朝礼の話題

見たり読んだりして、感じたことを朝礼で話しています。この頃は仕事の話は少なくなりました。

テレビ経済報道に落胆

2010-12-09 08:31:34 | 21世紀
株価で景気が分かるのか?
2010/12/08
 年末になると、来年の株価・円ドルレートを経済学者・経営者に予想させ、良い数値だと景気は良さそうですとテレビは言います。
 株価は、買う人が多ければ上がり、売る人が多ければ下がります。日本人は安定株主が多く売り買いは少ないのです。外人株主は売り買いが多く、株主数は少なくても、売買高は半分を超えるとも言われます。
 日本の景気が日本の株価で何らかの判断が出来るのは、幻想だと感じます。
 円安だと、輸出がし易く、自動車など良く売れる、すると国内製造業の売上は上昇し景気が良くなると解説されますがそんなに単純なものでしょうか?
 売り手と買い手があり、円安だと輸入する価格は上がります。原料安になるのですから円高歓迎の人も居るし、輸出と輸入の総金額の差を問題にしなければと思うのですが、あまり問題になりません。輸出と輸入の総金額の差がなければ円高でも円安でも景気に差は出ないと思います。
 金額差が5%なら、誤差の範囲、努力の範囲で景気云々は大げさです。
 株価・円高で景気を判断するのは、古典的なアダム・スミス的で、現実的ではない。現在の経済学は、遊びで実用にならないと言う人はいませんか?

 私達下請け零細企業の仕事量は、景気が良ければ多く順調に推移します。
 しかし、株価や円高とは関連していないのが実感です。
 私達の仕事量に関連するのは、流行・発注会社の在庫・来年度販売計画・新製品・コスト・ダウンのための外注化計画・来年度の人員計画などが頭に浮かびます。
 
 工場を持たないメーカーが最高の経営と言われます。キーエンスという会社がそうで、製造はすべて外注だといわれます。ですから、社員一人当たり売上高は桁違いに多く、経常利益も多いです。
 発注会社がそんな会社ばかりになると、私達下請け工場の存在価値も出て来ます。製造原価低減のため中国に工場を作る発注会社は、これからの工場運営のむつかしさを実感し、国内の下請け工場を自社に組み込むのが得策と結論づけませんか?
 国内の中学卒工高卒の職場を作る良い方策と感じます。大企業は大卒・院卒の設計・管理人員として集め、工場のないメーカーを志しましょう。
 これが21世紀の社会システムとなれば、ますます日本の未来は開けそうです。