Jazz Battle Royal Produced by Masahiko Osaka at Tokyo TUC
平成になっていつのまにか28年も経ってしまった。平成元年である1989年はベルリンの壁の崩壊、東西冷戦時代の終わりを告げた年だ。その後世界の枠組みが大きく変った。当時参加した講演会で、「今後は宗教と民族の争いの時代になる」と予測した話が強く印象に残っていた。今、まさにその通りになっている。そしてその直後のバブルの崩壊を境に長期の経済低迷が続く。その後の平成は失われた20年どころかますます混沌とした時代になってしまった。
ちょうど平成に替わる頃、自分自身は現役真っ只中の仕事人間だった。仕事で日々忙しく飛び回っていたせいもあり、ライブに行くことも無く、思い出したようにCDを買っても集中して聴く事もなく、ジャズはBGMとなってしまい少し疎遠になっていた。
その頃、日本のジャズ界は有望な若手が育っていたが、ほとんどその演奏を聴く機会も無かった。日本ジャズ維新と名付けられたムーブメントで彼らのアルバムも多く作られたが、それらが最近復刻された。今では中堅、いやベテランの域に達した彼らの若い頃のストレートアヘッドな演奏を今聴いても実に新鮮に感じる。
そのアルバムの中に、バトルロイヤルと題された一枚がある。トランペット、アルトサックス、テナーサックス、トロンボーン同じ楽器のプレーヤーを3人、もしくは4人集めたバトル物だ。テナーの松本英彦だけがベテランだが、他は皆当時新進気鋭の新人達だ。
会場は、今でも拘りのライブを提供してくれる東京TUC。1995年6月3日、同じ日に各楽器が入れ替わり立ち代わりのセッションであるが、単なるジャムセッションではないバトルに纏め上げているが、フロントラインが目まぐるしく替わる中で、要となったのはドラムの大坂昌彦であった。
このステージからすでに21年、このバトルロイヤルは今でも続いている。先日、テナーバトルのライブに行ってきたが、テナーは長老の峰厚介、竹内直、そして川島哲郎の3人。ソロ有、デュオあり、そして3人のバトルありで、三人三様の個性ある素晴らしいテナープレーを存分に楽しませてくれた。竹内直のダニーボーイ、そして川島哲郎のテナーでのドナリーが印象的であった。そして、この日のセッションをまとめたのもドラムの大坂昌彦であった。
バトルシリーズは続いており、明日はアルトサックスになる。こちらは中堅の太田剣が2人の若手を率いてのセッションだ。前回のテナーのベテランの名人芸とは違った演奏が楽しめそうだ。次回のギターのバトルもすでに予定されているようなのでこれも楽しみだ。
経済的には低迷を続けている平成時代だが、ジャズ界は元気に次世代を誕生させているようだ。もちろんベテランはまだまだ発展途上、色々な所で3世代入り乱れてのセッションが行われそうだ。
1. Milestone
2. There Is No Greater Love
3. Donna Lee
4. A Night In Tunisia
5. Wee Dot
6. Lament
7. Anthoropology
8. St.Thomas
岡崎 好朗 (tp)
原 朋直 (tp)
松島 啓之 (tp)
中川 英二郎 (tb)
福村 博 (tb)
向井 滋春 (tb)
池田 篤 (tb)
多田 誠司 (as)
緑川 英徳 (as)
山田 譲 (as)
安保 徹 (ts)
岡 淳 (ts)
川島 哲郎 (ts)
松本 英彦 (ts)
水野 修平 (p)
上村 信 (b)
大坂 昌彦 (ds)
Produced by Yoichi Nakao & Masahiko Osaka
Engineer : Hiroyuki Tsuji
Recorded at Tokyo TUC, Kanda Tokyo on June 3 1995
平成になっていつのまにか28年も経ってしまった。平成元年である1989年はベルリンの壁の崩壊、東西冷戦時代の終わりを告げた年だ。その後世界の枠組みが大きく変った。当時参加した講演会で、「今後は宗教と民族の争いの時代になる」と予測した話が強く印象に残っていた。今、まさにその通りになっている。そしてその直後のバブルの崩壊を境に長期の経済低迷が続く。その後の平成は失われた20年どころかますます混沌とした時代になってしまった。
ちょうど平成に替わる頃、自分自身は現役真っ只中の仕事人間だった。仕事で日々忙しく飛び回っていたせいもあり、ライブに行くことも無く、思い出したようにCDを買っても集中して聴く事もなく、ジャズはBGMとなってしまい少し疎遠になっていた。
その頃、日本のジャズ界は有望な若手が育っていたが、ほとんどその演奏を聴く機会も無かった。日本ジャズ維新と名付けられたムーブメントで彼らのアルバムも多く作られたが、それらが最近復刻された。今では中堅、いやベテランの域に達した彼らの若い頃のストレートアヘッドな演奏を今聴いても実に新鮮に感じる。
そのアルバムの中に、バトルロイヤルと題された一枚がある。トランペット、アルトサックス、テナーサックス、トロンボーン同じ楽器のプレーヤーを3人、もしくは4人集めたバトル物だ。テナーの松本英彦だけがベテランだが、他は皆当時新進気鋭の新人達だ。
会場は、今でも拘りのライブを提供してくれる東京TUC。1995年6月3日、同じ日に各楽器が入れ替わり立ち代わりのセッションであるが、単なるジャムセッションではないバトルに纏め上げているが、フロントラインが目まぐるしく替わる中で、要となったのはドラムの大坂昌彦であった。
このステージからすでに21年、このバトルロイヤルは今でも続いている。先日、テナーバトルのライブに行ってきたが、テナーは長老の峰厚介、竹内直、そして川島哲郎の3人。ソロ有、デュオあり、そして3人のバトルありで、三人三様の個性ある素晴らしいテナープレーを存分に楽しませてくれた。竹内直のダニーボーイ、そして川島哲郎のテナーでのドナリーが印象的であった。そして、この日のセッションをまとめたのもドラムの大坂昌彦であった。
バトルシリーズは続いており、明日はアルトサックスになる。こちらは中堅の太田剣が2人の若手を率いてのセッションだ。前回のテナーのベテランの名人芸とは違った演奏が楽しめそうだ。次回のギターのバトルもすでに予定されているようなのでこれも楽しみだ。
経済的には低迷を続けている平成時代だが、ジャズ界は元気に次世代を誕生させているようだ。もちろんベテランはまだまだ発展途上、色々な所で3世代入り乱れてのセッションが行われそうだ。
1. Milestone
2. There Is No Greater Love
3. Donna Lee
4. A Night In Tunisia
5. Wee Dot
6. Lament
7. Anthoropology
8. St.Thomas
岡崎 好朗 (tp)
原 朋直 (tp)
松島 啓之 (tp)
中川 英二郎 (tb)
福村 博 (tb)
向井 滋春 (tb)
池田 篤 (tb)
多田 誠司 (as)
緑川 英徳 (as)
山田 譲 (as)
安保 徹 (ts)
岡 淳 (ts)
川島 哲郎 (ts)
松本 英彦 (ts)
水野 修平 (p)
上村 信 (b)
大坂 昌彦 (ds)
Produced by Yoichi Nakao & Masahiko Osaka
Engineer : Hiroyuki Tsuji
Recorded at Tokyo TUC, Kanda Tokyo on June 3 1995
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