A DAY IN THE LIFE

好きなゴルフと古いLPやCDの棚卸しをしながらのJAZZの話題を中心に。

ハンコックを加えた新メンバーで新曲を携えてツアーに出てのライブ録音は・・・

2014-04-14 | PEPPER ADAMS



Donald Byrd & Pepper Adams Quintet Complete Live at Jordie’s 1961

桜が終わると木々が一斉に芽吹く。ゴルフに行っても一週間で景色が変わる今日この頃。
日本では、4月が新年度、学校も新学年がスタートするが、やはり春のこの季節が何事においてもスタートするには気分が一番のる時期だ。

春も終わった1961年5月2日にブルーノートのアルバム”The Cat Walk”の録音を終え、バードとアダムスは6月に入るとまた地方のツアーに出た。

クリーブランドから中西部のセントルイス、カンサスシティーと渡り歩く。バード&アダムスクインテットの地方巡業は結構場所が離れた所を移動することが多かった。アダムスは回顧録の中で、「ブッキングをするエージェントがどうも我々を当て馬に使われ、あるいは穴埋めに使うことが多く、場所が結構あちこちに散らばる事が多かった。お蔭で移動の交通費だけでばかにならないことが多く、たいした稼ぎにはならなかった」と回想している。

アダムスは、ユニオンからお金が払われなかったり、せっかく作ったレコードの版権がいい加減でロイヤリティーが貰えなかったり、アダムスはどうもお金には縁が無かったようだ。結局それが原因でこのグループは解散することになるのだが。

この6月のツアーのセントルイスの”Jorgie’s”でのライブが録音されて残っている。
メンバーにはピアノのハンコックが引き続き残り、ドラムのテディー・ロビンソンも戻った。ベースには新たにクリーブランド・イートンが加わっている。

ドナルドバードの作曲したこのクラブの名前を付けた”Jorgie’s”、“Hush”、”6m’s”の3曲はこの後のスタジオ録音の”Royal Frush”にも収録されているので、今回のツアーは心機一転新曲のお披露目を兼ねたツアーだったのかもしれない。
その証に”6m’s”は、この録音時のMCでは「今まで3、4回やったけれどまだ名前は無い」とのこと。
“Jorgie’s”、 ”6m’s”では、ハンコックがピアノでイントロを務めるが、どちらもゆったりしたテンポでハンコックらしさを感じさせるが、“Hush”ではいきなりハンコックのピアノもバックで、ソロでも珍しく大ファンキー節を聴かせてくれる。
最後の”Like Someone in Love”は、管が抜けてハンコックのトリオでの演奏。これがトリオでの初録音かもしれない。新人のハンコックはデビュー当時からメンバー達からもグループ内で一目置かれていた様子が窺える。

アダムスのプレーはどうもスタジオよりもライブの方がノリがいいように感じるが、インタビューでもグループでの調和が第一だが、ライブでのお客から受けインスピレーションもあるのは確かだそうだ。

この後、デトロイトを経て8月にはニューヨークに戻る。グループとしての活動は一時休みだったが、アダムスはデュークピアソンのレコーディンやモンクのテンテットに加わり、9月にはグループ最後のアルバム”Flush”の録音に臨む。


1. Jorgie's      Donald Byrd 14:08
2. 6 M's (Blues In 3/4)  Donald Byrd 10:13
3. Hush      Donald Byrd !0:42
4. Amen      Donald Byrd 9:32
5. Like Someone In Love  J.burks-J. Van Heusen 12:05

Donald Byrd (tp)
Pepper Adams (bs)
Herbie Hancock (p)
Cleveland Eaton (b)
Theodore Robinson (ds)

Recorded live at "Jorgie's Jazz Club", St. Louis, MO, June 24, 1961

Complete Live at Jorgie's 1961
Donald Burd & Pepper Adams
Ais

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« スイングするのは曲か? コ... | トップ | メインストリームジャズの復... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。