わまのミュージカルな毎日

主にミュージカルの観劇記を綴っています。リスクマネージャーとしての提言も少しずつ書いています。

新・青い鳥

2005年08月14日 | 観劇記
05年8月14日マチネ
東京厚生年金会館 15列目やや上手

「新・青い鳥 帝国歌劇団・花組 スーパー歌謡ショー・」が正式らしい。
10回を目標に毎年夏にやっているゲーム「サクラ大戦」のキャラクターが繰り広げるショーの第9回目。
第5回目から毎年観劇しているのですが、実は、ゲームは全く知らないというとても変わった観客だと思っています。今回は、ゲームの内容がかなり組み込まれていたようです。いつもは、花組は舞台をやっている、という印象が大きかった。しかし、今回はどうやって平和を守るかという点が大きく描かれていたのです。そのため、「新・青い鳥」という劇中劇はとても短くなってしまいました。でも、いろいろなメッセージが含まれていて、広井王子さんには、今回も脱帽です。

複雑なお話なのですが、あらすじは簡潔に。
米田一基氏(池田勝さん)は、陸軍には関与させず、帝都という都市の平和を守るという構想の下、帝国歌劇団(花組)を作った。退役した米田氏のもとに花組の副司令官である藤枝かえで(折笠愛さん)が尋ねてきた。かえではもともと軍人なのだから、陸軍に戻って平和のために尽くしたいと米田に告げる。
花組は、戦闘訓練のほか、気や集中力を高めるために舞台をやっている。今年は「青い鳥」の上演目指して稽古をしている。
しかし、陸軍の差し金でもあり、自分の怨念のためでもあるのか根来幻夜斎(嘉島典俊さん)一味が花組を襲う。いろいろな人の助けを受けながら、幻夜斎を倒した花組。
かえでは米田の「軍隊は小さくなくてはいけない。花組は都市防衛のためにあるのだ。」という言葉を理解し、これからも花組の副司令官としてがんばっていくことを心に誓うのだった。
「新・青い鳥」の最終幕が上演される。

いろいろなところに、いろいろな仕掛けがあって、3時間半があっ言う間でした。
シリーズものになると、マンネリ化が避けられないのですが、原作がしっかりしているのか、いつも楽しめます。
今回のテーマは、あらすじにも書きましたが、「平和」をどういう手段で守るか、だったと思います。軍隊が大きくなることがいかに危険なことであるかをさりげなく、でもきっぱりと語っていました。

大立ち回りの見せ場は、なかなかでした。

国本武春さんも02、03年に続き3度目のご登場。幻夜斎のことを浪曲で語って下さいましたし、どうやって盛り上げるかを面白く教えて下さいます。広井さんも観客が作る舞台を目指されているようですが、国本さんはとても具体的に教えてくださるので、観客はもうノリノリです。

園岡新太郎さんは「マドモアゼル・モーツァルト」にも出演中なので、二日間だけのゲスト出演でした。が、たくさん歌を聴くことが出来ました。ダンスもかっこよかったです。本当に伸びやかなお姿を拝見し、今年も「サクラ大戦」に来てよかったなぁと思いました。