Takepuのブログ

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薄煕来まで及ぶのか?

2012-02-14 14:38:23 | 時事
重慶市公安局長だった王立軍・副市長が公安局長の職を解かれ、成都にある米総領事館に逃げ込もうとして身柄が北京と重慶との取り合いになり、北京の規律検査委で取り調べを受けている、とされる事件。
香港英字紙の「サウスチャイナ・モーニングポスト」は14日、重慶市の最高実力者、薄煕来・市党委書記が依然として市の実権を握っている模様だ、と報じている。
サウスチャイナは重慶テレビ局の13日夜の報道を引用し、薄書記が12日の市委員会常務委員会会議を主催し、幹部たちの前で大胆な改革を進めるべきだ、と檄をとばしたと報じた。ただ、この日曜日のニュースを翌日夜になってやっと報じたのはちょっとおかしい、との見解も示している。重慶市党委機関紙の「重慶日報」も14日付の新聞で初めて、このニュースを1面トップで報じている。


サウスチャイナは、重慶を訪問したカナダのハーバー首相と11日夜に会談したときも、翌日の地元紙は二人の写真を掲載せず、2日後になって初めて二人の写真入りの記事を1面トップで報じたという。同じニュースを2度載せるのも尋常でなく、さらに行方を見守る必要があるとしている。

香港紙「明報」は、薄煕来が9日、雲南省の視察から重慶の空港に戻った後、直接北京に向かった、と報じている。党中央から王立軍問題で説明を求められたものと見られる。

政治局常務委員会入りが取りざたされていた中央直轄市トップの政治局委員が、その直前に失脚した例としては、95年の陳希同・北京市党委書記と、2006年の陳良宇・上海市党委書記(いずれも当時の肩書)。いずれも部下の汚職問題の発覚から当人の問題に発展してきたもので、いずれも、当時の党中央の権力闘争と関係があると見られていた。
今回の重慶の事案も、サウスチャイナが「薄氏はまだ健在」と報じていたとしても、まだ判断するのは早く、事態が急展開する可能性がないとはいえない。今回の事件も、党大会前のタイミングといい、それぞれの立場といい、陳希同、陳良宇両元書記の事件と極めて似通っている。