Greetings And Salutation / Thad Jones & Mel Lewis and Swedish Radio Jazz Group
サド・メルのオーケストラが3回目の来日をした'75年、サドメルのオーケストラは年が明けるとすぐに3月までの3ヶ月間全米の大学を中心としたツアーに出ていた。
次のツアーのスタートは8月15日のノルウェーであった。メンバーは三々五々ここに集ったが、ペッパーアダムスは13日にミュンヘンでライブのレコーディングを終えて当地に駆けつけた。この間、7月22日にニューヨークで次のA&Mのアルバムのための一回目の録音であった。その間メンバーはそれぞれのスケジュールをこなしていたがペッパーアダムスはドイツに行く前の6月、7月にはニューヨークでガレスピーのビッグバンドに加わってプレーをしていた。
そして、御大サドジョーンズとメルルイスはこの間、ジョンファディスを伴って、スウェーデンに行っていた。そこで6月27日、28日の2日間で録音されたのがこのアルバムである。3人以外のメンバーは地元のSwedish Radio Groupの面々だ。このグループのことは良く知らないが、スウェーデンの腕達者なミュージシャンが揃っていたとのだ。放送局が何らかのスポンサードをしていたグループだろう。このサドジョーンズだけでなく色々なミュージシャンを招いて一緒に演奏をしていた。当時は、テレビ局とかラジオ局が局全体でなくとも番組単位でも何らかの形でオーケストラやビッグバンドを維持していたものだ。日本でも、ナベサダのFM番組マイディアライフでは色々なゲストが参加してその演奏をオンエアしていた。
スウェーデンというとクインシージョーンズの初期のアルバムにもスェーデンで録音されたものがあるが、音楽の新しい試みを受け入れる土壌が昔からあったのかもしれない。
このアルバムのための編成は通常のビッグバンド編成に加えてフレンチホルンを4本、チューバ、ギターを加えているので、バンド全体のサウンドがより豊かになっている。
収録されている曲は、The waltz you swang for youのような初期の作品に加えて新曲が多い。Forever LastingやGreetings and salutationなどは、次のアルバム“New Life”の収められている曲で、まさにこのセッションがリハーサルを兼ねた予行演習ともいえる。
サドジョーンズのアレンジした曲は初見でやるには難しすぎるという話を良く聞く。昔、ベイシーのオーケストラでは難しすぎて採用されなかった曲もあったとも聞く。このアルバムの演奏はリハーサルにどのくらい時間をかけたか分からないが実に良い響きをしている。メンバーがスウェーデンの地元のメンバーということもあるのか、透明感のあるヨーロッパサウンドがジョーンズのアレンジとよくマッチしている。曲によっては本家の演奏よりも良いのではないかと思ってしまうのは自分だけか。
CD盤は、"Thad Jones & Aura Rully"に収められている77年の録音から3曲を追加している。
1. 61st And Rich'it 8:15
2. The Waltz You Swang For Me 7:23
3. Forever Lasting 6:59
4. Love To One 4:19
5. Greetings And Salutations 13:37
Thad Jones – cornet
Jon Faddis – trumpet
Americo Bellotto – trumpet
Bertil Lövgren – trumpet
Jan Allan – trumpet
Torgny Nilsson – trombone
Lars Olofsson – trombone
Bengt Edwardsson – trombone
Sven Larson – trombone
Lennart Åberg – tenor saxophone, soprano saxophone, flute
Claes Rosendahl – alto saxophone, tenor saxophone, flute
Erik Nilsson – baritone saxophone, bass clarinet, flute
Wåge Finer – alto saxophone, tenor saxophone, flute
Rune Falk – tenor saxophone, clarinet
Håkan Nyquist – french horn
Sven Åke Landström – french horn
Kurt Puke – french horn
Bengt Olsson – french horn
Bo Juhlin – tuba
Rune Gustafsson – guitar
Bengt Hallberg – piano, electric piano
Georg Riedel – bass
Stefan Brolund – electric bass
Egil Johansen – drums
Mel Lewis – drums
Produced by Bosse Broberg
Engineer : Berndt Berndtson
Recorded at Studio 4 in the Radio House, Stockholm, 27&28 1975
サド・メルのオーケストラが3回目の来日をした'75年、サドメルのオーケストラは年が明けるとすぐに3月までの3ヶ月間全米の大学を中心としたツアーに出ていた。
次のツアーのスタートは8月15日のノルウェーであった。メンバーは三々五々ここに集ったが、ペッパーアダムスは13日にミュンヘンでライブのレコーディングを終えて当地に駆けつけた。この間、7月22日にニューヨークで次のA&Mのアルバムのための一回目の録音であった。その間メンバーはそれぞれのスケジュールをこなしていたがペッパーアダムスはドイツに行く前の6月、7月にはニューヨークでガレスピーのビッグバンドに加わってプレーをしていた。
そして、御大サドジョーンズとメルルイスはこの間、ジョンファディスを伴って、スウェーデンに行っていた。そこで6月27日、28日の2日間で録音されたのがこのアルバムである。3人以外のメンバーは地元のSwedish Radio Groupの面々だ。このグループのことは良く知らないが、スウェーデンの腕達者なミュージシャンが揃っていたとのだ。放送局が何らかのスポンサードをしていたグループだろう。このサドジョーンズだけでなく色々なミュージシャンを招いて一緒に演奏をしていた。当時は、テレビ局とかラジオ局が局全体でなくとも番組単位でも何らかの形でオーケストラやビッグバンドを維持していたものだ。日本でも、ナベサダのFM番組マイディアライフでは色々なゲストが参加してその演奏をオンエアしていた。
スウェーデンというとクインシージョーンズの初期のアルバムにもスェーデンで録音されたものがあるが、音楽の新しい試みを受け入れる土壌が昔からあったのかもしれない。
このアルバムのための編成は通常のビッグバンド編成に加えてフレンチホルンを4本、チューバ、ギターを加えているので、バンド全体のサウンドがより豊かになっている。
収録されている曲は、The waltz you swang for youのような初期の作品に加えて新曲が多い。Forever LastingやGreetings and salutationなどは、次のアルバム“New Life”の収められている曲で、まさにこのセッションがリハーサルを兼ねた予行演習ともいえる。
サドジョーンズのアレンジした曲は初見でやるには難しすぎるという話を良く聞く。昔、ベイシーのオーケストラでは難しすぎて採用されなかった曲もあったとも聞く。このアルバムの演奏はリハーサルにどのくらい時間をかけたか分からないが実に良い響きをしている。メンバーがスウェーデンの地元のメンバーということもあるのか、透明感のあるヨーロッパサウンドがジョーンズのアレンジとよくマッチしている。曲によっては本家の演奏よりも良いのではないかと思ってしまうのは自分だけか。
CD盤は、"Thad Jones & Aura Rully"に収められている77年の録音から3曲を追加している。
1. 61st And Rich'it 8:15
2. The Waltz You Swang For Me 7:23
3. Forever Lasting 6:59
4. Love To One 4:19
5. Greetings And Salutations 13:37
Thad Jones – cornet
Jon Faddis – trumpet
Americo Bellotto – trumpet
Bertil Lövgren – trumpet
Jan Allan – trumpet
Torgny Nilsson – trombone
Lars Olofsson – trombone
Bengt Edwardsson – trombone
Sven Larson – trombone
Lennart Åberg – tenor saxophone, soprano saxophone, flute
Claes Rosendahl – alto saxophone, tenor saxophone, flute
Erik Nilsson – baritone saxophone, bass clarinet, flute
Wåge Finer – alto saxophone, tenor saxophone, flute
Rune Falk – tenor saxophone, clarinet
Håkan Nyquist – french horn
Sven Åke Landström – french horn
Kurt Puke – french horn
Bengt Olsson – french horn
Bo Juhlin – tuba
Rune Gustafsson – guitar
Bengt Hallberg – piano, electric piano
Georg Riedel – bass
Stefan Brolund – electric bass
Egil Johansen – drums
Mel Lewis – drums
Produced by Bosse Broberg
Engineer : Berndt Berndtson
Recorded at Studio 4 in the Radio House, Stockholm, 27&28 1975
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