あの頃の僕は

2023-04-19 07:20:44 | イルカ
イルカ「あの頃の僕は」




あの頃のぼくは若すぎて
君の気まぐれを許せなかった
そんな君のやさしさは おとなびていました
机の上に編みかけの
セーター残していったまま
朝から続く雨の日に
泣きながら飛び出していった

君はもう この古いアルバムの中の  
想い出のひととして
小さな灰皿の中で 燃えてゆくのです
君の長い髪はとても
素敵だったと言いたかった

別れの言葉が夢の中で
こんなにきれいに響いてます
心のほんの片隅で つぶやいた言葉
たとえば誰かの小説の
ひとつの甘いフレーズとして
ぼくの心の本棚に
しまっておけるものなら

君はもう 二人でいつも買ってた
合挽きのコーヒーの
あのほろ苦い味も 忘れたことでしょう
今は一人部屋の中で
コーヒー沸かしているんです

君はもう この古いアルバムの中の  
想い出のひととして
小さな灰皿の中で 燃えてゆくのです
君の長い髪はとても
素敵だったと言いたかった




日本がいちばん輝いていたあの頃・・・

高度成長期からバブル崩壊まで、日本が一番輝いていた1960年代後半から90年代初頭。

東京オリンピック、苗場のスキー、六本木のキャンティ、湘南の海.・・・あの時代、あの風景。

あの頃、僕は若かった、友人たちも、街行く人たちも、街の上映映画も芝居も、流れてくる音楽も、目にする雑誌も。

「僕」は「あの頃の僕」と会話しながら、今、生きている。











































































































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