Back At The Club in Tribute / Makoto Ozone featuring No Name Horse
ゴルフをやっていると、ここ一番の勝負の場面によく遭遇する。遊びの時はまだしも、試合で一打を争う時の緊張感はなんともいえない。このような場面で実力を出しきれるのが本当の実力であろう。自分は、大体余計な力が入って結果は推して知るべし・・・。
練習と同じショットを緊張する場面でも打てるのが本物の実力者だろう。プロと言えどもほんの一握り。
ジャズのレコーディングでライブ録音でも同じような場面がある。ライブの良さは聴衆と一緒のリラックスした演奏、そして観客と一緒に会場全体が盛り上がると、普段の演奏では聴く事のできないノリノリの演奏を楽しむこともできる。
このような演奏がレコーディングされたアルバムは当たりである。一発勝負で多少粗があっても気にならない、それを上回る熱い演奏を楽しめるものだ。
先日紹介した、ペッパーアダムスのドミシルでのライブも一発勝負が条件だったとか。
確かに、自分もたまたまライブ録音をしているステージを聴く機会があったが、ある曲のエンディングでドラムがミスった。素人の耳には気にならなかったが、プレーヤーは流石にこれがアルバムになるのは納得がいかなかったのだろう。もう一度エンディングの部分だけをやり直していた。「後でこれに差し替えればいいや」と2度目は満足な様子。同じライブでもこんなライブもあるようだ。
よく昔は時間の都合でソロがカットされることもよくあったが、アルバム作りで最後の作品になるまでには、色々プロセスで手が入れられるのは当たり前である。最近では、別々に録音されたものが一枚のアルバムになるのは当たり前なので、ライブを聴くのとアルバムを楽しむのは別物と考えた方がよいかもしれない。
今、ビッグバンドで大きなホールを一杯にできるのは、山下洋輔のビッグバンドと人気の小曽根真の「No Name Horse」位だろう。そのNo Name Horseが4年前の2010年の夏にブルーノートに出演した。
このバンドは基本的には、アルバムでもオリジナルの演奏をレパートリーにしているが、その時は各ステージでビッグバンドの定番と言われる曲を演奏した。
我々の世代の定番というと、ベイシー、クインシーに始まり、バディーリッチ、サドメルと続く。当時の学生バンドもこれらの曲は必ずやっていたので、演奏するプレーヤーにとっても懐かしい曲ばかりであったろう。メンバーのエリック宮城は実際にバディリッチオーケストラで毎日吹いていたこともあり、譜面を見なくても吹けるといったそうだ。
とはいっても、何日か続いたステージであったが、それぞれの曲は一回限りの一発勝負。やり直しがきかない緊張感の中で収録が行われたそうだ。ライナーの各プレーヤーのコメントを見てもそれなりの緊張感を持って臨んだ様子が伝わってくるが・・。
結果は流石一流プロ揃い。どれも素晴らしい演奏だ。ハイノートを得意とするエリックのバラードプレーも聴けるし。
定番曲を一枚のアルバムに収められたこのアルバムは、サドメルのドントギットサッシーに始まりどの曲も昔から耳にこびりついた曲ばかり。懐かし半分、オリジナルとの比較も自然に行われる。自分のような世代にとってはビッグバンドのベスト集といってもいいアルバムだが、これをNo Name Horseで聴けるというのも嬉しいものだ。
3曲だけであるが、ノーネームホースのサドジョーンズトリビュートにもなっている。
1. Don’t Git Sassy Thad Jones 6;45]
2. Ya Gotta Try SammyNestico 4:49
3. Freckle Face Sammy Nestico 5:56
4. Us Thad Jones 6:21
5. Love For Sale Cole Porter 6:25
6. A Child Is Born Thad Jones 5:38
7. Shiny Stocking Frank Foster 7:57
8. Nutville Harace Silver 7:12
9. Corner Pocket Freddie Green 5:25
No Name Horse
エリック宮城、木幡光邦、奥村 晶、岡崎 好朗 (tp)
中川 英一郎、片岡 雄三。山城 純子 (tb)
近藤和彦、池田 篤、三木 俊雄、岡崎 正典、岩持 芳宏 (sax)
中村 健吾 (b)
高橋 信之介 (ds)
小曽根 真 (p)
Recorded at Blue Note Tokyo, on August 27 ~ September 1, 2010
ゴルフをやっていると、ここ一番の勝負の場面によく遭遇する。遊びの時はまだしも、試合で一打を争う時の緊張感はなんともいえない。このような場面で実力を出しきれるのが本当の実力であろう。自分は、大体余計な力が入って結果は推して知るべし・・・。
練習と同じショットを緊張する場面でも打てるのが本物の実力者だろう。プロと言えどもほんの一握り。
ジャズのレコーディングでライブ録音でも同じような場面がある。ライブの良さは聴衆と一緒のリラックスした演奏、そして観客と一緒に会場全体が盛り上がると、普段の演奏では聴く事のできないノリノリの演奏を楽しむこともできる。
このような演奏がレコーディングされたアルバムは当たりである。一発勝負で多少粗があっても気にならない、それを上回る熱い演奏を楽しめるものだ。
先日紹介した、ペッパーアダムスのドミシルでのライブも一発勝負が条件だったとか。
確かに、自分もたまたまライブ録音をしているステージを聴く機会があったが、ある曲のエンディングでドラムがミスった。素人の耳には気にならなかったが、プレーヤーは流石にこれがアルバムになるのは納得がいかなかったのだろう。もう一度エンディングの部分だけをやり直していた。「後でこれに差し替えればいいや」と2度目は満足な様子。同じライブでもこんなライブもあるようだ。
よく昔は時間の都合でソロがカットされることもよくあったが、アルバム作りで最後の作品になるまでには、色々プロセスで手が入れられるのは当たり前である。最近では、別々に録音されたものが一枚のアルバムになるのは当たり前なので、ライブを聴くのとアルバムを楽しむのは別物と考えた方がよいかもしれない。
今、ビッグバンドで大きなホールを一杯にできるのは、山下洋輔のビッグバンドと人気の小曽根真の「No Name Horse」位だろう。そのNo Name Horseが4年前の2010年の夏にブルーノートに出演した。
このバンドは基本的には、アルバムでもオリジナルの演奏をレパートリーにしているが、その時は各ステージでビッグバンドの定番と言われる曲を演奏した。
我々の世代の定番というと、ベイシー、クインシーに始まり、バディーリッチ、サドメルと続く。当時の学生バンドもこれらの曲は必ずやっていたので、演奏するプレーヤーにとっても懐かしい曲ばかりであったろう。メンバーのエリック宮城は実際にバディリッチオーケストラで毎日吹いていたこともあり、譜面を見なくても吹けるといったそうだ。
とはいっても、何日か続いたステージであったが、それぞれの曲は一回限りの一発勝負。やり直しがきかない緊張感の中で収録が行われたそうだ。ライナーの各プレーヤーのコメントを見てもそれなりの緊張感を持って臨んだ様子が伝わってくるが・・。
結果は流石一流プロ揃い。どれも素晴らしい演奏だ。ハイノートを得意とするエリックのバラードプレーも聴けるし。
定番曲を一枚のアルバムに収められたこのアルバムは、サドメルのドントギットサッシーに始まりどの曲も昔から耳にこびりついた曲ばかり。懐かし半分、オリジナルとの比較も自然に行われる。自分のような世代にとってはビッグバンドのベスト集といってもいいアルバムだが、これをNo Name Horseで聴けるというのも嬉しいものだ。
3曲だけであるが、ノーネームホースのサドジョーンズトリビュートにもなっている。
1. Don’t Git Sassy Thad Jones 6;45]
2. Ya Gotta Try SammyNestico 4:49
3. Freckle Face Sammy Nestico 5:56
4. Us Thad Jones 6:21
5. Love For Sale Cole Porter 6:25
6. A Child Is Born Thad Jones 5:38
7. Shiny Stocking Frank Foster 7:57
8. Nutville Harace Silver 7:12
9. Corner Pocket Freddie Green 5:25
No Name Horse
エリック宮城、木幡光邦、奥村 晶、岡崎 好朗 (tp)
中川 英一郎、片岡 雄三。山城 純子 (tb)
近藤和彦、池田 篤、三木 俊雄、岡崎 正典、岩持 芳宏 (sax)
中村 健吾 (b)
高橋 信之介 (ds)
小曽根 真 (p)
Recorded at Blue Note Tokyo, on August 27 ~ September 1, 2010
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