさんの「子供の頃おばあちゃんが作ってくれたピーチコブラーが食べたい」と言うリクエストに応えてとっても美味しそうな「ピーチコブラー」と言うアメリカの焼き菓子を作っていらっしゃいました。トルコでもまさに今が旬の黄桃、私も「ピーチコブラー」に挑戦してみました。「コブラー」と言うのは「へぼ職人」と言う意味もあるそうでそれなら私にもできるかも?と思ったのです。



私のお気に入りの作家、「ジョアン・フルーク」の最新版(日本での)がたまたま「ピーチコブラーは嘘をつく」と言うタイトルでちょうどよいタイミングでピーチコブラーの焼ける香りをかぎながら最新作を読み始めました。このジョアン・フルークの「ハンナシリーズ」はミネソタの小さな町ででクッキーショップを経営するハンナがなぜかいつも死体を発見する羽目になり、妹や共同経営者の助けを借りて事件を解決すると言うユーモア・ミステリーです。毎回クッキーショップで焼かれる美味しそうなお菓子がテーマに使われ、ストーリーに登場する色々なお菓子のレシピも満載で読んでいるだけでオーブンからの甘い香りが楽しめる様な気がします。今回はライバル店のピーチコブラーが殺人事件を解決する鍵になりそうです。





この季節、桃はいつも欠かさないのですが、残り少なくなってきたのでまずはパザルへ仕入れ(?)兼ブログ用の撮影の為に出かけました。レシピはJapanSFOさんやインターネットで検索したもののミックス。いつもの通り一番簡単、面倒くさくない作り方で作りました。



①桃をたっぷり食べたかったので特大の桃3個をくし型に切りバター50gと砂糖大さじ1杯で軽く炒め、型に並べる。



②ボウルに小麦粉1カップ、砂糖1/4カップ、ベーキングパウダー小さじ2杯を合わせてふるいにかけながら入れ、冷蔵庫から出したばかりのバターを細かくカットして加え、さらさらになるまでよく混ぜる。

③②へ牛乳1カップを少しずつ加える。



④③でできた生地をを型に流し入れ、180度のオーブンで45~60分焼く。



さて、お味は・・・?ピーチコブラーを食べたことがないのでなんとも言えませんが、桃のかすかな酸味とアイスクリームが程よくマッチして夏のデザートにぴったりだと思います。(夫は「おいしいねー」と言いながら「これAYVA(花梨)?」と言ってくれましたが・・・。)
Afiyet olsun!





ただいま1キロ150円前後。
       






☆現在のイズミル☆



YALANCI KOFTE(ヤランジ キョフテ=嘘つき肉団子)

2007-07-09 00:11:54 | 料理


久しぶりにアンネと一緒に料理をしました。マントゥは作るのが面倒なわりに食べるのは一瞬、食べたいけれど作るのを躊躇する料理の一つです。でもこのヤランジキョフテは簡単でちょっとマントゥの気分も味わえるのです。
トルコ料理にはヤランジと名前のつくものが結構たくさんあります。日本語で言うと「もどき」のような感じでしょうか。
このヤランジキョフテも本来ひき肉を使って作る肉団子をブルグルと言う挽き割り小麦で作ります。



①まず挽き割り小麦をだいたい同量の熱湯に30分ほど浸けておきます。
②そこへ卵、KIMYON(クミン)、塩、胡椒、小麦粉を入れてよく練ります。
 (団子に丸まるくらいの硬さになるまで小麦粉の量を調節します)





③最初に生地を棒状にとり、2センチ大位にちぎってから手のひらで丸めます。



④全部丸める前に試しに2・3個を小さな鍋で沸騰させた湯で茹でてみます。ここで崩れなかったらOK。(これがアンネの匠の技ですね)



⑤大きな鍋で沸騰した湯でキョフテを茹で、皿に盛ってからすりおろしたにんにく入りのヨーグルトをかけ、その上から唐辛子のバターソースをかけて頂きます。



フォトジェニックなデリンちゃん。
      






☆現在のイズミル☆




REVANI(レヴァニ)

2007-05-26 16:46:47 | 料理
  

トルコ語でirmik(イルミック)と言うこれ、なんだと思いますか?日本ではパスタなどに使われているデュラム・セモリナ粉のことです。デュラム・セモリナ粉は、普通の小麦粉より硬質の小麦のデュラム小麦を挽いたもの。たんぱく質の豊富なとても栄養価の高い食品なのだそうです。
パスタと言えばトルコ語にもパスタ(pasta)という単語はあります。意味はケーキのこと、というわけで(もないけれど)irmikを使って甘~いトルコのお菓子の一つRevaniを作ってみました。

以前お隣さんがおすそ分けしてくれたのを食べてとても美味しかったので自分でも作ってみようと思いました。(PCも復旧する気配ないし…。)

《材料》
卵 4個
ヨーグルト 1カップ
食用油 1カップ
小麦粉 2カップ
イルミック 1カップ
砂糖 1カップ
ベーキングパウダー 1袋
レモンの皮を摩り下ろしたもの

 *シロップ用 
 水 5カップ
 砂糖 4カップ
 レモン汁 1/2個分

①シロップを沸騰させておく。
②卵と砂糖をよくかき混ぜる。
③②にヨーグルト、油、イルミック、小麦粉、ベーキングパウダー、
 レモンの皮を加えよく混ぜる。
④油を塗った容器に③を入れ、表面がいい色になるまで焼く。
 (私は180度のオーブンで30分位焼きました)
⑤好きな形にカットして熱いうちにシロップをかける。
 (このお菓子はシロップ漬けなのでかなりしっとりするまでシロップを
  入れますが、上記の分量ではいくらなんでも多すぎるのでお好みで
  少なく作られることをお薦めします。)


このままの状態で包丁で切れ目を入れ、シロップをかけます。

レモンの香りが効いて甘~いけれど爽やかな味になりました。



Afiyet olsun!






姪っ子エリフ、4ヶ月になりました。 
    



☆現在のイズミル☆



ENGINAR DOLMASI  TARIFI(エンギナルドルマスタリフィ=レシピ)

2007-05-09 06:46:25 | 料理

皆様のご要望にお応えしてSevim ablaのエンギナルドルマスのレシピ大公開!

Sevalに「Sevim abla(お母さん)にレシピ教えてもらってね」と頼んだら「そんなのその辺にあるもの突っ込んでるだけだからレシピなんてわかんないわよ」と言われたそうで仕方なく(?)Sevalがレシピを丁寧に書いてくれました。トルコ語ですがせっかくわかりやすく書いてくれたのでトルコ語をご存知の方はこちらの方がいいかなと思い、先にオリジナルを、その後に日本語訳を載せます。日本語訳に誤りを発見した方はどうぞ教えてくださいね。
                      

Enginar dolması için gerekli malzemeler (4 adet)

350 Gr. Pirinç
2 orta boy soğan
Yarım demet maydanoz
Yarım demet dereotu
Yarım su bardağı yağ
Tuz
Karabiber
2 su bardağı sıcak su
2 Limon


①Önce enginarların kalın dış yapraklarını kopararak ortasındaki tüylü kısımları da kaşık yardımı ile temizliyoruz.üst bölgesini de bıçakla keserek düz bir şekil veriyoruz Enginarları 1 limonu sıktığımız limonlu soğuk suyun içine kararmamaları için yatırıyoruz

②Diğer tarafta soğanları ufak parçalara bölüp yağla ve tuzla beraber hafif pembeleştiriyoruz daha sonra pirinci de ekleyip yarım çay bardağı su ilave ederek biraz tavlayıp soğumaya bırakıyoruz.

③Daha sonra içine dereotu,maydanozu,karabiberi ekliyoruz.

④Limonlu sudan çıkardığımız enginarların yapraklarını elimizle dışa doğru esneterek dıştan yapraklardan başlayarak harcımızı dışa taşırmadan yerleştiriyoruz.En son orta kısmını harçla doldurup tencereye alıyoruz.

⑤2 bardak sıcak suya çok az yağ ekleyerek diplerine döküyoruz. Diğer limonun kabuklarını soyarak dilimleyip enginarların üzerine yerleştiriyoruz. Onların üzerine düz bir metal tabak koyarak pişen pirinçlerin taşmasını engelliyoruz Orta ateşte 40-45 dakika pişirdikten sonra servis yapılabilir. (pirinçlerin ve enginarların pişme durumuna göre süreyi uzatabilir veya su ekleyebilirsiniz) Afiyet olsun!



エンギナルドルマスに必要な材料(4個分)

米350g
玉ねぎ(中)2個
マイダノズ(パセリ)半束
デレオトゥ(ディル)半束
オリーブオイル半カップ
塩、胡椒
熱湯2カップ
レモン2個

①まずエンギナルの外側の硬い葉を切りとり、内側の毛もスプーンを使って取り除きます。葉の上の部分もナイフでまっすぐになるように切ります。エンギナルはレモン1個を絞った水に色が変わらないように浸けておきます。

②玉ねぎを細かく刻み油と塩で軽く色が変わるまで炒め(トルコ語ではピンク色になるまでと言います)、米を加えてチャイのコップ半分の水を加えたら少し煮てから火を止め冷まします。

③②にみじん切りにしたデレオトゥ、マイダノズ、胡椒を加えます。

④レモン水から取り出したエンギナルの葉の部分を手で外側へ開きながら外側の葉から③をあふれないように詰めます。最後に中心部分にも詰めます。

⑤コップ2杯の熱湯に油少々を加えて鍋の底へ注ぎます。残ったレモンの皮をむいて輪切りにしエンギナルの上に乗せます。鍋にエンギナルを入れたらその上に平らな金属の皿をのせ米がふきこぼれるのを防ぎます。中火で40~45分煮た後サービスします。(米とエンギナルの煮具合によりもう少し時間を延ばすか水を加えてもよいでしょう)Afiyet olsun.



Sevalcigim sana cok zahmet oldu tekrar cok cok tesekkur ederim.
   Sana ne ikram edebilirim?





Seval、花婿募集中です!
   





☆現在のイズミル☆




エーゲ地方の味ENGINAR(エンギナル=アーティチョーク)

2007-04-26 00:48:10 | 料理


イズミルに住んでいるからには春から初夏にかけてこのエンギナルを食べずに過ごすわけにはいきません。エーゲの春を告げる味、一見この物体のどこを食べるのだと不安になりますが、むいてむいて最後に出てくる部分は食感がどことなく竹の子に似ています。それ程美味しい!と言うものではないと思うのですがエーゲっ子にとってはなくてはならない春の味。季節を感じる柔らかい味がします。



ただ調理をする時に気をつけないと指が真っ黒になるのと、手早くむかないとすぐにエンギナルが変色してしまうので私にとってはまだまだ気軽に手の出る野菜ではありません。「さあ買うぞ!」と勢いをつけて買います。


断面図はこんな感じ。この中心部の白いほんの少しの部分を食べます。

先々週まではだいたい1個が1YTL(約83円)くらいでまだまだ高かったのですが(でもきっと他の地方よりは安いと思います)先週パザルへ行った時は1個60クルシュ(約53円)で良いものがありました。安くなったせいで皆10個15個と買って行きます。旬の今はパザルにもエンギナルの屋台が何箇所も出るのですが私が買ったこのおばさんの屋台は他の屋台よりも新鮮で良いものを売っていることが一目瞭然、黒山の人だかり状態で次から次へと売られていました。



2年前初めてエンギナルを知った頃、友達や義妹やお隣さんなどが一様に「エンギナル食べたことある?」「食べたことがないなら食べなくちゃ」「一度あなたにエンギナル料理を作ってあげるわ」と言ってくれました。みなエンギナルを食べさせたかったようです。でもあれから2年、誰も作ってくれませんでした…。あ、唯一お隣さんが公約を守ってくれましたっけ。いかにもトルコ人らしいですね。仕方がないのでパザルへエンギナルを買いに行きその時に買った屋台のおじさんに作り方を聞くとわざわざ商売道具のエンギナルを使ってむき方などを実演してくれました。すると当然ギャラリーが集まってくるわけで、黙っていられないオバちゃんの一人が「じゃがいもを入れた方が美味しいわよ」と言うとそのおじさん「へん、じゃがいもいれるなんて邪道だ邪道!ホントのエンギナル料理はエンギナルだけで食べるもんだ、ほら行った行った!」とじゃがいも派のお客さんを追っ払ってしまったこともありました。

今回私が作ったのは、公約を守ってくれなかった友達が作り方だけ教えてくれたじゃがいも入り邪道のエンギナル料理です。ただ彼女はエンギナルもじゃがいも、人参も全て一口大に切っていました。

 

 
                       食べる部分よりも捨てるところの方がたくさん。

エンギナル4個
じゃがいも2個
人参1本
玉ねぎ1個
グリンピース
ディル
レモン1個
小麦粉、塩

①ボールに入れた水に塩、小麦粉大匙3杯、レモンを絞って混ぜる。
 絞った後のレモンも入れておく。
②エンギナルの皮を急いでむいて①につけておく。色が変わらないように
 すぐにレモンをすり込むと良い。
③玉ねぎをたっぷり目のオリーブオイルで炒め、サイコロ大に切った
 人参、じゃがいもを順に炒める。
④③にエンギナルを加え①の水からコップ1杯、普通の水コップ1杯を
 加え、沸騰したら塩をいれエンギナルが柔らかくなるまで煮る。
⑤火から下ろす少し前にディルとグリンピースを入れて5分ほど煮る。


茎(?)の部分も少しこうやって残すとちょっとかわいくありませんか?

もったいないので残った茎の部分も刻んで一緒に煮ました。
Afiyet olsun!


エンギナルのむき方、トルコ語ですがこちらにわかりやすく写真入で紹介されていました。
http://www.lezzet.com.tr/mutfak_okulu/00942/index.php



「トルコ~スパイシーライフ♪日々の思うこと」のyokocan21さんもエンギナルについてブログを更新されました。はるばるイズミルから運ばれていったエンギナルが美味しくお料理された姿をご覧あれ~♪






本日のクムル親子
      




☆現在のイズミル☆







BEZELYE(ベゼリイェ=えんどう豆)

2007-04-13 21:23:35 | 料理

1キロ1.5YTL(約130円)でした。

yokocan21さんの「トルコ~スパイシーライフ♪日々の思うこと」で季節の味「エンドウ豆のオリーブ油煮」が紹介されているのを見てすぐに影響された私は、昨日のパザル(地区の青空市)でBEZELYEを買ってきました。いつもは2人のsofra(ソフラ=食卓)なので500gもあれば2日間同じメニューが続くのですが、昨日は勢いで1キロ買ってしまいました。


行儀よく並んでいるお豆さんたちを見ると「かわいい」と思ってしまいます。

BEZELYEはyokocan21さんのようにオリーブオイルで煮込むか、お肉と人参とサルチャ(トマトペースト)で煮込むかのどちらかです。でもたくさん買った時は半分をポタージュスープにすることがあります。あ、豆ご飯も作ります。日本の春の味ですね。昨日はイズミルの爽やかな春の風に誘われて(?)BEZELYEのきれいな薄緑色のスープが飲みたくなりました。

作り方はいたって簡単。
①BEZELYEをさやから出して洗っておく。
②バターで玉ねぎ1個を炒め小麦粉大匙山盛り1杯を加えて
 焦がさないように炒める。
③2カップ半の水を加え塩やブイヨンで味付け。
③沸騰したら小さく切ったじゃがいも1~2個を加える。
④じゃがいもが柔らかくなったらBEZELYEを加えて2・3分茹で
 火からおろす。
⑤④をフードプロセッサーにかけ、鍋にもどしたら牛乳2カップ半を
 加え火を通して出来上がり。


写真では実際の色がうまく出なくて残念。薄緑色のそれはきれいなスープが出来ました。
Afiyet olsun!









ただでさえクムルの雛鳥孵化態勢(?)で遠慮しながらベランダに出ているこの頃なのに、先日夫は日本からの野菜の種を色々と植えて更にベランダを狭くしていました。「大葉」は今年で3回目のリベンジ。その他に「葉だいこん」「小かぶ」「二十日大根」「三つ葉」「朝顔」があります。果たして収穫ブログが書ける日は来るでしょうか。乞うご期待!






  

先日すぐ向かいのアパートでボヤがありました。怖いですね。




☆現在のIZMIR☆



春の味BAKLA(バクラ=そらまめ)

2007-03-12 06:08:49 | 料理
弥生三月、日本は百花繚乱色とりどりの花を見るのが楽しみな季節ですね。(花粉症の方にとっては受難の季節ですが。)


ギョズテペのフェリー乗り場。気がつかずにこんなに遠くまで来てしまいました。

私の住むエーゲ地方、特にイズミルはどうも街角に花が少ないような気がします。季節を花で感じることが余りないので、こちらから探しに行ってやろうじゃないかとお散歩に。でもやっぱり一年を通じて温暖な気候の反動かいつもと同じ風景。青空の色が少し濃くなったくらいでしょうか。


イズミルで一番好きな風景。



散歩中に見かけた色鮮やかな八百屋さん。
手前に見える洗面器の中は皮をむいてあるエンギナル=アーティチョーク。


と言うわけでやはり季節を感じるのも食べ物でと言うことになります。トルコのパザルへ行けば季節の野菜が一目瞭然!形は不ぞろいだけどトルコ人らしい妙な几帳面さで並べられた野菜たちが「食べて食べて!」と存在を主張しています。夏は夏の野菜、冬は冬にしか食べられない野菜をたっぷり食べる醍醐味はトルコならではの楽しみ…でしたがここ数年トルコでも一年を通して探せばなんでも買えるようになってきてしまいました。


さやもまだ柔らかく産毛がふわふわ。

その中でこのBAKLAはまさに春を告げる味、と私は思っています。日本ではどちらかと言うと初夏の味でしょうか。桜の咲く2ヵ月後がその地方での空豆の旬だと言わているそうで各地によって呼び方が異なるのは土地によって空豆の利用法と収穫期が違うからなのだそうです。
四月豆(四国)、五月豆(静岡)、夏豆、冬豆(神奈川、冬に植えるから)、雪割豆(千葉)、 大和豆(大和(奈良県)で多く作られたので)、雁豆(伊勢)、唐豆(九州)、南豆(花が南向きに咲くので)など…ご存知でしたか?皆さんの故郷ではなんと呼ばれているのでしょうか。


トルコの野菜を見慣れた目には日本の野菜はきれい過ぎて作り物のように見えます。
写真は「食材事典美味探求 」から拝借しました。


そら豆の原産地は北アフリカからカスピ海南岸にかけて、5000年以上前からチグリス・ユーフラテス川流域で栽培されており その後、古代エジプト、ギリシア、ローマなどで栽培され、中国にも今から2000年前には渡っていたようです。 まさに古代文明を支えた栄養源だったわけです。エジプトのそら豆を使った料理ターメイヤが有名ですよね。

そら豆と言えば茹でて皮をむき塩味のそら豆と一緒にビールをくいっ!と言うイメージがあります(私は飲めないのであくまでもイメージ)。
日本でそら豆をさやごと食べることはあるのでしょうか。トルコでは日本で見かけるそら豆のように大きく皮が固くなってしまう前のそら豆がこの季節に出回ります。そしてもう少し時がたつと日本でも見られる大きなそら豆がIC BAKLA(イチバクラ=そら豆の中身?)として売られるのです。



トルコでのスタンダードな料理の仕方はオリーブオイル煮。

①BAKLAのさやのはじっことスジを取り、適当な長さにカットする(この時爪が真っ黒になります)。
②小麦粉とレモン汁を溶かした水に浸しておく。
③みじん切りにした玉ねぎをたっぷり目のオリーブオイルで炒める。
④玉ねぎがしんなりしたらBAKLAを入れ、色が変わるまで6・7分炒める。
⑤小麦粉とレモン汁を溶かした水を材料が隠れるくらいまで加え、塩、砂糖(砂糖は隠し味程度)で味付けをしBAKLAが柔らかくなるまで50分ほど煮る。
⑥火からおろす直前にDERE OTU(ディル)のみじん切りを加える。
⑦冷めるのを待ち、サービスする時に彩りが良いように別にしておいたDERE OTUを少しかけニンニク入りヨーグルトで頂く。

DERE OTUの香りとよく合ってなんとも爽やかな春の味です。


②と⑤で小麦粉レモン汁入りの水を使う理由ご存知の方いらっしゃいますか?
色が変わらないようにだと思うのですが小麦粉は何の働きがあるのかなあ。
アンネ(義母)はもったいないので②で使った水を⑤でも使えと言うのですが、
義妹は「いやだ!」と言って内緒で捨てています。
 


Afiyet olsun!

 海岸通沿いでチャイ。