A DAY IN THE LIFE

好きなゴルフと古いLPやCDの棚卸しをしながらのJAZZの話題を中心に。

ロレインフェザーのデビューアルバムに付き合っていたピアニスト”Grauer”のデビュー作は?

2008-04-07 | Thad Jones & Mel Lewis & VJO
Joanne Grauer Trio

New Yorkへ行く前のメル・ルイスは西海岸を拠点に色々なセッションに付き合っていた。
例えば、このジョアン・グラウァーのアルバムにも。

モードのアルバムのタイトルは実にシンプルだ。新しいスターを次々に紹介したかったのか、基本的には「リーダーの名前」がそのままアルバムタイトルになっている。
このグラウァー、レナードフェザーの愛娘のロレインフェザーのデビューアルバムに付き合っていたが、彼女自身のデビューアルバムがこのアルバムだ。
実は、この2枚のアルバムの主が同一人物だということは最近まで気が付かないでいた。名前をちゃんと見ればちゃんと分かったはずだとおもうのだが、その位意識の外というか、すっかり別人だと思っていた。有名でもなく、色々なセッションに顔を出していた訳でもなく、2枚のアルバムの間の接点は何も無かったので。

Modeのアルバムはジャケットのイラストの美しさと、ウェストコースト派とは一味違う白人プレーヤーの演奏が多い(自分の好みかも)ので、折に触れて一枚2枚と買い求めている。もちろん、オリジナルではなく国内盤のLPやCDで。
このモードのアルバムの彼女のイラストも実に素敵だ。
このアルバムでの彼女の演奏は、影響を受けたというハンプトンホースやホレスシルバー(時代的にはほぼ同時進行であった)風のフレーズが随所で見られる。女性的というよりは力強いタッチで。まだ彼女が10代の時の録音。荒削りなところはあるがクラシックをやっていたというだけのことはある。
このモード盤で彼女のイメージが出来上がってしまった。

あまり最近の消息は知らないが、作編曲を中心にエレキピアノを駆使したコンテンポラリーなサウンドのアルバムもあるそうだ。最初の印象が強かったので、ロレインとのアルバムを含めてその後のアルバムは別人という認識になってしまうのも仕方がない。

モードのアルバムに登場するミュージシャンには、すでに実績のあったメル・ルイスのような中堅もいれば彼女のような若手のホープもいた。
そこでデビューしたミュージシャンはそれぞれの道を歩んでいったが、50年代の中頃にこれだけの若手を集めて(それに美形の女性も多いし)、統一されたコンセプトで短期間に多くのアルバムを制作したモードは素晴らしい。
このようなこだわりのある自己主張があるレーベルは好きなレーベルだ。

1. Mood for Mode                Grauer 4:19
2. Have You Met Miss Jones?         Hart, Rodgers 3:58
3. Invitation                    Kaper 2:42
4. Happy Is the Sheepherder          Belew 5:07
5. I'll Remember April              DePaul, Johnston, Raye 3:17
6. Dancing Nitely                 Holman 5:33
7. I'm Glad There Is You            Dorsey, Madeira, Mertz 4:56
8. The Song Is You               Hammerstein, Kern 4:22

Joanne Grauer (p)
Buddy Clark (b)
Mel Lewis (ds)

Recorded July !057,Hollywood Cal.

ジョアン・グラウアー・トリオ
ジョアン・グラウアー・トリオ
ミューザック

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