イズミル便り

IZMIR'DEN MERHABA

氷室椿庭園

2011-03-31 00:33:06 | 日本里帰り

我が街茅ヶ崎、駅から海岸へまっすぐ伸びた道の名前は「雄三通り」、かつてあの加山雄三さんのお宅がこの道沿いにありました。以前は通称雄三通りでしたが、この頃は正式名になってしまいました。その他にもちろん茅ヶ崎出身桑田佳祐さんにちなんだ「サザン通り」もありますよ。

そう言えば「雄三通り」は、その昔は「上原謙(加山雄三さんの父上)通り」とも呼ばれていたそうです。ついでにご紹介すると、我が家の近くにあって東海道線の線路と平行に走る「鉄砲道(てっぽうみち)」は、江戸時代に鎌倉の腰越から茅ヶ崎の柳島にかけて相州炮術超練所が設けられたことにちなみます。名前に似合わずここ数年しゃれたカフェやかわいい雑貨屋さんが増えておしゃれな道に変わりつつあり、毎回里帰りの楽しみのひとつです。

鉄砲道に直角に走る「ラチエン通り」はドイツ人ラチエンさんのお屋敷があったことから。サザンファンの方なら茅ヶ崎にはサザンの歌で聞いたことのある地名がたくさんあるのです。

話がそれましたが、鉄砲道から雄三通りのほうへ向かった静かな住宅街の中に「氷室椿庭園」と言う市の庭園があります。三井不動産の元副社長である氷室 捷爾さん・花子さん夫妻の庭園をご遺族が茅ヶ崎市に寄贈したもので、平成3年10月に開園しました。

広さ約2,800平方メートルのお庭に、椿や松など1,300本もの庭木類が植えられています。その名の通り椿は約250種類もあります。

ラチエン通りのずっと先には海の向こうに「烏帽子岩(えぼしいわ)」が見えます。

椿と言えば「赤」をイメージしていましたが、ここでご紹介するのはほんの一部、それはそれは色々な椿が見事な花を咲かせています。家もそのまま残されているので、どなたかのお宅にお邪魔したよう。毎日通っていると言うおじさんが、珍しい色の椿やいい香りのする椿を教えてくれました。

 

 

最近鉄砲道に開店した魚河岸料理屋さん。

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雛八丈桜

2011-03-25 23:51:34 | 日本里帰り

明日は被災地には大雪の予報が出ています。計画停電で3時間電気が使えないだけで寒く思うのに、避難所の床はどんなに冷たいことでしょう。

今年は、日本に春はやって来ないのではと思ってしまいそうですが、先週から近所の桜が満開でした。写真を写したいのに今週前半はずっと雨、ようやく昨日の夕方太陽が出たので早速写してみると・・・西の空に傾き始めた太陽の光を浴びてこんなにかわいらしい色が出ました。

この桜がある庭の主はちゃんと名札をつけてくださっていました。「雛八丈桜」とあります。なんともやさしい名前の桜です。八丈島産の淡紅白色のオオシマザクラにフルサトザクラ(ヒナザクラ改名)を交配して出来た品種。早咲きで3月中旬が花時のようです。

今日は久しぶりの青空を見ることができました。今日写してみた写真はこちら↓。どちらも可憐でかわいらしいですね。

今日の朝日新聞「天声人語」の最後にこんな文章がありました。

【夏目漱石に、この季節に早世した友に問うた句がある。〈君帰らず何処の花を見にいたか〉。みちのく路が桜に染まる4月半ば、海に空に、悲傷の問いかけが万と舞うだろう。私たち、生かされた者すべてに、忘れられない春になる。】

 

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10日後

2011-03-20 23:08:06 | 日本里帰り

3月11日、地震と津波が起こってから10日が過ぎた今日、宮城県石巻から80歳の女性と16歳の孫が助けられたというニュースが入ってきました。台所で被災し、動けないおばあちゃんに孫は水やヨーグルトを食べさせていたそうです。そんなことを聞くとまだ色々なところでじっと声も出せずに助けを待っている人たちがいるのではないかと思われて落ち着きません。

街へ出ると駅や商店が節電のために薄暗かったり、電車の本数が少ないせいもあってか、いつもの雑踏で人の顔も見ることもなく通り過ぎていた人々の流れのスピードが、心なしゆっくりになっているような気がします。自分以外の人を気にかけたり、譲り合ったり、声をかけあったり、そんな場面にしょっちゅう遭遇して心が温かくなります。

駅周辺では、募金を呼びかける声がコーラスのように響き、それに応える人たちも本当にたくさんいます。

トルコでは、未曾有の震災に遭った日本の国民とともにあることを 表明するために3月18日18時より21日9時まで、国内のすべ ての公的機関と国外の大使館等で半旗を掲揚。イズミルのあちらこちらで半旗が掲げられている様子を夫が写真に写してくれました。

イズミルのJIKAD(日本イズミル文化交流友好協会)では、協会オフィスで記帳を受け付けるとともに募金活動も始まり、4月2日に予定されているイズミル在住・琴奏者の末冨敦子さんのコンサートのサブタイトルを「トルコ日本助け合いコンサート」として、寄付金やDVDの売り上げを被災地に送る予定をしているそうです。

 

 

近所のミモザ。

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がんばれ、日本。がんばれ、東北。

2011-03-14 23:06:01 | 日本里帰り

DON'T GIVE UP,JAPAN. DON'T GIVE UP,TOHOKU.

3月13日のイギリス「THE INDEPENDENT ON SUNDAY」紙の第一面です。

3月11日、成田空港からの成田エクスプレスがつまずくようにどどどっという感じで急停車しました。沿線の家々がぐらぐらと揺れていました。今思えばすべて運が良かったのです。一番近くの保土ヶ谷駅まで線路の上を歩き、偶然お客さんを降ろしたところだったタクシーで自宅まで、たった30キロほどの距離を3時間かかりましたが無事に帰り着くことが出来ました。

未曾有の大震災、つらく胸が張り裂けそうになります。被災地からの情報や混乱する交通網をものともせず黙々と通勤する人々の姿をTVや新聞で見ては涙、道で行き交う人たちに不思議な連帯感を勝手に感じて涙、涙の毎日です。

遠くトルコの家族、友達からは電話やメッセージで励まされ、元気をもらいました。

日本って、日本人ってすばらしい。

こんなつぶやき集を見つけました。   ← クリックしてみてください。

 

 

 

新東京タワー・スカイツリー

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ILK BAHAR(春)

2011-03-07 16:44:28 | イズミル暮らし・イズミル案内

日本も寒が戻ったようですが、トルコも今週は雪の予報。春は足踏みしているようです。温暖なイズミルも2週続けて寒い週末でした。特に予定のない日曜日、ショッピングセンターでの買い物を済ませると、夫は地図を広げて「どこへ行く?」と思いつきでドライブをするのが好きです。

白く見えるのはPAPATYA(カモミール)の花。

でも実はインターネットで景色のよさそうなところを探しては地図でチェックをしている様子、2週続けてそんなドライブをしました。先週はうちから西へ30キロ弱KAVACIK(カヴァジュク)村、昨日は北へ60キロあまり走ってDUMANLIDAG(煙のある山)の中にあるCUKUR(チュクル)村へ。

車道沿いにいた山羊の親子、まだへその緒が見えます。

老後はこんな村に土地を買って自分で家を建てたいと密かに思っているらしい夫、下見も兼ねたドライブの様です。1000mほどの山をのぼるのでかなり寒いです。それでもアーモンドや梅、菜の花、カモミールなどの花が開き始め、動物達には子供が生まれ春の息吹を感じさせてくれます。

トルコにはあまり滝がありませんが、滝フェチ?の夫、こんな小さな滝も逃しません。

イズミルからこんなに近いのに、村の中心地の集落以外はなーんにもありません。行きかう車もわずか、車を停めて景色を眺めていると「どうかしましたか?」とトラクターに乗ったおじさんが声をかけてくれます。

村のセンター、1階は茶店、2階は図書館。

唯一人が集まっている村のセンターにある茶店であついチャイを一杯飲んで帰途に、穏やかな日曜日の過ごし方です。

 

 

 

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