最上の自然

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幻への挑戦(2011/6/11) その1

2011-06-26 13:52:31 | ヒメドロムシ
新潟県胎内市(旧黒川村)は、
セマルヒメドロムシ[Orientelmis parvula]
ミゾツヤドロムシ[Zaitzevia revalis]
アカツヤドロムシ[Zaitzevia rufa]
の3種のヒメドロムシのホロタイプ産地として知られている。

新潟県内ではミゾツヤドロムシは普通種で河川上流ならどこでも多数見ることが出来るが、セマルヒメドロムシとアカツヤドロムシ(本種は他にパラタイプが南魚沼市浦佐でも採集されているが詳しい場所は不明)は採集された場所が河川工事された影響により1960年に採集されて以来採集されておらず、この2種は幻のヒメドロムシと呼ばれていた。
その後、セマルヒメドロムシは中国地方と九州から、アカツヤドロムシは東北と中部地方からそれぞれ発見されているが、新潟県内では未だにこの2種の産地は発見されていないらしい。

今年の3月に「胎内昆虫の家」に行った際にヒメドロの話しをしたところ、まじめに採集した人はいないんじゃ?ということなので、初夏になったら探しに来ます!と言っていたので探しに行ってきました。

本来は10日の夜に家を出て、11日の早朝に採集を開始、午前中でサクッと採集し、ゆっくり帰って日曜は実家でのんびりとするのが当初の予定だったんですが、10日は夜に集まりがあってちょっとごたごたしてしまったので、出発は結局11日の午前3時になってしまった

川での採集なので天気が心配でしたが、そこは普段行いのいい?私。行く途中の鶴岡市温海付近ではこんな天気↓

普通に大雨でテンションは下がる一方…。

現地についてこの天気だったら採集は出来ないなーと思いながらも進んでいくと段々小降りに
そんなこんなで6時頃に採集予定地の川に付いたので早速採集を開始!

川の両端にはツルヨシが茂り、これならセマルヒメはいけるかもと思ったが、川底は結構ひどいところが多く、河川工事がかなり大規模だったことがわかる。


それでも石を起こしたり、砂をかき回したり、ツルヨシの根元を蹴ったりすると少ないながらヒメドロムシの仲間は入ってくる。

この場所では、
・ゴトウミゾドロムシ[Ordobrevia gotoi] 13exs.
・ツヤヒメドロムシ[Optioservus nitidus] 5exs.
・ツヤナガアシドロムシ[Grouvellinus nitidus] 28exs.
・ヒメツヤドロムシ[Zaitzeviaria brevis] 2exs.
・ツヤドロムシ[Zaitzevia nitida] 2exs.
・ミゾツヤドロムシ[Zaitzevia revalis] 6exs.
の6種56頭を採集。
その他、近縁のドロムシ科として
・ムナビロツヤドロムシ[Elmomorphus brevicornis] 14exs.
も採集。

川底の護岸の関係か、砂礫に住むとされるツヤドロの仲間とツヤヒメが極端に少ないのが印象的だった。
今回は川縁のツルヨシの根ぎわを集中的に掬ったので、有機物の多いところを好む?ツヤナガアシが沢山採集できました。

今回の採集場所は奥の橋のところまで。

この後、さらに上流へ・・・。

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