A DAY IN THE LIFE

好きなゴルフと古いLPやCDの棚卸しをしながらのJAZZの話題を中心に。

フリージャズのサド・ジョーンズは初めて聴いたが・・

2014-01-03 | Thad Jones & Mel Lewis & VJO
A Tribute To Monk and Bird / Heiner Stadler

今年の正月はのんびりしている。特に遠出もせずにゴルフの予定も3が日は無い。初詣を兼ねて近所をブラブラ、明日は墓参りにでも行ってみようと思う。

時間があるので整理を兼ねて久々にレコード棚を眺めていると、すっかり忘れてしまっていたアルバムもちらほら。学生時代は熟考吟味を重ねてなけなしの小遣いで買い求めていたので、それぞれに思い出と愛着のあるあるアルバムばかりだが、最近のネットでの衝動買いでは愛着も起きない。便利になりすぎるのは如何なものかと思う。

その中でもジャケットは覚えていても中身が思い出せないアルバムも何枚も。このアルバムもその一枚。有名なジャズの巨匠に捧げたアルバムは何枚もある、似たようなタイトルでメンバー違いはいつもの事。このアルバムも果たして誰がやっていたのかを多い出せなくて、手に取ってしげしげと見ると最初にサドジョーンズの名前が。

サドジョーンズのアルバムはサドメルのみならず買い求めることが多いので、それで買ったのか、否、アルバムで買ったのか、何かお勧めを見たのか・・・? その辺りの事情が思い出せない。いよいよボケの始まりかもしれないが・・・。

必死に思い出そうとしてライナ―ノーツを目で追う。
曲はモンクとバードのお馴染みの曲、メンバーを見るとサドジョーンズと共演するにしては他のメンバーは若手が揃っている。サド一人が浮いている感じがするが・・・。
レーベルはTomato、記憶にない。プロデューサーはあのブルーノートの発掘で有名なマイケル・カスクーナ。生き字引のカスクーナがプロデュースするのであれば、これは過去の名演の再演かと期待が増す。

さらに、ライナーノーツを斜め読みすると、モンクやバードの曲はシリアスにやらねばダメ、エレキを使ったファンクなどはもっての外とか、モンクのアルバムでは5BY5のサドジョーンズのプレーが他のアルバムに登場するホーンプレーヤーよりはいいプレーをしているとか・・・の記述が。

益々サドジョーンズが若手を従えてモンクやバードの曲をカバーしたアルバムとの確信を持ち始めたが、今一つ確信を持てない。サドジョーンズの関わったアルバムなら、その辺りは何か覚えているはずなのに。
そしてサウンドを思い出せないままに、2枚組の最初の盤がターンテーブルに乗る。
かなり斬新なアレンジだが、サドの作風ではない、皆のソロが続くがプレーぶりはいつものプレーと較べると自由奔放、というよりFree Jazzの世界に。

そして、ジャケットの下に、多分皆さんは”Heiner Stadler”という名前を知らないと思うが・・との記述が。

実は、このアルバムは実質的にこのポーランド出身のアレンジャーHeiner Stadlerのアルバムだった。フリージャズを志向する作風で、このアルバムの作品自体も1975年に”Homage to Bird and Monk”で一度は発表された作品集とのこと。

自分は昔と比べるとかなり何でも聴くし、最近は受容性が高まっていると思う。あのエレキトリックマイルスも心地よく聴けるし、集団でフリーインプロビゼーションはニューオリンズジャズと同じではないかと思うと興味が湧いてきたところなのだが・・。
このアルバムだけは、せっかく整理がついたイメージとかなり違ってしまったので、戸惑ったままあまり面白くないフリージャズで終わってしまった。

昔一度会ったことのある女性と突然デートをすることになり、必死になってどんな女性だだったかを思い出そうと思い、探れるだけのプロファイルを調べ、妄想を働かせていざデートに臨んだら、「全くイメージと違う女性がいきなり登場して、さてどう対処してよいか困惑した」といった感じだ。

サドジョーンズがサドメルを突然辞めたのが1978年。このアルバムの録音は奇しくもその1978年の1月。このアルバムでサドジョーンズは何の役割を求められ、実際に何をしたのか非常に興味が湧いてきた。そして、このアルバムに参加してサドジョーンズは何を感じたのだろうか・・・? それが、サドメル退団に関係するのか、しないのか・・・?

きっと、このアルバムは再度イメージを作り直して聴くと何か別の感じる物があると思う。スタドラーがトリビュートアルバムとして訴えたいことが見えてくることを信じて、近々また聴き直してみようと思う。

Disc 1
1. Air Conditioning            Charlie Parker 12:46
2. Ba-Lue Bolivar Ba-Lues-Are     Thelonious Monk 18:47
3. Au Privave               Charlie Parker 6:04

Disc 2
1. Straight, No Chaser           Thelonious Monk 7:06
2. Misterioso               Thelonious Monk 8:10
3. Perhaps                Charlie Parker 5:52

Thad Jones (cor. flh)
George Adams (ts.fl)
George Lewis (tb)
Stanley Cowell (p)
Reggie Workman (b)
Lenny White (ds)
Warren Smith (tympani)
Cecil Bridgewater (tp)

Produced by Michael Cuscuna
Conceived, Arranged and Conducted by Heiner Stadler
Recording by Chuck Irwin
Recorded on January 17, 18, 19 1978 at CI Studio New York


Tribute to Bird & Monk
Thad Jones
Labor Records

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