イズミル便り

IZMIR'DEN MERHABA

SELCUK VE LEYLEK(セルチュクとコウノトリ)

2011-06-29 16:26:39 | イズミル暮らし・イズミル案内

SELCUK(セルチュク)はイズミルの中心から約74km、エフェス遺跡を観光する際に通るので、その名前を聞いたことがある方も多いかもしれません。人口23000人あまりの小さな街。オスマン帝国時代にはAYASLUGと呼ばれていましたが、1914年に12世紀にこの地を支配していたセルジュクトルコにちなんで、現在のセルチュクと言う名前になりました。私もいつも素通りするだけでゆっくり歩いたことはありませんでした。緑が多く、こじんまりとした古都の香りがするセルチュク、一昔前の古きよきトルコの観光地と言った雰囲気が味わえる街かもしれません。

今セルチュクの街は、LEYLEK(コウノトリ)のベビーラッシュ。コウノトリってこうして古いモスクや遺跡の崩れ落ちたような塔の上に巣を作るのが好きなのでしょうか。ちょっと田舎へ行くと、壊れかけた建物の上にできている巣をよく見かけます。セルチュクでもいたるところにえさを運んでくる親を待つ雛(と言ってももう立派な大きさ)の愛らしい姿が見られました。

とってもトルコらしい光景で、大好きです。LEYLEKの巣を見ていると、なんとなく幸せになります。LEYLEKの姿を追いかけて歩いていると、にぎやかな音楽が聞こえてきました。太鼓やズルナ(オーボエの様な音のするトルコの楽器)の音にあわせて踊りながら歩く軍団、その後ろにはトラックやトラクターの行列が続きます。

嫁入り?軍隊への入隊?スンネット(割礼)?トルコでこの音楽はいろいろな場面で聞きますが、この日のお祝い事は「CEYIZ(チェイズ)」と言う嫁入り道具を新居に運んでいるのでした。寝具から絨毯、電化製品ものすごい量の嫁入り道具を乗せてセルチュクの中心部を何度もぐるぐる練り歩いていました。

 

 

SELCUK名物cop sis(チョプシシ)、羊肉の串焼き。

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IZBAN(イズバン)

2011-06-24 11:57:10 | イズミル暮らし・イズミル案内

イズミルでの移動、夫と一緒の時はほとんど車を使いますが、一人で出かける時は、バス、メトロ、フェリーを利用していました。イズミル湾を風に吹かれながらフェリーでののんびり船旅もイズミルならではの楽しみです。バスは混んでいたり、渋滞していたり、暑かったり、臭い人がいたり!であまり好きではありません。メトロは延長工事がノロノロ進んでいますが、今のところ端から端まで乗っても15分ばかりの短さ。結局どこへ行くにも乗換えをするのに歩く距離が長かったり、バスの路線を把握するのが大変だったり、でした。

今年になって、IZBANという新しいレイルシステムが開通しました。IZBANと言うTCDD(トルコ国鉄)とイズミルの共同経営の会社が走らせた新電車はイズミルの北ALIAGA(アリアー)と南のCUMAOVASI(ジュマオヴァス)を繋ぐ全長80キロメートルを運行しています。もともとこの線路はTCDDがイズミルから内陸のAYDIN方面へトルコのアジア側に1856年初めて開通した鉄道が元になっています。長い工事の後、ようやく開通したIZBAN、日本だったら大々的に宣伝をするところですが、こちらは「え?もう走っているの?」「そう言えば電車通ってたね?」と言う感じ。

新旧のALSANCAK(アルサンジャック)駅

私もようやく先月初乗りをしました。我が家の最寄の駅はメトロの終点(始点?)UCYOL、そこからメトロでHALKAPINAR(ハルカプナル)まで10分弱、ここでIZBANに乗り換えると今まで行くのが少し面倒だった場所へも簡単に行くことができるようになりました。

車内は空調が効いていて気持ちがいいし、行き先表示板も写真の通り。イズミルの玄関口「ADNAN MENDERES国際空港」へもこのIZBANで空港内まで行くことができます。車内には少しですが一応スーツケースが置ける棚もありました。

車内の写真はIZBANのHPからお借りしました。

開通間もないのに、ガラス窓にひびが入っている車両があったり、電光掲示板の到着予定時間が「あと3分」になったと思うとまた「あと4分」に戻ったり、ドアは乗降客が停車後にボタンを押して開けなければいけないけれど、なんとなくのんびり微笑ましいIZBANです。

イズミルの公共交通機関はすべてKENTKART(ケントカード)一枚で乗車できますが、このIZBANももちろん共通。90分以内の乗り換えであれば何回何に乗っても初乗り料金のみで乗車することができるので大助かりです。あとは数年越しのメトロの延長工事が完成すれば(いよいようちの近所にも新駅の地下鉄出入口が出現)、イズミルの交通はずいぶん楽になるでしょう。

 

 

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恒例のJIKADさくらんぼ狩り

2011-06-19 22:51:38 | イズミル暮らし・イズミル案内

今回で3回目のJIKAD(日本イズミル文化交流協会)主催のさくらんぼ狩りが今年もイズミル近郊のKEMALPASA(ケマルパシャ)市、YUKARI KIZILCA(ユカルクズルジャ)村で行われました。今年はいつもより3週間ほど遅く、夏の訪れが遅かったイズミルも30度を超える暑さ、それでもめげず元気にさくらんぼを集めてきました。

これまた恒例になった村の真ん中にある茶店でKOY KAHVALTI(キョイカフヴァルトゥ=村の朝ごはん)を頂き、さくらんぼ畑まで山を歩きます。ちょうどいい運動になったのか、別腹だったのか、食べ放題のさくらんぼもすいすいおなかに入ってしまいました。

さくらんぼの種類も時期によって変わってくるそうで、今は一番最後のナポレオンとSALIHLIという品種がなっていたそうです。これは国内への出荷はほとんどなく輸出用の品種とのことで、1キロ7.5TL(約375円)で卸されているそうです。

パザル等で売っているさくらんぼは3TL(約150円)前後だったので、高級品の部類に入りそうです。でも日本の佐藤錦なんかに比べたらただの様な値段ですね。ありがたや~!(佐藤錦の値段を調べたら1キロ6.930円なんていうのがありましたよ。)

さくらんぼ狩りの後は、近くにある個人所有の美術館とヒッタイトレリーフを見学、最後に皆でそれぞれ持ち寄りでミニピクニック(食べてばっかり?)。私たち日本人組は巻き寿司とおにぎりを持参。あっという間に好評売り切れ?でした。いくら暑くてもたくさん歩いて疲れても、青空の下で大勢で食べると美味しくていくらでもおなかに入ってしまいますよね。

来年もまたさくらんぼ畑での再会を楽しみにSEREFE(シェレフェ)乾杯!

 

 

 

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MEHTERAN(トルコ軍楽隊)

2011-06-14 20:39:16 | イズミル暮らし・イズミル案内

このビデオは、「ジェッディン・デデンCEDDIN DEDEN(祖父も父も)」と言うトルコ軍楽隊MEHTEREN(メフテレン)の代表的な曲です。お聞きになったことがある方も多いのではないでしょうか。古くは「阿修羅のごとく」というNHKのドラマで、少し新しいところでは北野たけしが演じた「グロンサン」のCMで使われたことがあります。

CEDDIN,DEDEN,NESLIN,BABAN(祖先も 祖父も 祖先も 祖父も)

HEP KAHRAMAN TURK MILLETI(勇猛なるトルコよ!)

ORDULARIN,PEKCOK ZAMAN(汝の軍隊は幾度となく)

VERMISTILER DUNYAYA SAN.(世界にその名を轟かす!)

ORDULARIN,PEKCOK ZAMAN(汝の軍隊は幾度となく)

VERMISTILER DUNYAYA SAN.(世界にその名を轟かす!)

                                Wikipediaより

オスマン帝国の時代に古代から続く伝統的な軍楽隊が飛躍的に発展します。ところが元はと言えばMEHTERENを真似た西欧の音楽に押されて1826年には廃止されてしまいます。その後20世紀にようやく再評価され、1911年に再びMEHTERENは編成されました。

自らを鼓舞し、敵軍を威嚇する軍楽隊の音楽は西欧の音楽にも大きな影響を与え、モーツアルトの「トルコ行進曲」はMEHTERENの音楽に影響を受けて作曲されたと言われています。またブラスバンドの楽器編成にも影響を与えたそうです。

現在はイスタンブルにある「軍事博物館」で毎日定期的に演奏が行われています。先日の航空ショー会場でもMEHTERENの演奏が行われていました。CEDDIN DEDENの聞きなれた音が聞こえてくるほうを目指して演奏場所に駆けつけました。立派な髭がトレードマークの皆さんが勇壮な衣装で時代の先端を行く飛行機を背に行う演奏はタイムスリップしたようでもあり、また逆に妙に似合っているようでもあり、楽しいコラボレーションでした。

 

 

世界地図の様な雲

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2011 TURKIYE HAVA GOSTERISI(トルコ航空ショー)

2011-06-09 16:36:30 | イズミル暮らし・イズミル案内

トルコ空軍創設100周年を記念した航空ショーが6月4・5日に行われました。大好きなTURK YILDIZLAR(トルコの星達)はもちろん、この4月にデビューしたばかりのSOLO TURK(ソロトルコ)、そしてクロアチア、ルーマニア、ポーランド、イタリア、アメリカ、スペインなど19カ国から様々な飛行機がイズミルのCIGLI(チイリ)と言うところにある空軍の基地へ集まりました。

この2日間の為に、新たに整備された15000台収容の駐車場は7時に開き、入場ゲートは8時から開放、航空ショーは10時から18時までと言うスケジュール。私も張り切ってお弁当を作り、ポットにチャイ(紅茶)まで用意して日曜日の朝だと言うのに早々と出発しました。

広大な会場は、一面の飛行機博物館の様。現役の飛行機が何十機も並び、それぞれにパイロットが乗り込んで、記念撮影をしたり、質問に応えたりしています。普段は飛行機の車庫?と思われる建物では記念グッズや食べ物が売られています。開会よりもずいぶん早くに到着しましたが、ぶらぶらと歩き回ったりお土産を買っているうちにあっという間に時は過ぎます。

日陰に座ってチャイを飲んでのんびりしながらふと上空を見ると「あああああっ、見てみてー!」真っ赤なトルコ国旗色のパラシュートが舞い降りてきました。これを合図に次々と各国の飛行機が次々とショーを始めました。カンカン照りでしたが、日陰にいれば風が心地よく、真っ青な空に弧を描く鮮やかな色の飛行機を眺めているのは本当にいい気分。

そろそろTURK YILDIZLARかなと思いながら、滑走路の近くに行ってしばらく見ていたら、やっぱり日射病になりそうなくらい暑かったー。会場に、アジア系のおじ様集団を発見!思い切って「日本の方ですか?」と聞いてみると、この航空ショーを見るための20人ほどの日本のツアーご一行だったようです。日本人ってすごい!

結局私達は、あまりにも早く行き過ぎたのと、みごとな各国チームの飛行に堪能してしまい、お目当てのTURK YILDIZLARは「もういいっか」と言う気持ちに。結局少し早めに切り上げて、家のTVで楽しみました。

その日のニュースによると19カ国から97機の飛行機が参加、4日は約100,000人、5日は約150,000人の入場者だったそうです。

2011トルコ航空ショー→http://www.hvkk.tsk.tr/turkiyehavagosterisi/TR/IcerikDetay.aspx?ID=1

TURK YILDIZLAR→http://www.turkyildizlari.tsk.tr/

SOLO TURK→ http://www.hvkk.tsk.tr/soloturk/TR/Index.aspx                  

 

 

 

コーヒー屋さんのスタンド。

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KOY(キョイ=村)シリーズ?MENEMEN IGNEDERE(メネメン・イーネデレ)村

2011-06-04 13:05:52 | トルコの村

日本は梅雨入りですね。イズミルも例年になく雨が多く、6月だと言うのにまだ風が爽やか。いつもなら4月の末から猛暑が始まっているはずなのに、なんだか拍子抜けです。

 

クリックすると大きい地図が開きます。

何も予定のない日曜日には、地図を開いて、まだ行ったことのない小さな村を選んでドライブをするのが最近の我が家のブーム。今回はMENEMEN(メネメン)市のIGNEDERE(イーネデレ)という村を目指しました。訪れる村の多くは、古い石の家が崩れ落ち、住む人の声も聞こえてこないことが多いのです。

 村ではこんな竈が現役です。

そんな中で写真を写すJAPON(ジャポン=日本人)が目を引かないわけはありません。KOYの中心部にはたいていKAHVE(カフヴェ)と言って、村のおじさん達の社交場がわりの茶店があります。今回もそこの親父が出てきて「何してるんだ?何か聞きたいことがあったらなんでも俺に聞いてくれ」と言ってきました。

 

モスクでお祈り前に身を清める為の場所。

普通なら朝から晩まで暇なおじさん達がチャイを飲んだり、ゲームをしたりしていて街のカフェとはまったく雰囲気の違う地味~な色の光景が広がっているのですが、このKAHVEにはそのおじさん達すらいません。夫が「チャイあるの?」と聞いたら「ない!」ときっぱり。

 桑の実。甘いミルクみたいな味。

村のまん中にあるCAMI(ジャーミー=イスラム教のモスク)のMINARE(ミナレ=モスクの尖塔)と杉の木。                    

友達にこの写真を見せた時の私達の会話。

友人「木とミナレがまるでお友達のようだね」                                                            

私「競って伸びているみたいだよね」                                                                 

友人「ミナレに勝ち目はないね」

なんだかほのぼのしてしまいました。

 

 

インターネットで見つけた写真。

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